月と花と緑と私

泣いても笑っても同じ一日。

覚え書き

2012-12-11 16:41:32 | 読書日記

北海道で 節電目標7%期間が始まりました。


旦那に自家発電で頑張ってもらっても、暖かくなるのは旦那一人だし

なにより もったいないし なんのこっちゃ おほほほ


さて、 我が家の節電、早く寝る事ぐらいしか 思い浮かばない。

でもね、そんなに早く寝ると ダーリン痩せちゃう????おほほほほ





ところで 時間を見つけてまた図書館通いを始めました。 

覚え書きです。 面倒なので 印象に残ったことだけ 書きます。



「天国旅行」 三浦しおん

心中がテーマだけど、だからこその「生と愛」の物語。短編集。


私は一番最初の森の奥が良かった。

富士の裾野に広がる森 樹海で自殺を失敗した中年男、

ソレを助けた(見つけた?)自殺願望の若い男の奇妙なやりとり。

生きると言うことは、滑稽で無様で でも…夜が明けると朝は来る。



「小さいおうち」 中島京子

第143回直木賞受賞作 

タキお婆ちゃんが胸に秘めた思いをつづるノート。

昭和初期、女中奉公と言う言葉がまだ生きていた時代。

尋常小学校を卒業して上京。平井家の女中として、

昭和モダン、東京モダンと言われる空気の中で 生きた日々が色鮮やかに描かれています。

良質な映画を見ている感覚で読めました。 オススメ



「硝子の葦」 桜木紫乃


生き残った人間は、自分を直視する事を強いられて頭を抱える。

上手く悲しめない女と意識を失ったままの男。

自分の置かれてた状況に脚色しながら生きてきた女。

暴力で自分のプライドを保とうとする男。

ずる賢くなっていく子供。

絡まった糸を解こうとして、自分の偽善を見つけてしまう男。


ココロの奥に潜む、醜くて綺麗で、でも人間臭い日常がサスペンス風に書かれている作品。

北海道厚岸が舞台です。



「夏目家順路」 朝倉かすみ


【夏目清茂、74歳本日脳梗塞のためめでたく昇天いたしました。】

印象的な本帯の文に惹かれ借りました。

ドコにでもいる、一人の男が死ぬ。

葬儀の準備をする子供達。そして「普通」の人間模様。

普遍的だからこそ、ドラマになるんだなぁって思わせる作品。



まぁ、こんなトコかな、

今はね

湊かなえの「境遇」読んでる。

まだ3分の1くらいかな。 読み終わったらきっと また どよ~んってなるね。


せめてね、気持ちだけでも痩せないとね おほほ

笑説、これが北海道弁だべさ  西本伸顕   北海道新聞社

2010-11-30 13:17:27 | 読書日記



笑説、これが北海道弁だべさ 西本伸顕 北海道新聞社

図書館で 借りました。 でも、後で買おうかなぁって思わされました(笑)


道民必見!!文字通り北海道弁解説本です。

北海道は 殆ど標準語で会話が成り立っている…と思いこんでいる道民を

こ!こんなにも「北海道弁」を使っていたのか!!

と衝撃と驚きをもって読める本です。

私のお気に入りは、北海道弁で読む古典名作選

川端康成の雪国が、北海道弁に変換されると こうの温かい文章(?)になるんだ!と

感動の涙が出ます(笑)ちょっと、冒頭を紹介すると…


「国境のなまら長いトンネル抜けたら雪国だったんだわ。
 
 闇夜だっちゅうのに辺りは白いんだべさ。
 
(なしてって、雪積もっているからだべさ)…



なまら、いいっしょ?(笑)


夏目漱石の「我が輩は猫である」になると…

「オラ猫だ。 名前なんかまだないんでないの。

 どこで生まれたもんだか、な~んもわからんのさ。

 したけど、なんか薄暗いじめじめしたとこで、

 ニャーニャー泣いていたことだけは憶えているんだわ。…


この、愛すべき北海道弁の 絶妙な言い回し!解って貰えるかなぁ(笑)

道民も、元道民も抱腹絶倒間違いなしです!


他に「お笑い北海道方言辞典」も入ってます。

オススメ!



本の元は 筆者の富良野をテーマとするサイト「サラダハウス」のメインコンテンツの一つだそうです。

「サラダハウス 富良野」で検索したら、一発で出てきました。

Story Seller  ストーリー・セラー   有川浩

2010-11-15 20:44:32 | 読書日記
寒いです。雪が降っています。

辺り一面 粉砂糖かけたみたい。


仕事はね、大体終わりました。

後、越冬ハウスのビニールの張替が2棟分が残っているけど 天気待ちなの。
この時期の北海道の天気は気まぐれなんだよねぇ~いつ出来るのやら…


で、やっとヒマが出来たので図書館通いが始まりました。


ずーっと読みたかった本



ストーリー・セラー 有川浩 新潮社です。

(Sido.A)(Sido.B)の2編入ってます。

小説家の彼女と側で支える彼の切ない恋物語…です。

(Sido.A)

最初は ちょっと気になる同僚「彼女」。

落としたUSBメモリの中の膨大な文章…

それは読書好きな彼のキモチを持ってかれる程の小説だった。

やがて、彼は雑誌の小説賞の応募を彼女薦めます。

「今からクサイことを言う。君は翼を持ってるよ。僕は君が飛んでるところが見たい。」

「ホントにあたしが飛べると思う?」

「ああ」



「あたしが飛べなくてもあたしの小説を好きでいてね」

「飛べても飛べなくても君は何もなくさない。俺は一生君のファンだ。」



…兎に角泣けます。

恋に落ちて 結婚して、そして ひとり残される…

たくさん愛されて、たくさん愛して

そして 愛されているからこそ、

愛してるからこそ 切なくなる恋愛小説です。



Sido.Bは、Sido.Aの対の物語になっています。

小説家の彼女と読書好きな彼。

二人が出会う前から 彼女の本が好きだった彼。

小説ごと自分を肯定してくれる彼を好きになる彼女。

たくさん愛して、たくさん愛されて…

でも 昔彼が言ったことを やらなくちゃならなくなる。


「もし、俺が死んだら、書いてくれよ。俺が死んだことを君がどう書くか知りたい。」



泣ける。ボロボロです。

でも読んでいて、私小説???ドコまでホントの話だろう…と思わされました。

実際の有川浩先生の旦那様も、奥様の小説が大好きで出来上がると

いの一番に読んでいるそうです。

時には、登場人物に肩入れしすぎて

「もう少し幸せな終わり方にしてあげて欲しい」とかお願いされるそうです。


コノ物語が事実だったら…切ないなぁ…

そう思わされる文章が上手いなぁって 思っていたいなぁ。


オススメです 

8月に出たばかりだから まだ本屋さんにも並んでいると思います。

覚え書き

2010-03-17 15:47:36 | 読書日記
パソコンに 触らせて貰えない(?)期間、ハイペースで 本 沢山読みました。


ハイペースと言っても ブログ始める前の ペースと同じなんですけどね。

PCの前に 陣取る様になって、少しだけ 読むペースが落ちていました。



よく、図書館の新刊コーナー、オススメコーナーで、

題名と本帯の文で 気になるモノを借りて来るんだけど、


一年前に借りてきた本を 忘れて平気で借りてくる…のを またやらかしたので(笑)

忘れないように、覚え書きです。 おほほほ



有川浩 「フリーター家を買う」

二流大卒、入社3ヶ月で退社の主人公、25歳が母の重度の鬱病をきっかけに 
心を入れ替え奮闘する。
崩壊しかかった家族の再生と愛と勇気と希望と成長の物語。

素直に感動。いつもの極甘恋愛小説とはまた違ったテイスト。
仕事に対する、真摯な気持ちが 心地良い文章。
兄ちゃんに読んで欲しいなぁ~


桜木紫乃「恋肌」

どこまでも深い孤独。昇りつめる性のボルテージ。この文体は麻薬だ。
“新官能派”の才能全開!!…題名と本帯のコノ文に惹かれ借りた本(笑)

短編集です。全部北海道が舞台。結構ドロドロなハズの出来事が そうとは感じさせない文章。
男と女の大人な、人間臭い物語。私は「フィナーレ」が良かった。
ストリップ劇場の踊り子と取材に来たすすきのタウン誌の記者。
妖艶で、切なくて、寂しくて……やるせない。でもソレがキモチイイ。


天童荒太「静人日記」

「悼む人」の中で静人が書いていた日記を基ににした物語。
沢山の死に触れ寄り添いながら淡々と日記が続く。辛くなる。
「悼む人」を読んで、もっと静人を理解したいと思う人向きの本。


さだまさし「アントキノイノチ」

遺品整理の会社を舞台に、心の病気を抱えた青年が仕事を通して「命の重さ」を体感していく。
泣けます。ぼろぼろです。登場人物達の抱えるキズがリアルで深すぎて切ないけど、イイ。
さすが、さださん!!アンタは凄い人だ~!!と叫びたくなります(笑)


湊かなえ「告白」

怖いです。どよ~んってなります。
生徒のある企みによって、先生である前に、母であり人になる女教師。
高校生の屈折した闇の部分。
次々と連鎖する復讐劇。これでもかと、畳みかけられます。

映画になるって宣伝してるけど…どんな風になるんだろう? 見たいなぁ~



新堂冬樹 「引き出しの中のラブレター」

泣けます。
苦悩する登場人物達。結婚と仕事、家族の想い。未来が見えない漠然とした不安。
笑うことを忘れた人。裏切り。
その中でラジオ番組とソコに寄せられるラブレターと言う名の手紙を通して
ぐしゃぐしゃになった心を 丁寧にゆっくり整理していく…



ああ~ 面倒なので、後は作者&作品名のみ 

新津きよみ「情動」
藤堂志津子「パーフェクトリタイヤ」
島本理生 「君が降る日」
本多孝好 「WILL」
群ようこ 「三人暮らし」
唯川恵  「天に落ちる」「とろけるとろける」「セシルのもくろみ」
喜多由布子「凍裂」
重松清  「Long Long Ago、再会」「かあちゃん」「とんび」
石田衣良 「チッチと子」
湊かなえ 「贖罪」
有川浩  「図書館戦争」「図書館内乱」「図書館危機」「図書館革命」
     「別冊図書館戦争1」「別冊図書館戦争2」「空の中」
角田光代 「森に眠る魚」「三月の招待状」
奥田英朗 「オリンピックの身代金」
夏川草介 「神様のカルテ」
朝倉かすみ「深夜零時に鐘がなる」
谷村志穂 「おぼろ月」


いつもコメント下さる方へ


コメントしようがないだろうから(笑)無理しなくてもいいです。

なんせ、覚え書きですから  おほほほ



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本、いろいろ

2010-01-29 14:02:36 | 読書日記
最近読んだ本

奥田英朗、「無理」
天童荒太、「悼む人」
小川糸、 「ファミリーツリー」
有川浩、 「植物図鑑」
有川浩、 「ラブコメ今昔」
有川浩、 「レインツリーの国」
角野栄子、「魔女の宅急便その5」
角野栄子、「魔女の宅急便その6」


時々、読んだ本の 感想文記事をUPしてきた。

でも実は、「感想文を書く」って結構大変な作業だったりする。

最初の頃は、読み終わって、あー楽しかった。面白かった。だけの記事だった。

けど、記事UPしても 反応がない(笑) 当たり前か(爆)

どうしたらこの本の面白さが伝わるか? 考えながら書く。その為に読み返す。

一生懸命書いた感想文にはコメントが頂ける様になった。


けど、殆ど図書館から借りてきている本だから、当然返却期限もある。

その内面倒になってきた(笑) おほほ

で、今回は、カンタンに。覚え書き程度のモノです。



奥田英朗「無理」


いくつかの話が、ジェットコースターの様に同時進行。

最後に 全部 どっか~んって感じ(笑)

人間て、汚くて、ワガママで、淫乱で、寂しくて、でもコレが、「人間」なんだなって。

奥田さん、ウマイナ~って 読ませる本。



天童荒太「悼む人」  …読み応えたっぷり。 難しくて 感想かけない(笑)

どうやってコレを終わらせるんだ??と心配しながら読んだ。

「7年かけて書き上げた」と本帯に書かれていたけど、ソレを感じさせるじっくり「丁寧な」本

気になる? 気になるんだったら 読んだら?(笑)おほほほ 




小川糸「ファミリーツリー」


安曇野、美しい自然自然。雨上がりの晴れ渡った空。

上り坂で自転車を漕いだときの太腿の突っ張り具合。

風の匂い。田畑の緑。 子供から少年へ。少年から大人へ。

そして、ひい婆ちゃんの言葉。

「本当に自分たちの正しいと思う道を選ぶのがいいんだよ。

誰に遠慮するのでもなく、自分達のだけの心で決めなさい。

親や周りが決めることではないよ。

それが自分達の選んだ道だったら決して後から文句言ったりしないで、受け入れるんだよ。

何がいいことで、何が悪いことかなんて、長い目でじーっくり観察しないと、わからないもの。」

まだ若くて…綺麗な本。



後ね、有川浩は どれも 極甘恋愛小説

あぁ~ん恋した~い!潤いた~い!

って 叫びたくなります(笑)

アラフォーのおばさんが 叫んでるとコワイ?

「恋」を忘れてる方、「恋」に飢えてる方、オススメです。おほほほ


特に「レインツリーの国」は聴覚障害者の女性との恋物語。


主人公の「伸」が昔好きだった本をネットで検索してて 女性のブログ「レインツリー」に出会う。

メールでのやりとりが始まって…恋に落ちる。

確かに聴覚障害と言うエッセンスはあるけど、

普通のちょっとひねくれた女性と、ごく普通の、でもちょっと心にキズを持っている男性の恋物語です

ネットでの出会いって、やっぱり「アリ」なんだな…って、

そんなに悪いコトなんかじゃ無いかも…と思った本。



角野栄子、「魔女の宅急便その5」、「その6」

ご存じ、宮崎アニメ「魔女の宅急便」原作本。

魔女のキキが13歳で独り立ちして、色んな人達と関わり合い成長していく物語。

その5で、20歳のキキに出会えます

その6で 最終巻。 双子のお母さんになったキキに出会えます。

子供向きの本なので、ひらがなが多く ゆっくりでしか読めません(笑)

でもそれがかえって、いい味出してます。 子供向きと傲る無かれ。

優しい言葉で、子供向けにに母の複雑な思いを物語る… 私には出来ない(笑)

角野さんは、凄い作家さんです。 ストンと 心に響く言葉が散りばめてある本です。



さて、図書館に本返しに行こうっと。 今度はどんな本に出会えるかな?





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「シアター」   有川浩  メディアワークス文庫

2010-01-15 16:42:48 | 読書日記
下ネタ(?)記事UPすると、アクセスが 凄く増えます(笑)


みんな 好きねぇ~ おほほのほ



でもね、読書感想記事になると、やっぱり激減する

そうなると、ちょっと寂しいから 止めようかなぁ~なんて

暫く 感想記事UP 止めてたんだけど、 

でも読んでると 記事書きたくなる本もやっぱりある。





「シアター」 有川浩 メディアワークス文庫。



2009年12月16日発売。


娘が 今一番ハマっている作家さん。

娘が 買った本です。



小さな劇団「シアターフラッグ」

ファンはいるが お金が無い。負債額が ナント300万!

劇団主宰の春川巧が 悩んだすえ 会社員の兄、春川司に 泣きつく。

兄が お金を貸す代わりに 劇団に出した条件

「2年間で 劇団の収益からこの300万を返せ。出来ない場合は 劇団を潰せ!」



兄の脳裏に 売れない舞台役者の 亡き父親が浮かぶ。

「黒字が出せる劇団になるって話だったな。

無利子で 2年も猶予をやるのに 返済できないなら お前らに才能は無い。

死にものぐるいでやれ!出来ないのなら自分の無力を思い知って死ね!

夢も希望も 枯れ果ててしまえ!」


「畜生!この守銭奴!」


「守銭奴結構!金は正義だ!」








面白かったです。一気読みしました。
劇団の裏舞台が 興味深かったです。




実は私 独身時代、ホンの少しだけ「演劇」の世界に片足を入れたことがあって(笑)

学芸会に 毛が生えた位のモノですが

仲間と共に 町の公民館で やりました。


スタッフの仕事、チケット売り、役者も(一応主役も経験)やらせて頂きました。

大変だったけど それ以上に楽しかった想い出が いっぱいあります



仲間で 一つの作品を 創り出す快感。

そんなことを思い出し、共感しまくりで読みました。




でも、劇団経営の現実。

役者同士の 心の奥の葛藤。

忘れちゃイケない、コレがないとツマラナイ 淡い恋心

そして、兄の身内だからこその葛藤。

スポットライトと 拍手喝采。

登場人物達が 皆 キラキラしてて




本当の…本物の現実は そんなに甘く無い…だろうけど




読んでいる間は 私には眩しくて、懐かしくて、少し…羨ましいような…

そんな気持ちになりました。




読みやすいです。





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高橋留美子劇場 3   高橋留美子  小学館

2009-12-19 10:20:12 | 読書日記




「うる星やつら」「めんぞん一刻」「犬夜叉」など

数々の有名な作品を描いてる漫画家さん。 読み切り作品集。6話収録。


普段 漫画を読まない 中高年の方にも オススメの漫画です。


主人公達が 皆 中高年。 オヤジなんです。 おばさんなんです。

でも、可愛いんです。 いじらしくて、ホロッとくる話ばかりです。


1話目の「日帰りの夢」


親の仕事の関係で転校を繰り返し、そのお陰でクラス会に出たことないオヤジに
届いた案内

幹事の名前の中に 唯一憶えているクラスメート…旧姓のままの初恋の人が。


爆走妄想するオヤジ…


彼女「わぁ、なつかしいわ。ずっとお会いしたかったのよ」


オヤジ「僕もだよ。君…結婚は?」


彼女「私… 実は一度失敗しちゃって…あなたは?」

オヤジ「普通のサラリーマン。取り立てて不満は無いけど 女房は息子の受験かかりっきりでね。
     
     家に居場所がないっていうか…なんか尊敬されてないし…
     
     不景気になってから、小遣いもカットされたし…イジイジ…」


彼女「かわいそう…」


オヤジ「…そうだろうか?」


彼女「今、幸せ?」


オヤジ「う~~~~~~~~~ん


彼女「私は寂しいの。こんなコト言ったら笑われるかもしれないけど…私あなたのコト好きだったの。
    
    だから 今日会えるのが 楽しみで


オヤジ「僕もだよ」


彼女「まぁそれじゃ私に会うために?」


オヤジ「うん。君に会いにだ。二人っきりで話したいな」



………もう止まらない、オヤジの妄想……



思い切って出席すると…彼女が… 




オチは想像付く方もいるでしょうが、オヤジが 愛おしくて可愛いです。



コレに出てくる初恋の彼女の名前が 


なんと 「シマちゃん」




自分とダブるモノがあって(?) 思わず吹き出しそうになりました。



最後はちゃんと現実に戻る「オヤジさん」



「シマちゃん」から贈られた詩



時の歩みは 三重である

未来は ためらいつつ 近づき

現在は 矢のように はやく飛び去り

過去は 永久に 静かに立っている



これが良くて ジーンときました


是非 オヤジさんとその奥様にも 読んでもらいたい 極上の作品ですよ~


他にオヤジグラフティ、義理のバカンス、ヘルプ、赤い花束、パーマネントラブなど。

どれも どこにでもありそうな「夫婦の日常」を上手く描いてます。



漫画とはいえ 侮れませんよ~ 



特に「赤い花束」…コレは ぼろぼろ泣けました。



ホント、マジ 騙されたと思って読んで見て 






 
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家日和 (いえびより)   奥田英朗    集英社

2009-04-04 06:33:05 | 読書日記
短編集。6編入ってます。


兎に角 読みやすい。

軽快な、無駄のないユーモア一杯の文章。


6編「夫婦」がテーマ。


主人公達の年齢が 30代後半から40代前半。

アラフォーの私は 感情移入がとっても、し易い 


それに奥田さんお得意(?)のお楽しみ 「 お色気」シーンも、勿論あるし(笑)



大満足の一冊でした。 



私の気に入りは ネットオークションにハマり、

旦那の宝物まで 手を出そうとする主婦が 主人公の「サニーディ」



小説家の旦那が ウケを取るため 女房までをもネタにする。

夫婦仲を犠牲にするか、大傑作作品を発表するか?「妻と玄米御飯」



私がこの「奥さん」の立場だったら、また「お断り」してしまうんだろうな(笑)

で、後で「勿体無い」とやっぱり後悔するかもと 思ってしまった

「グレープフルーツモンスター」



「お断り」「勿体ない」って何?と思ったらココクリックして




面白かったよ。オススメ 図書館で借りました。







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家族の言い訳  森浩美  双葉社

2009-03-26 12:31:49 | 読書日記
作詞家さん(森川由加里「SHOW ME」、田原俊彦「抱きしめてTONIGHT」

スマップの「青いイナズマ」「SHAKE」「ダイナマイト」などほか多数)の本。


短編集 8編入ってます。


ページ冒頭に  「言い訳を いちばん必要とするのは 家族です」



コレに 惹かれて この本を手に取りました。



夫に先立たれ、夫が居たときは 考えもしなかった「夫婦の幸せ」に
ついて思う妻。……「乾いた声」


貧乏くさい母を疎ましく感じていた息子が、母の死期が迫ってきた事をしり、
母の思いと 自分の中の母と向き合う……「お母ちゃんの口紅」


母に捨てられた息子が家族を得て、イブの夜 母の思いに向き合う…「イブのクレヨン」



…… 物語に共通するのは「言い訳」…




ちょっと話としては 「ベタ」だなと思えるのもあったけど



後書きに



「薄情で、軽率な世の中になったとはいえ、家族との絆は深く重く、そして厄介な代物。

希望や諦め、下ろすに下ろせない荷物を背負うが如く、誰しもが日々の中で共生している…」



私もそうだけど みんな「言い訳」を抱えて生きて居るんだなと


それは決して 悪いことでは無いんだよ と思える本でした。



だってそれが  「人間だもの… (by相田みつを)」  ね?(笑)


最後の「粉雪のキャッチボール」が私のお薦め。


読みやすくて 面白かったよ。  図書館で借りました。





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明日この手を放しても  桂 望美  新潮社

2009-03-19 09:01:38 | 読書日記
19歳で 途中失明して、裁判官になる夢を失った妹。

妹の事を全く考えていない様に見える兄。

すべての事において、全く気が合わない兄妹が 母の死、父の失踪で

2人だけの 生活が始まる。



ベストセラー「県庁の星」の作家さんの本。




持病(緑内障)を持っている 私にとって、「凄く興味深い本」でした。




突然 病気で 失明した「凛子」が

恐怖心と折り合いをつけながら 白杖で一人で歩けるようになるまでに 6ヶ月。


駅でキップを買う時、自動券売機のお釣りが出てくる時の音を参考にする。

点字料金版で 目的地の金額を調べるのは 面倒だから

取りあえず一番安いのを1枚買って 改札を通り出るときに 差額分を払う。



音声案内のないエレベーターは、 全部押す。 ドアが開く度に数える。


スーパーの中では、天井から聞こえてくる音(スピーカー)の位置を 頼りに店内を歩く。


砂利道は白杖歩行には向かない。小石が杖に当たる度に石突きが滑り手首に衝撃を感じるから。



食事、机の上の物を説明するのに 時計を使う。

1時にエビフライ 3時にシュウマイ、5時にウインナー 6時は野菜の煮物。

ってな 具合。



内容としては、失明のショックで、引きこもっていた凜子が、立ち直っていく、

それと同時に 兄が、凜子の障害に「慣れていく」話。



「良くある」設定かもしれない。 でも、面白かったよ。






…只、ちょっと、身につまされたと言うか…



私にとって 全く 他人事では無いので 


目が見えなくなったら、こう言う感じなんだ~って。





でも、ネガティブじゃなくて、こう言うふうに出来るんだって。

ちょっと、傍に居る人に支えて貰えたら 自分で結構 出来るんだ!


…って 思いました。    





凜子が、他の視覚障害者の人に レベーター利用の裏技を聞き、

周りに迷惑じゃないかと心配した時の会話が 一番 心に残りました。



「晴眼者だって、決して一人では生きていけないのよ。

 誰かに支えられて、助けられて生きているんだから、

 それよりちょっとばかり多く助けてもらったって、

 構わないじゃないって開き直ったら 楽になっちゃった。

 電車もね、最初は一人で乗るの怖かったの。

 でもね電車とホームの間に何度も落ちているうちに…」



「何度も落ちたんですか?」



「そうよ。何度も。その度にひょいって周りの人に引き上げられた。

 助けてくれるのよ。

 もっともっと助けていただいたって、いいと私は思うわ」






図書館で借りました。 オススメです







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猫を抱いて象と泳ぐ  小川洋子 文藝春秋

2009-03-13 09:11:00 | 読書日記
映画にもなった「博士の愛した数式」の作者さんの本です。



薄幸で、人と上手くコミニュケーションが取れない少年が、

太った「マスター」と飼い猫の「ボーン」に出会い、チェスを教えて貰います。

元々頭の良い少年は 次第にチェスの奥深さに魅せられていきます。

やがて、海底チェス倶楽部のリトル・アリョーヒンと呼ばれる

「からくり人形」の中に入って 客相手に チェスをするように…。



「博士の愛した数式」を読んだときも 思ったのですが、


小川洋子さんの世界、 シーンと静かで 透き通った文章が とても良いです。


私はチェスは やったことなくて 将棋も全然解らないんですが、



「チェス盤には駒に触れる人間の人格すべてが現れ出る」


「哲学も情緒も教養も品性も自我も欲望も希望も未来も、とにかくすべてだ。

隠し立ては出来ない。チェスは人間とは何かを暗示する鏡なんだ」


と 少年に寄り添い 諭すマスター。



この言葉に、チェスの面白さを 知らないことが 損している様な気分に

機会があれば、ルールを憶えて見たくなりました。




静かに 静かに 時間が流れ 心が静かになれる 本でした。  



図書館で借りました。






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食堂かたつむり   小川 糸  ポプラ社

2009-03-05 13:08:06 | 読書日記
恋人(と、思っていた)インド人に 家財道具一切を持ち逃げされてしまった

輪子さんが 唯一 アパートに残っていた 祖母の形見の「ぬか床」を持って

故郷に帰り、大嫌いな(!) お母さんに借金して、食堂を始めます。



スナックを一人で切り盛りしている母。 ペットの豚(!)のエルメス。

そして、輪子さんが作る 心がこもっていて 丁寧に ホントに 丁寧に作る 料理

食べた人は身体も心も、動物さえも 「生きる力」が湧いてきて

「食べると、恋や願い事がかなう料理」と評判になります。



読んでいて、ホントに ヨダレがでる 

輪子さんが作る 「恋がかなうスープ」 食べた~い   

もうね 匂いまでしそう  とっても お腹がすく本です。



「いただきます」に込められた 「命をいただきます」



「食べる」って、大事なことと 改めて素直に思えます。

もう少し、手の込んだ料理を家族に出さなくっちゃ…と思わず反省



最後に 「お母さん」と「輪子」が 心から「和解」出来るシーンがあり

泣けました


とっても良い本 食欲が無いとき 是非 読んでみてください

お腹すく事間違いなし 図書館で借りました。 オススメです 









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しずかな日々  椰月美智子   講談社

2009-02-21 11:51:47 | 読書日記
少年。  古い大きな家。  麦わら帽子。  ホースから飛び出るしぶき。



土の匂い。  友達。  夏休みのラジオ体操。  水滴の付いたコップ。



日に焼けた肌。  太陽に透ける金色の産毛。  蝉の声。  夏の空。…





う~ん いい   



詩的情緒あふれる文章で、感動しました。


野間児童文芸賞受賞作品だそうです。




最後の一文「人生は劇的ではない。ぼくはこれからも生きていく。」

にしびれました。 



帯のコピー「そうか少年ってこんなふうに おとなになるのか」

名コピーです。 ほんとにそう


子供時代の 心の中の大切な場所を 思い出す事が出来ます。



図書館で借りました。 オススメです。

毛髪川柳  NPO法人日本自毛植毛センター編 日本文芸社

2009-02-09 08:57:07 | 読書日記
                


早乙女ケイ子さんの絵が 超~楽しい本です。

3年前に 衝動買いしてしまった 私の愛読書です。

どんなに、辛い事、面白くない事があっても この本を開けば あら不思議

腹から笑って スッキリ 出来ます。

旦那には「俺への 当てつけか」(格好ヤバイ  )と ちょっと不評。

でも、私に隠れて こっそり読んでいるのを 見ちゃったモンね~(笑)


               


で、二冊目も 当然買いました うふふのふ


少し中身を 紹介しましょう



「ズラデビュー 視線をそらす 妻と部下」

「遠くても ハゲと言う語は よく聞こえ」

「大ショック 新郎席は オールハゲ」

「ハゲでいい 女房の寝言に 励まされ」



兎に角 笑えます。 抱腹絶倒 間違いなし




で、私自身も、農作業しながら (旦那 「何ニヤニヤ思い出し笑いしてる。イヤラシイなぁ~」と言われた

イロイロ考えた「ハゲ川柳」があるので、 ここで 披露したいと思います 


「オヤジより ハゲるの遅い 胸を張る」

「隠語録 偽装ねつ造 危機管理」

「決めゼリフ「ハゲたら離婚」嫁の勝ち」



お粗末様でした おほほのほ

大金星  水野敬也   小学館

2009-02-06 10:34:59 | 読書日記
大ベストセラー「夢をかなえるゾウ」の作家さんの 本です。



愛すべき「バカ」な青年たちが、渋谷の表参道で柴犬を使って「ナンパ」したり

大学のイベントサークル「新歓コンパ」 で

過去の自分(彼女居ない)を乗り越え、「新しい自分」 を手に入れるため、

涙無しでは 読めない位の努力  で頑張る姿を 感動的(?)に描いています。


ナンパも、コンパも、実際はどうなのかしら?と思うこともあったけど、

奇想天外で、文句無しに 笑え…いや、最後は泣けました (笑いすぎ?)


本文で沢山出てくる「格言」が また 深い味わいを 出しています 


ウチの兄ちゃんや、弟くんが 家を出るとき、荷物の中に こっそりと

忍ばせてあげたくなるような「若い男の子の 人生のバイブル」 的な本 でした。

続きが ありそうな終わり方 だったので 次が楽しみです 



図書館で 借りました。