昨日の日記にも書きましたが、映画『容疑者Xの献身』を見てきました。
で、前にも日記に書きましたが、私は、基本的に、映画よりも原作小説を先に読んでおきたい派なので(せっかくのミステリを先に映像で見ちゃうのは勿体ない!)、事前に原作を読んでおりまして。
今日は、まず、映画ではなく、小説の方の感想を。
ミステリ小説ですから、ネタバレなどには十二分に注意したいと思います。とはいえ、若干、ネタに触れることもあるかもしれないので・・・・・・これから映画や本を見るという方は、くれぐれもお気をつけくださいませ。
この小説は、昨年、ドラマ化もされた、『探偵ガリレオ』のシリーズです。
とはいえ、物語は、ガリレオこと湯川学よりも、その旧友である石神と、その隣人女性の人間ドラマが中心に描かれています。
別れた夫から執拗に金銭をたかられる女性・花岡靖子。中学生の娘と二人、せっかく穏やかで落ち着いた生活を始めたと思った矢先に、また、別れた夫が訪れ・・・殺す気は無かった物の、揉み合っている内、母娘で、別れた夫を殺してしまうのでした。
そして、物音で、事態に気が付いたのが、花岡母娘の隣人・石神。
高校で数学を教えているというものの、人生に疲れ果てた冴えない中年男。
そんな彼は、隣人の靖子に仄かな恋心を抱いており、事件を知ったとき、花岡母娘に救いの手を差し伸べるのでした。死体の処理を引き受け、アリバイ工作など、事細かに指示する石神。
実は、彼は、訳あって研究職の道を外れたものの、本当は、ガリレオ先生こと湯川が唯一「天才」と認める男だったのです。
その「天才石神」の頭脳を駆使して綿密に立てられた、殺人の偽装。それは、執拗な警察の捜査にも、決して崩れることがなかったのでした・・・。
この小説では(映画も、ですが)、冒頭で、いきなり犯人が分かっています。
そして、彼らには、完璧なアリバイが。
つまり、犯人当てである「フーダニット(Who had done it)」ではなく、「犯人は、どうやって、それを行ったのか?」という、「ハウダニット(How had done it)」なジャンルです。そして、若干、叙述トリックも入っているかな?
夕刻に行われた殺人。
しかし、警察が調べると、事件当日のその時間、母娘は確かに、映画館に行き、ラーメン店で食事をし、カラオケボックスで遊び・・・その目撃証言もある。
しかも、偽装でない証拠に、映画館で偶然、娘が学校の友達に出会ったり、また、事件が起こる前から、娘は学校の友達に、その日の夕刻に母親と映画に行くということを喋っていた・・・など。
調べれば調べるほど、母娘のアリバイは完璧。どう考えても、事件とは無関係としか思えない。
しかし、その隣人である石神を訪ねた湯川は、彼が、この犯罪に関わっているのではないか・・・と疑問を持ち、独自に調べ始めます。
読者としても、花岡母娘が殺人を犯したことも、その偽装に石神が手を貸したことも序盤で判っているわけですが・・・でも、そのあとの完璧なアリバイの謎が残ってしまい・・・。とても気になる展開です。
で、私も、色々と推理しながら、読み進めていきました。
・・・・・・で。
このアリバイトリックの謎は・・・実は、単行本の250ページ目くらい読んだときに・・・推理できてしまいましたですA^^;;
というか、折しも、その直前に、懸賞付き推理ドラマなんぞに挑戦していたので(こっちはハズしたけど)、脳内が推理モードになっていたみたいでして。
でも、これは、よく考えたら、判るトリックだと思います。
なぜ、そこまで完璧なアリバイがあるのか? 殺人は、確かにその時刻に行われているはずなのに。
そして、その伏線を感じさせる、河川敷の記述。
そしてそして、この本のタイトルにも使われている「献身」という言葉。
これらで、大体推理可能だと思います。
見事に、読者は作者に騙される・・・という感じかな。
う~ん。
私も、変に推理なんてせず、真っ白な心のまま(笑)読んで、ラストの真実に、「おぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」って驚きたかったかも。
そして、「推理小説」という以前に、「人間ドラマ」や「純愛小説」というテイストも強くて・・・単に、「ミステリ」とカテゴライズ出来ない、読み応えのある作品だったと思います。
普段から、あまり推理小説を読まれない方には、そのラストは、もちろん切なく胸に迫るだけでなく、結構、ショッキングだったのではないかなぁ~と思います。
でもでも。
小学生の頃から、やたらと推理小説を読みあさっていた私は・・・もちろん、切ない純愛には泣けたのですが・・・事件の真相は、あまりショックとは思わず、「あ、推理していたとおりだったv」と思ってしまい・・・そんな自分にショックを受けましたです。妙に推理したりせず、読み進めていたら、号泣できたかも知れないのに・・・。
なにはともあれ、本当に、面白い小説です。
私は、昨日、映画版を見ましたが・・・映画で見るも良し、小説を読むも良し、なにせよ、胸に来る物は大きいです。
という訳で、映画の感想は、また後日♪♪
で、前にも日記に書きましたが、私は、基本的に、映画よりも原作小説を先に読んでおきたい派なので(せっかくのミステリを先に映像で見ちゃうのは勿体ない!)、事前に原作を読んでおりまして。
今日は、まず、映画ではなく、小説の方の感想を。
ミステリ小説ですから、ネタバレなどには十二分に注意したいと思います。とはいえ、若干、ネタに触れることもあるかもしれないので・・・・・・これから映画や本を見るという方は、くれぐれもお気をつけくださいませ。
この小説は、昨年、ドラマ化もされた、『探偵ガリレオ』のシリーズです。
とはいえ、物語は、ガリレオこと湯川学よりも、その旧友である石神と、その隣人女性の人間ドラマが中心に描かれています。
別れた夫から執拗に金銭をたかられる女性・花岡靖子。中学生の娘と二人、せっかく穏やかで落ち着いた生活を始めたと思った矢先に、また、別れた夫が訪れ・・・殺す気は無かった物の、揉み合っている内、母娘で、別れた夫を殺してしまうのでした。
そして、物音で、事態に気が付いたのが、花岡母娘の隣人・石神。
高校で数学を教えているというものの、人生に疲れ果てた冴えない中年男。
そんな彼は、隣人の靖子に仄かな恋心を抱いており、事件を知ったとき、花岡母娘に救いの手を差し伸べるのでした。死体の処理を引き受け、アリバイ工作など、事細かに指示する石神。
実は、彼は、訳あって研究職の道を外れたものの、本当は、ガリレオ先生こと湯川が唯一「天才」と認める男だったのです。
その「天才石神」の頭脳を駆使して綿密に立てられた、殺人の偽装。それは、執拗な警察の捜査にも、決して崩れることがなかったのでした・・・。
この小説では(映画も、ですが)、冒頭で、いきなり犯人が分かっています。
そして、彼らには、完璧なアリバイが。
つまり、犯人当てである「フーダニット(Who had done it)」ではなく、「犯人は、どうやって、それを行ったのか?」という、「ハウダニット(How had done it)」なジャンルです。そして、若干、叙述トリックも入っているかな?
夕刻に行われた殺人。
しかし、警察が調べると、事件当日のその時間、母娘は確かに、映画館に行き、ラーメン店で食事をし、カラオケボックスで遊び・・・その目撃証言もある。
しかも、偽装でない証拠に、映画館で偶然、娘が学校の友達に出会ったり、また、事件が起こる前から、娘は学校の友達に、その日の夕刻に母親と映画に行くということを喋っていた・・・など。
調べれば調べるほど、母娘のアリバイは完璧。どう考えても、事件とは無関係としか思えない。
しかし、その隣人である石神を訪ねた湯川は、彼が、この犯罪に関わっているのではないか・・・と疑問を持ち、独自に調べ始めます。
読者としても、花岡母娘が殺人を犯したことも、その偽装に石神が手を貸したことも序盤で判っているわけですが・・・でも、そのあとの完璧なアリバイの謎が残ってしまい・・・。とても気になる展開です。
で、私も、色々と推理しながら、読み進めていきました。
・・・・・・で。
このアリバイトリックの謎は・・・実は、単行本の250ページ目くらい読んだときに・・・推理できてしまいましたですA^^;;
というか、折しも、その直前に、懸賞付き推理ドラマなんぞに挑戦していたので(こっちはハズしたけど)、脳内が推理モードになっていたみたいでして。
でも、これは、よく考えたら、判るトリックだと思います。
なぜ、そこまで完璧なアリバイがあるのか? 殺人は、確かにその時刻に行われているはずなのに。
そして、その伏線を感じさせる、河川敷の記述。
そしてそして、この本のタイトルにも使われている「献身」という言葉。
これらで、大体推理可能だと思います。
見事に、読者は作者に騙される・・・という感じかな。
う~ん。
私も、変に推理なんてせず、真っ白な心のまま(笑)読んで、ラストの真実に、「おぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」って驚きたかったかも。
そして、「推理小説」という以前に、「人間ドラマ」や「純愛小説」というテイストも強くて・・・単に、「ミステリ」とカテゴライズ出来ない、読み応えのある作品だったと思います。
普段から、あまり推理小説を読まれない方には、そのラストは、もちろん切なく胸に迫るだけでなく、結構、ショッキングだったのではないかなぁ~と思います。
でもでも。
小学生の頃から、やたらと推理小説を読みあさっていた私は・・・もちろん、切ない純愛には泣けたのですが・・・事件の真相は、あまりショックとは思わず、「あ、推理していたとおりだったv」と思ってしまい・・・そんな自分にショックを受けましたです。妙に推理したりせず、読み進めていたら、号泣できたかも知れないのに・・・。
なにはともあれ、本当に、面白い小説です。
私は、昨日、映画版を見ましたが・・・映画で見るも良し、小説を読むも良し、なにせよ、胸に来る物は大きいです。
という訳で、映画の感想は、また後日♪♪
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