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★ベルの徒然なるままに★

映画、ゲーム、アニメ、小説、漫画・・・管理人ベルの、大好きな物をいっぱい集めた徒然日記です。

藤木禀『バチカン奇跡調査官 独房の探偵』@帰省日記

2015年07月28日 | 小説・漫画・書籍



発売日に買って、第1話だけを読んだままになっていた『バチカン奇跡調査官 独房の探偵』、読み終わりましたー。

はい(*^^*)b

帰省のお供に持って帰っていたのです☆

この作品は『バチカン奇跡調査官』シリーズの11巻目にあたるもの。

でも、本編とは違って、番外編の短編集。

番外編の短編集では、「天使と悪魔のゲーム」の次の2作目ですね!


今回の短編集も面白かったです。

4つのお話が収録されていました。



まずは、「シンフォニア 天使の囁き」。
この物語の主人公は、平賀神父の弟・良太。
病気で入院中ですよね。

私は、この作品は、途中まで、ケータイ小説サイトのsari-sariで読んでました。

ちょうど、平賀のところに、良太の危篤の知らせが入ったトコまで。

で。
その後、sari-sariがスマホやタブレット対応のアプリに変わり、当時はまだガラケーだった私には、続きを読むことが出来ず。

ずっと悶々と続きが気になっていたのでした。

このお話の時系列的には「ラプラスの悪魔」のあとくらい……ローレンが失踪した直後って感じ。

なのに、その後の巻の「終末の聖母」やその次も、その次にも、良太に纏わる記述がなかったので。

もう、ずーっと、良太の安否が気になり続けていたのですよっ。

やっと、やっと、分かりましたよー。

まさか、「あの人」が絡んでいたとは!


今まで、あまり詳しく描かれてなかった良太の人物像も分かって、面白かったです。

そして思ったのが。

平賀やロベルトは、日々、本物の奇跡を信じ、それを目にしようと調査に励んでいる訳ですが。

実は実は、彼らもたくさんの奇跡の中で生きている。

彼らの知らないところで、「神の手」は動いている。。。

ってね(*^^*)b


そして、平賀とロベルトの絆も、やっぱり、これは偶然じゃなくて運命、もしくは、奇跡、祝福なんじゃないかなぁって。

前回の番外編、ロベルトの幼少期を描いた物語の時も思いましたが。今回、また、改めて強く思いました。


そして。
2作目は、「ペテロの椅子 、天国の鍵」。
これは、サウロ大司教が主人公。
時系列的には、「終末の聖母」のプロローグ前かな。

これは……サウロ大司教が主人公ということで、ちょーっと地味目なお話だったかも←ごめんなさい、ごめんなさいっっ!!!! でも、平賀もロベルトもローレンもジュリア司祭も出ないとなると「華」が。。。(^^;;


でも、その次の平賀&ロベルトが主人公の「魔女のスープ」に続く、大事なお話でもありますね(^m^)


3作目は「魔女のスープ」。

待ってました!

平賀&ロベルトが主人公の物語です。

かつて魔女裁判にかけられた女性が残したとされる「不老不死のスープ」のレシピ。
それを調査していたロベルトが、そのレシピを再現し、「不老不死のスープ」とやらを作ろうとするお話です。

途中から平賀も加わって、怪しげな鍋をグツグツ。

……相変わらず、神父らしからぬ2人の言動が最高でした。

平賀の暴走ぶりも健在。

そして。
どう見ても、ゲテモノ料理としか思えなかったスープの、その真実とは…………なるほど~~(^m^)


そういえば、私、大学時代に、魔女狩りや魔女裁判についてのレポートを書いたことがありまして。その際に色々調べたのですが(もう殆ど忘れたけど)、かつて魔女と呼ばれ、迫害されていた女性達は、往々にして、医術の心得があったのですよね。
つまりお医者さん。

村人達の病を治療する姿が、怪しげな呪術に思われていたというか。

このお話で出てくる、不老不死の魔女のスープも、なるほどなるほど、その効能は素晴らしい!

…とはいえ、私は食べたくないかな。トカゲだのカエルだのムカデなどを使ったスープは…(^^;;
平賀も、ロベルトも、女性作家さんも、
よく食べたなぁ(笑)

あ。

ラストには、普段は見られない、ロベルトや平賀の姿も見れますね(^m^)わら

このお話は大好きです。

やっぱり、平賀とロベルトのコンビがあっての奇跡調査官シリーズ!


ラスト。
4話目の短編は、表題作である「独房の探偵」。

ローレンがまだバチカンに来る前にいた刑務所での話。

刑務所の独房に居ながらにして、怪事件を解決する安楽椅子探偵なローレン。

実に怪奇な事件で、ホラーテイスト満載な面白さがあります。

ちょっとシリーズ3作目の「闇の黄金」を思い出すお話だったかな?

歴史が絡んでいたりと、まさに奇跡調査官シリーズなお話の作りでした。

そして。

これを読むとね。

ローレンがあっさりとバチカンから逃亡出来たのも分かった気がします。

凄いぜ、マスター!

とりあえず、ローレンって、平賀や私達読者が思っている以上に、とんでもない人間なようですね。←褒めてますw

本編でのローレンのこれからの動きも楽しみになりました。



……と。

4つの短編からなる、今回の番外編。

とても面白かったです。

わたし的には、やはり、平賀&ロベルトが活躍する、「魔女のスープ」が一番好きかなぁo(^▽^)o


次の新作は秋でしたよね!

とても楽しみ!!

『バチカン奇跡調査官』シリーズ、大好きです☆