イケズ

おとといだったか、Twitterで呟いたことですけど……。

「京都」＝「イケズ・陰険/陰湿」でネタにされるのはもう京都というコンテンツだと思って諦めて薄笑いしてますが、最近の過剰さは正直気分よくないです。
テレビで県民ショーみたいなので京都人タレントが「自覚して」嫌らしさを表現してるのは、ステレオタイプなそれを求められてるからですよね。四条界隈で歩いてる人のインタビュー映像でも「テレビが求めてる人だけを寄せ集めて」放送してますよね。それくらい、テレビの恣意性については常識ですよね？

ちょっと飛躍するかもですが、自分で「私最近太った」というのと、人様から「アンタ最近太った？」と言われるのが違うのと似たようなものです。

実際に京都に来て嫌な目に遭ったことがあるならともかく……、ただ笑いのネタにされて、別に一見さんお断りな生活をしてるわけでもない普通の京都人はどこまで我慢すればいいのかと思います。(ただ、私自身も気づかないところで(京都人のあいだでなら何ともないことで)、イケズな言動をしてることはあるかと。その点では一連のネタを否定できないのがこれまたつらい……)

あ、大震災後の五山の送り火のアレは、今でも京都が悪いと思ってます。イケズとかではない話ですが、京都がいろいろやらかしてるのは知ってます。

それでもね。
やっぱり、わたしはこの京都に生まれて育って今も住んでます。いろいろ悪いところがあっても、好きでなかったら住めない土地です。
京都から出た人が帰ってきたら普通におかえりと言いますが、初めて京都に住むんだけど…という人には、大丈夫かな心が折れないかなと心配します。それくらいローカルルールが厳しいです。

一方で、大学がわんさかある学生さんの町でもあるので、若い人はそれなりに順応できるのかも。京都という町自体は学生さんには比較的優しいらしいから。京都から出たことないわたしには分からないんですけど。

他の都道府県でもあるあるネタというか、笑い話的なものはそれぞれにありますけど、みんなどこかに愛あるニュアンスが感じられるのに、京都はただひたすらdisられる。京都人は最低とはよく言われますよね。

「京都」に、はんなりとか雅やかとか侘び寂びとかおばんざいとかいうイメージを求めてくるくせに、それを提供する側の人間を最低とか言われたらねぇ、どうせいっちゅーねん。

ネタだから笑い飛ばせばいいと思ってるかもですがね、やっぱり気分よくないです。
さくっと浅く傷ついて、最初はそれほど痛くもないしあるあるネタだと笑って済ませられてたけど、それがいつしか深い傷になっていくような感じ。
「言われる方が悪い」のかな。だからどれだけdisってもいいのかな。……なんかいじめに似てるな。


それにね、関西圏の人にまでエンガチョされてますが、京都の人のみんながみんな、大阪や神戸や奈良や滋賀や和歌山を見下してなんかいませんよ、わたしは大阪も神戸も奈良も好きやし、和歌山にも何度も行ってご縁があるし、滋賀には親戚いるし学生時代の楽しい思い出はありますよ。それどころか滋賀(淡海/近江)の歴史なんて大好物ですよ？

戦後といわれて応仁の乱の後とか蛤御門の変の後とか言わへんし、別に今更皇室が還ってきはってもややこしいだけなんで東京におってくださいなと思うし、京都の観光地価格はひどいと思うし。京都の市バスも地下鉄もなんだかなぁやし。

たわいないネタに熱くなるなよ、と思われたでしょうし、わたしもそう思うのですが、一応書くだけ書いてみました。ちょっとすっきりした。