吉井 勇の有名な一首
< かにかくに祇園は恋し寝(ぬ)る時も枕の下を水の流るる >
短歌に没頭していた頃、白川沿いの風情ある宿を思い描いては
作者の心の中に潜む思いなど知る由もなかったけれど
文人とはこんなに印象深く詠むんだなあと
いつもこころの隅にあったあこがれの歌でした
吉井 勇にはもう一つよく知られた古い歌があります
いのち短し 恋せよ乙女~
というあの歌です
「 ゴンドラの唄 」
女生徒だった頃、山岳部で夏の燕~餓鬼岳縦走をしました
順調に餓鬼岳へ着きましたが天気が急変し、大雨となりました
この日は信濃常盤へ下る予定でしたが
先生が停滞を決定し、小屋の方に交渉し、一晩お世話になることに。
そのころの餓鬼岳の沢沿いの道は片側の崖に沿い
つるつるのすべりやすい丸太が渡されたようなところで
もう片側は深い谷や滝壺など・・・
昔の横型のキスリングに重いテントなどを背負った私たちが
バランスを崩し転落ーなどとなったら本当に大変でした。
その餓鬼岳小屋での夜、先生が歌ってくださいました
~いのち短し 恋せよ乙女
赤きくちびるあせぬ間に~
初めて聴く歌で、この歌を歌えるようになったのはずっと後のことでした
作者が 吉井 勇 と言う事を知ったのも。
今日のような雨の日はあの餓鬼岳小屋の夜が思い出されます
あの夜の先生の歌声が~~
ネットからお借りしてきた歌詞です
ゴンドラの唄
作詞:吉井勇
作曲:中山晋平
いのち短し、戀(こひ)せよ、少女(をとめ)、
朱(あか)き唇、褪(あ)せぬ間(ま)に、
熱き血液(ちしほ)の冷えぬ間(ま)に
明日(あす)の月日(つきひ)のないものを。
いのち短し、戀(こひ)せよ、少女(をとめ)、
いざ手を取りて彼(か)の舟に、
いざ燃ゆる頬(ほ)を君が頬(ほ)に
こゝには誰(た)れも來(こ)ぬものを。
いのち短し、戀(こひ)せよ、少女(をとめ)、
波にたゞよひ波の様(よ)に、
君が柔手(やはて)を我が肩に
こゝには人目ないものを。
いのち短し、戀(こひ)せよ、少女(をとめ)、
黒髪の色褪(あ)せぬ間(ま)に、
心のほのほ消えぬ間(ま)に
今日(けふ)はふたゝび來(こ)ぬものを。
※歌詞の出典:1915年(大正4年)上演の劇『その前夜』の脚本より。
息子がななちゃんと共に知人の方の美術館へ行ってきたとのこと
トリックアートだそうです
今日も良い日でありますよう 大雨にはお気をつけて~