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青山文平「底惚れ」

2024年07月19日 | あ行の作家


徳間書店
2021年1月 第1刷
266頁

根岸にある小藩の屋敷で一季奉公中の男
ご老公のお手付き女中・芳の宿下がりの同行を命じられます
旅の途中、訳あって持っていた匕首で芳に刺されますが一命を取り留め、自分を殺したと思い込んで行方の知れない芳を探すために彼女が来る可能性のある江戸の場末・入江町で女郎屋を営むことにします
同じ屋敷の下女だった信を雇い入れたのが功を奏し、商売は成功
はぐれ者として生きてきた男が7軒の楼主となります
数年が経ち、芳はここには来ないだろうと思い始め次第にやる気をなくしていく男に信は驚きの事実を告げるのでした

読み始めてすぐ、読んだことがあると思い調べたら、2020年に刊行された短編集「江戸染まぬ」所収の「江戸染まぬ」を長編化したものでした
「江戸染まぬ」では芳の強さが記憶に残っています
本書では芳と共に信の強さもなかなかのもの
男が女郎屋を始める手助けをしてくれた元・武家の銀次もイイ男でした

『底惚れ』という単語は国語辞典には載っていませんでした
本書の内容から想像するに「心底惚れた」という具合でしょうか
時代小説の体を借りた粋な大人の恋愛小説でした


コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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Unknown (todo23)
2024-07-19 18:00:48
よく似た感想だな~

http://blog.livedoor.jp/todo_23-br/archives/27648289.html
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todo23さん (こに)
2024-07-20 09:12:26
他にも様々なレビューを読みましたけど、概ね皆さん同じような感想でした。
やはり、信と銀次ですね。
返信する

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