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★ベルの徒然なるままに★

映画、ゲーム、アニメ、小説、漫画・・・管理人ベルの、大好きな物をいっぱい集めた徒然日記です。

『バチカン奇跡調査官 黒の学院』@ケータイ日記

2012年02月14日 | 小説・漫画・書籍
角川ホラー文庫から出てる『バチカン奇跡調査官』シリーズ。


前々から、本屋さんに平積みになってて気になってました。


で。

1巻に当たる「黒の学院」を、帰省の新幹線の中で読み始めてた訳ですが。


読み終わりました!


面白かったですよ~。
作品の雰囲気も私の好みでした。



主人公は、バチカンのサンピエトロ教会の神父2人。

平賀神父(←日本人です)とロベルト神父。


彼らは、世界各地で報告されるキリストの奇跡を、本当に奇跡なのか、それとも捏造されたものなのか、調査し判定をする奇跡調査官。


アメリカのとある教会の中で、次々と奇跡が起こっている……という報告がバチカンに寄せられたので、それを調査するために、バチカンからアメリカに飛びます。


その教会は、寄宿舎のある男子校も併設しているのですが。
学院の生徒の1人が聖痕(キリストが張り付けにされた際に出来た傷と、同じ場所に傷が出来、血を流す)を浮かべるようになった…とか。
はたまた、その教会のシスターが、処女受胎をしたとか。
奇跡が次々に起こるとのこと。

そして、調査に行った平賀神父とロベルト神父の目の前でも、礼拝堂のマリア像が涙を流したり、また、聖母マリアが現れたり。
次々と奇跡が起こるのです。


がしかし。

そんな奇跡と平行して、神父やシスターの連続惨殺事件という血みどろな事件も起こっていく……というお話。




あまり前知識なく読みましたし、ホラー文庫から出ているということで、超常現象もののオカルトなのかなぁと思ってましたが。


「奇跡調査官」というタイトルにあるように、奇跡の真偽を科学的に調査していく訳ですよ。


すると、有り難~い奇跡に思えた超常現象や、怖~い呪いに思えた現象が、ちゃんと科学的に説明がつく結論に達するわけですよ。

それでいて、作品全体にはおどろおどろしいホラーな雰囲気が漂ってて、面白かったです。



推理もの……というほどではなかったですが。
「奇跡」に見える謎を引き起こした数々のトリック。
連続殺人のトリック。
教会のマネーロンダリングなどの闇活動。
悪魔崇拝。
洗脳。


色々あって、ミステリーでしたね。



で。
物語は三つの視点で描かれるわけですが。

一つは、奇跡調査官の主人公2人、平賀神父とロベルト神父。


もう一つは、寄宿制学校の15歳の生徒。

学期途中からの編入生で、カトリックも寄宿制学校も馬鹿にしていた、かなり冷めた少年だったのに。
だんだん、学校の思想に傾倒していく過程が怖かったです。これぞ洗脳……!って感じ(>_<)


そして、もう一つは、その学校と教会の守衛をしている男。
彼は、アル中で人生を転落したんですよ。
だから今度は酒を飲まない…と決めていたにも関わらず、学校で繰り広げられる怪しげな現象に巻き込まれてしまい。再び酒に手を出し、破滅していく様も怖い。


そんな禍々しい雰囲気の中。


調査官の平賀とロベルトのシーンは、超常現象に対して冷静に対応していくので、ワクワクしましたね。

これは、どんなトリックなんだろうっ!?って。


もうね、凄くダークな話なんですよ。


そんなダークな中に、平賀&ロベルトのキャラクターの魅力が際立って良かったです。


でも、今回は、どちらかというと平賀の活躍って感じだったかなぁ。
ロベルトは、平賀に助けられっぱなしだった気も。

とはいえ、この2人が主役ということは、二巻目以降からは、ロベルトの活躍も期待できるのでしょうね!(b^ー°)


二巻目も読みたくなりましたー。