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正相型12dBネットワーク 2

2015-06-17 00:26:39 | オーディオ
正相型12dBネットワークの数値をもとめてシミレーションしてみます

数値の求め方は無線と実験の2012年4月から7月までの安井章先生の掲載を参考にしています。詳しくはそちらを参考にしてください。

クロスオーバー周波数でのディップを埋めるため

ウーファーはクロスオーバー周波数の2.1倍の高い周波数でカット。
ツイーターはクロスオーバー周波数の2.1分の1低めの周波数でカットする。
ディップを埋めるためにはクロスオーバー周波数まで減衰の少ない方がよいので、制動定数は1にしています。




求めた数値を入力して特性を出してみると







このような特性になります。

クロスオーバー周波数の前後の広帯域にわたってウーファーとツイーターがオーバーラップしていますが。合成した特性の白いラインは多少のうねりはありますが大体平坦になっています。

また緑のラインの位相特性はかなり平坦でクロスオーバー周波数の所ででも逆相型12dBのような位相が180度変わることもないためスピーカを正相に接続することできるので、逆相による打ち消し合いがなく,振幅の減衰も軽微ですむこでリミッターのかかったような音になることもなく、躍動感にあふれる音色が期待できます。

また比較的コスト高になり品質面でも気になるウーファーに直列に入るコイルの容量が小さくてすむのはかなり魅力的です。

ただツイーターのカットオフ周波数が低めなのが問題で、ツイーターのFsでのインピーダンスの上昇による特性の乱れが生じやすくないます。このシミレーションでは特性を見やすいようにツイーターのFsを1300Hzから130Hzに変えておこなっていますがFsを本来の1300Hzに直すとこのようになります。



ツイーターの低域の急激な減衰がえられますが位相特性が乱れうまくありません。

ツイーターのFsを平坦にするためのインピーダンス補正回路が必須になりますがPT20ではこの様な定数になります。



必ずしもお手軽では無い、容量の大きな、コスト的にも高い素子が必要になってしまします。

やはりチャンネルデバイダーのほうが安くできそうです。