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おうち映画(海外)を5本

2020年03月01日 | 映画(海外)
「英国総督 最後の家」
原題 VICEROY’S HOUSE
2017年 イギリス
【スターチャンネル BS10】

英国からの独立を控えていた1947年のインドを舞台にしたドラマ

主権譲渡のために妻エドウィナ(ジリアン・アンダーソン)、娘パメラとともにインドを訪れたマウントバッテン卿(ヒュー・ボネヴィル)
500人もの使用人が仕える想像以上に贅沢な大邸宅では連日連夜、関係者が集まり独立へ向けた話し合いが行われます
一方、元々知り合いだった、マウントバッテン卿の着替え等を手伝うインド人青年ジート(マニシュ・ダヤル)と、パメラの秘書となったアーリア(ヒューマ・クレシ)が再会
互いに惹かれあいます

独立の際、対ソ連のためインドとパキスタンに分離独立させるという案がチャーチル戦時内閣において決定済みだったという真実には愕然としました
分離独立が成立した喜びもつかの間、それぞれの国に向かおうとするヒンドゥー教徒とムスリムの難民が発生し、疫病や飢餓、宗教対立の報復により大量の犠牲者が出ます
ニューデリーにも難民が溢れ総督の英断で邸宅を開放します
マウントバッテン卿もエドウィナもインド人、ヒンドゥー教徒でもムスリムでも平等に扱おうとする姿には感心しました
パキスタンへ向かった後行方不明になったアーリアと難民キャンプで働くジートの再びの再会シーンは切なかったです

監督は難民キャンプにいた家族のお孫さんにあたる方だとか
エンドロールに流れる避難民の数、虐殺された人の数に唖然としました
例によって映画で学ぶ歴史
酷い歴史でした…

TVドラマ「Xファイル」でお馴染みのジリアン・アンダーソン
すごく姿勢が悪いのですがどうしちゃったのかしらん
     




「シャチの見える灯台」
原題 EL FARO DE LAS ORCAS
2016年 アルゼンチン、スペイン
【Netflix】

スペインで暮らすローラ(マリベル・ベルドゥ)が自閉症の息子トリスタン(ホアキン・ラパリーニ)を連れ、パタゴニアに住むレンジャーのベト(ホアキン・フリエル)を訪ねてきます

シャチの観察をする仕事をしているベトの様子がテレビ番組で流れたのを見て普段は全く感情を表さないトリスタンが笑ったのです
それを見たローラはトリスタンの治療につながるかもしれないと思い救いを求めるようにベトの元にやってきたのでした

最初のうちは二人を拒否するベトですが、トリスタンが机の上に並べたものを見て思うところがあったのか、一緒に海岸へ向かいシャチがアシカを襲う姿を見せます
シャチを通して心を通わせていく3人
トリスタンに対し、本当の父親のように穏やかに接するベト
そんなベトに全幅の信頼を寄せるローラ
3人の生活に障害になるようなあれこれもありますが、人が暮らすには厳しい環境下で強く生きている人々に囲まれて明るい未来が見えるようで心地よい作品でした

実話に基づくとのことでラストにご本人たちの映像が流れます
改めて、ベトとシャチの絆の強さに感動しました
     




「ヤシの木に降る雪」
原題 PALMERAS EN LA NIEVE
英題 PALM TREES IN THE SNOW
2015年 スペイン
【Netflix】

古い手紙の中にあった手掛かりに導かれるように家族の過去をたどる旅に出る若い女性

赤道ギニアがまだスペインの植民地だった1954年
赤道ギニアで祖父が経営していたタバコ農園に女性の父親・ハコボと叔父・キリアンがやってきます
運命のいたずらか、キリアンが恋した女性は現地人女性のビシラで出会った時には彼女は既に結婚していましたが、二人は密会を繰り返します
やがて赤道ギニアが独立を果たし、キリアンはスペインに戻ることになります
大混乱の中、ビシラとまだ赤ん坊の息子を連れて港まで来ますがビシラたちは出国が認められず生き別れに…
この二人の悲恋を中心に描かれる物語
赤道ギニアの自然風景とビシラ役の女優さんが本当に美しかったです
現在のビシラとの落差がありすぎて…
現在の物語はもっと省略しても良かったかもしれません
     




「最初に父が殺された」
原題 FIRST THEY KILLED MY FATHER:A DAUGHTER OF CAMBODIA REMEMBERS
2017年 アメリカ
【Netflix】

1970年代クメール・ルージュ支配下のカンボジアで過酷な少女時代を送ったルオン・ウンの回想録「最初に父が殺された 飢餓と虐殺の恐怖を越えて」の映画化

政府役人である父や家族に囲まれて裕福な暮らしを送っていた少女ルオンでしたが急速に支持を集めたクメール・ルージュの侵攻によりわずかな荷物だけを持って家を追われることに
極端な原始共産制社会への回帰政策の実行により、過酷な道中の末、政権支配下の農村にたどり着いた一家はそこで重労働を強いられ飢餓や病気で命を落とす人々を目の当たりにします
そんなある日、ルオンの父が兵士に呼び出され…

少女役の子のアップが多く、彼女が見たもの、体験したことが淡々と描かれます
ところが、淡々と描くからこそ、非常に重く辛い体験だということがストレートに伝わってくるのです
政権側が事あるごとに叫ぶアジテーションは恐怖でしかありません


ラストに流れるのは、兄や姉と再会できたルオンが年月が過ぎ寺院で穏やかな時間を過ごすシーンです
そう、あの時代には僧侶も徹底的に排除されたのでした

ざっとカンボジア暗黒時代と呼ばれる時代をおさらいしましたが、ここまで酷い時代があったとは知りませんでした
ルオンは私より年下です!

監督はアンジェリーナ・ジョリー
評価は様々ですが一度は観ておくべき作品と思いました
     



「ジャスティス」
原題 HART’S WAR
2001年 アメリカ
【シネフィルWOWOW】

第二次大戦下のドイツの捕虜収容所を舞台にアメリカ人捕虜の殺人事件をめぐって繰り広げられる骨太のサスペンス

1944年、上院議員を父に持つアメリカ軍のトミー・ハート中尉(コリン・ファレル)はドイツ軍に捕らえられムースブルグ捕虜収容所に送られます
所内で人種差別主義者と知られていたアメリカ人捕虜の死体が見つかります
ひとりの黒人兵に罪が着せられますが、ハート中尉は彼の弁護を買って出て独自に調査を開始
やがて捕虜のリーダー、マクナマラ大佐(ブルース・ウィルス)の存在が浮かび上がります

コリン・ファレルをコリン・ファースと勘違いしていて、見応えのある作品だろうと観始めたのですが「???」
本作は、ごく初期の出演作ですが、甘ちゃんコリン・ファレルならパパの威光を笠に着たボクちゃんの役にぴったりよね
拷問にアメリカ軍の機密も漏らしてしまうし…
「アレキサンダー」もイマイチだったし…
どなたか、コリン・ファレルの良さが生かされている作品があったら教えてください<m(__)m>

ブルース・ウィルスが最後にアメリカ軍人の男気を見せたシーンだけは見応えがあったかも( ;∀;)
     




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