★ベルの徒然なるままに★

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映画『SHERLOCK/シャーロック 忌まわしき花嫁』

2016年02月29日 | 映画鑑賞記
今日は2月29日。

4年に一度のうるう年ですね。

そんな、うるう年の日の日記は、映画『SHERLOCK/シャーロック 忌まわしき花嫁』の感想をば。

一昨日見てきました~。

色々な意味で、凄く面白かったです~(≧▽≦)


■『SHERLOCK/シャーロック 忌まわしき花嫁』予告編



っていうか、私、敢えて、前知識を持ったく入れないように意識して、映画に臨んだのですよね~。

たまたま、劇場予告を見る機会もなかったですし、チラシも持って帰っていましたが、映画を見るまでは・・・と思い読んでなかったですし。
そして、公式サイトを見るのも控えていました。

なので、本当に、ドラマシリーズ3を見終わった時のままの、まっさらな気持ちで映画を見たので、最初は、「おおおおおお~~~~~!!!!????」とめっちゃ驚いたのでした。

いや、予告編を見てたり、公式サイトを見れば、一発で分かっていたことだったのですが・・・ね(*^^*)b

でも、凄く新鮮な驚きが出来たので、前知識入れずに見て良かったです。

確かに、前売りチケットやポスターの写真が、現代的な雰囲気では無いなぁ~とは微妙に想っていたのですが・・・まあ、「シャーロック・ホームズ」のイメージなのかなぁと漠然と思っていた私も、まだまだ推理が甘いですね(^m^)

という訳で。

TVドラマシーズン3に続く新作がこの映画。

舞台は、なんと、ヴィクトリア時代のロンドン。

そう、原作の「シャーロック・ホームズ」の舞台なのです。

1895年。

探偵シャーロック・ホームズと、その相棒であり、医者であり、そして、ホームズが関わった事件を小説にして発表している作家でもあるジョン・ワトソン。

彼らの下宿する、ベイカーストリート221Bに、ある不気味な事件の話が舞い込みます。


ある夫人が、精神的に錯乱し、ウエディングドレス姿で街中でピストルを乱射した挙句に、自分もピストル自殺。
後頭部が吹き飛ぶ即死状態で、その様子は、衆人が目撃していた・・・。

それなのに、その数時間後。

その夫人の夫であるトーマス・リコレッティの元に、数時間前に自殺したはずの彼女が、古いウエディングドレスという自殺した時のままの姿で現れるのでした。

そして、夫人の亡霊は、夫を射殺したあと、忽然の姿を消します。

その後、ロンドンのあちこちで、ウエディングドレスを着た花嫁が目撃され、殺人事件が連続。

この世に怨念を残して逝ったという、ウエディングドレスを着たリコレッティ夫人の亡霊が、ロンドンの街をさまよい続け、男性を殺して回っている・・・。

この事件に興味を惹かれたシャーロックは、相棒のジョンと共に、謎の解明に乗り出すのでした。


・・・というお話。

冒頭から19世紀ロンドンなので、私は、てっきり、TVシリーズの番外編なのかなぁって、最初は思いました。
せっかくなら、この2人のキャストで、原作通りの時代設定のホームズを見てみたい・・・というファンの要望に応えた、番外編~~~みたいな。

まあ、確かに、その要素も強いのでしょうが、でもでも、でもでも。

確かに、ファンサービスの番外編でありつつも、ちゃ~んと、現代のTVシリーズに繋がっているのですよね(^m^)

そこが凄かったです。
そして、面白かった!!

死んだ人間が生き返る謎。

これに関しては、TVシリーズを思い返しても、パッと思いつきますよね。

まずは、シャーロックが死んだと思っていたけれども、実は生きていた・・・というシーズン2から3へのジョンの話。

そして、シーズン3のラスト。
死んだはずのモリアーティからのメッセージ。

今回の映画も、死んだはずの花嫁が何度も現れている・・・ということから、どうしても、TVシリーズのこれらのエピソードを連想してしまいました。

つまり、そこが、ちゃんと現代編と繋がっている・・・というか、この作品自体のネタバレというか、なのですね。

そして、肝心の花嫁の亡霊の事件。
こちらは、純粋な推理という点では、本格的ではなかったかなぁと。

死んだはずの花嫁が生き返って殺人を繰り返すトリックも、ありきたり・・・というか、たいしたことだはないですし。
19世紀ならでは・・・のトリックでもあるのかな?

という訳で、本格推理というより、寧ろ、ホラーテイストが凄く強かったです。

19世紀という時代設定もあるのかもしれませんね。

TVシリーズでは、現代が舞台で、スマホやPCなどが出て来るからか、ホラーチックな雰囲気はあまり感じられませんが、この映画では、ホラー要素がめちゃ強いです。

もう・・・本当に怖かったです。

特に、古いウエディングドレスを着た花嫁さん!!

何かに憑りつかれたように、街でピストルを乱射した挙句、自殺するという狂気じみたシーンもゾッとしましたが。

何より、亡霊となって現れるシーンの怖さと言ったら!!

特に、迷路のような庭園の中をスーッと移動しているところや、はたまた、現場に張り込んでいたワトソンの真後ろに現れた時とか、泣きたいくらい怖かったです~。

ここら辺のトリック自体は、分かってみればたいしたことないのですが、でも、本当に怖かったです(>_<)

今回は、番外編で、時代設定を原作通りにした、ホラーサスペンスって感じかな。

また、事件解決の時の、あの黒ミサのような格好の集団も怖すぎでした。

でも、このヴィクトリア時代の物語自体が、実は、シャーロックの思考の迷宮の奥深く・・・の出来事であり。

つまりは、この物語は、現代のシャーロックの思考の世界での出来事なのですよね。

ぶっちゃけ、一種の「夢オチ」でもあるかなぁ。

確かに、いくら時代を変えたとはいえ、いつものシャーロックとジョン、また、周りの人達とは違う部分がいくつかあって。
映画を見ながら、それも気になっていたのですよね。


時々、噛み合わないジョンとの会話。

また、めちゃめちゃ肥満体で、椅子から動こうとしないマイクロフト。

男性として登場する検視官のモリー。

これらは、現代のシャーロックの思考の中での、彼らに対するイメージなのではないかなぁと思ってみたり。

はたまた、冒頭で、自殺した花嫁を見て、「彼」はなぜ生き返ったのか?と口にするシャーロック。
なぜ、「彼女」ではなく「彼」なのか?

ここら辺りも、シャーロックの深層心理、つまり、なぜ、死んだはずのモリアーティからメッセージが来たのか?っていうことを表していたのだと思います。


映画を見ながら、ずっと、「?????」と気になっていたことが、モリアーティの登場と、そして、地震のような揺れが起こった時に、

「もしかして??  もしかして!!!!????」

とピンと来ました(*><*)

そしたら、案の定、現代に繋がって、シリーズ3のラストの飛行機の中。
着陸のシーンがっ!

19世紀から一気に現代に戻って来た時は、「おおおお~~~~!!!」とテンションが上がりましたっ。

なるほど、やっぱり、単なる時代設定の違う番外編ではなかったのね~と(^m^)♪

賛否両論あるとは思いますが、私は、この展開、とても楽しく鑑賞しましたですよ!

そしてそして。

19世紀の事件の真相についても、考えさせられるテーマでした。

イギリスでもあの時代は、女性に参政権がなかったのですね・・・。

全然知りませんでした。

日本も昔は女性に参政権は無かったですが、でも、イギリスは進んでいるから、もっともっと昔から女性にもいろんな権利があるものとばかり思っていましたです。

男性中心の社会の中で、社会的にも日常的にも虐げられた来た女性の苦しみ。
物語で登場した「亡霊」は、そういう女性たちの想いでもあり、物理的な意味では無く、本物の「亡霊」として存在しているのかもしれないなぁと思いました。


因みに、この作品は、やはり、TVシリーズのスペシャル編的な位置づけにあるので、やっぱり、TVシリーズを知ってないと、楽しみにくいかなぁと思います。

冒頭とラストに、メイキングやキャストインタビューもありますし。
ファンサービスもパッチリ☆

なので、TVシリーズ1~3を見てからの鑑賞をオススメします。

色々とシリーズ4への布石も感じましたし、TVシリーズも早く続きが見たいです~。


そしてそして。

この作品は、最初からパンフレットが無いのですよね~。
それが残念でしたっ。

パンフ、欲しかったなぁ。

もしかして、また、いつか、「本」という形で出るのかな??
それならそれで、楽しみです♪