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藤沢周平「たそがれ清兵衛」

2012年07月22日 | は行の作家

 

新潮文庫

1991年9月 発行

2006年7月 60刷改版

2011年12月 77刷

解説・縄田一男

 

 

山田洋次監督の映画は観ていないのですが、ヒットしたので色々小耳には挟んでいました

映画と原作は異なる部分が多いようです

 

ということで映画のことは忘れて…

 

短編集です

「たそがれ清兵衛」「うらなり与右衛門」「ごますり甚内」「ど忘れ万六」「だんまり弥助」「かが泣き半平」「日和見与次郎」「祝い人助八」

主人公はそれぞれ、出世街道とは縁遠く、タイトルになっている渾名で陰口を囁かれている男たち

地味にマイペースで日々を過ごしている彼らに、ある日突然下される「命」

上からの命令とあれば、辞退したくとも出来ないのが武士の世界

実は、彼らは知る人ぞ知る、剣や武術の使い手であり、藩内抗争を収拾させるために暗殺者として白羽の矢がたった、というわけだった

失敗すれば勿論自分は死ぬ

成功したとしても日の当たる場所に出ることはない

しかし彼らは淡々と職務をこなします

武士の世界の非情さの中、主人公たちの人間臭さ、温かさに読後はすっきりとした気持ちになりました

 

 

 


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