講談社
2021年9月 第1刷発行
348頁
編集者・津山奈緒、作家・涼元マサミ、装幀家・青山哲也、書店員・白川心美、読者・唐田一成
崖っぷちの5人は、ある1冊の本にめぐりあう
先回の「きらきら眼鏡」が残念だったので、しばらくは読まないつもりでしたが主人公が5人の連作短編集ならどうかしら、と思い読んでみました
要は森沢明夫さんが好きで読みたいのです
本作も他作品とのリンクがあってウフフ
津山奈緒から涼元マサミへ
以前、涼元先生がおっしゃっていたのは、誰の心にもあるもやもやした感情とか、胸が痛くなるほどの悲しみとか、そういう本来は受け入れたくない感情を、素直に『自分のなかに、ある』って認めて、味わって、それをまっすぐ物語に落とし込んでいくことが大事だって。ね、先生?
唐田一成の亡妻がよく言っていた言葉
人生の選択肢には正解なんてないけど、でもいつか、その選択が正解だったって、胸を張れるように生きること。そういう生き方こそが、きっと正解なんだ
5人を繋いだ涼元マサミの新作「さよならドグマ」の本質は
離れていても、心は寄り添っているよ
ミステリーへ軸足を移して失敗した作家・涼元マサミが書きたかった小説=森沢明夫さんが最も得意とするジャンルで、わかりやすいメッセージが(しつこいほど)散りばめられたいつもの森沢ワールドでした
でも、感動した!、泣けた!、は無かったです(^^)/
調べてみたら私の場合『きらきら眼鏡』までは良かったけれど、その後挫折したようで2019年でいったん休止。その後、この本を読んでますね。
感想は「善人の善人による善人の為の小説」ですね。ちょっと構成が粋ですが期待値を超える様な驚きは無く。。。まあ、そういう作風ですからね。
よく映画化されてますけど、巷の評価がイマイチなのも当然かな、って思います。
積読山に「おいしくて泣くとき」があるので、それを読んだらまた暫くお休みかな。
期待しすぎなのもアレかしらん。