製作記2で製作したスキャンスピーク5F8422/T03×2本のスタガードバスレフスピーカーは、製作記3で製作したトランスミッションラインスピーカーの音圧レベルは低いけれども低域のよくのびた音に比べると、
ベースの音がある音階以下はすっと消えてしまう、
特定の音階はバスレフダクトのチューニング周波数にあたるらしく不自然に響く
といった不自然さがあり、特にチューニング周波数の高い方のダクトに吸音材を詰め込んでダンプさせるといった、エネルギー的にもったいなことをしていました。費用は余分にかかり、音質的にも一発のトランスミッションラインに劣るというのは不満です。というわけで種々の改造をおこなってきました。
改造1 ダクトのチューニングを下げてみる
ダクトの長さを 3センチ→5センチ チューニング100Hzくらい
10センチ→15センチ チューニング 60Hzくらい
に延長してみました。
低域はだいぶのびてダクトに吸音材をつめこまくても問題ないソフトがでてきました。
ただネットワークのせいかなんとも軽やかさにかけて、暗く重苦しい感じはつづきま
す。
改造2 ネットワークをはずしてみる
フルレンジで二発同時に鳴らしてみました、軽やかになるかと期待したら、高音があ
ばれます、ツイーターの高音に慣れてしまうとこれだけで許容できません即座に中止
改造3 一方の高音をカットしてみる
スピーカーの振幅が大きくなりやすい100Hzのチューニングの側の下側のスピー
カーに0.5mHのコイルを入れてみました、一気に高音が静かになり聞き取りやすくな
りました。スピーカーの特性でみると0.5mHでは2000Hzあたりでピークが出そうな
ので0.7mHに交換しましたが音色が暗くなり却下です。
改造3 高域の補強にツイーターをつける
高音が静かになりツイーターがやはり欲しくなります。小容量コンデンサーで高域を
つないでみることにしました。まず1μFではさっぱいりとしたいい感じです。ただスキャ
ンスピークの特性では7000Hzくらいから高音が低下しているので、1μFではディッ
プができそうな気がします。2.2μFでつないでみましたが、やはりピーク感が出てやか
ましくなります。真ん中をとって1.47μFにおちつきました。
高音が伸びると低音のバランスが取れるようになり、バスレフダクトに吸音材を詰め
る必要がなくなりました、質の悪い低音のように感じていたのに不思議です。
ネットワークはすっかり簡略になり1発のトランスミッションラインをほぼ超えることができました。
はじめの2500Hz12dBクロスのネットワークです、ダクトは延長していますが上のダクトは中で収まりきらず、パイプが外に飛び出しています。
改造後のネットワーク素子はこれだけになってしましました。
これだけネットワーク素子があまってしまいました。また次回に活用しましょう。
あとはダクトの開口部が下にあるためスピーカースタンドも作ってみました。
エンクロージャー作成時の残り切れで作っていいます。