(この記事は3月22日に書いてますが、今頃かい!と自分で突っ込まずにいられないくらいに時間が経ってしまったので、イベント当日更新の設定にさせていただきます)
着物、和装の勉強がんばろう!という今年の目標をなんとか持ち続けて三か月、ツイッターでフォローしてる「まいまい京都」さんのアカウントで、今のわたしに必要な社会見学ができそうなイベント発見。
それが、
「【西洞院】染め職人たちを工房に訪ねて、西洞院川に育まれた京友禅のまちへ~黒染・紋章・印染、染色家たちが暮らす本能地区をめぐる~」
というコース。
着付けの勉強はしたけど、織りとか染めとかになるとからっきし勉強不足、まして職人さんたちの工房なんて伝手が無かったら入れない。これはチャンス!ということで、いそいそと会員登録して参加予約しましたよ。
3月13日はお天気よくて暖かくて、絶好のお出かけ日和でした。
集合は13:20までに、ということで、わたしはちょっと別件で西院の方に用事があったので、集合時間までにまず阪急で西院へ。
……京都のはずなんですが何しろご縁がなくて土地勘もないもので、事前にぐーぐるまっぷで何度も確認したにもかかわらず道に迷い、タブレットで現在位置を確認しながらようやく到着、無事に用を済ませて、四条烏丸に戻りました。ぜーはー。
このコースの、予定ルート。
見にくいですが、右下の四条烏丸を出発して、祇園祭でお馴染みの菊水鉾や山伏山の町内を案内していただきながら祇園祭の豆知識にへぇボタン連発する京都民のワタシ。
四条通には山や鉾を建てる時のために足場が埋め込んであるんですよ、とか(それは知ってた)
この路地を挟んで向かいの並びと区間で一つの町内になってて、通に山や鉾を建てて家やビルのアンカー(みたいな?)金具で固定、マンションも町内の持ち物だったりしてそのマンションでお囃子の稽古をしたりする。
京都市内の住所表示で、「上がる下がる」ってありますね、これ京都の人にはめっちゃ分かりやすいんですが、他府県の人にはサッパリ。
同じ町内でも、例として三条下がる表記と四条上がる表記があるので、ええいどっちやねん!って。
答えはどっちも正解なんですよね、ただ、下がるよりは上がる方がなんとなくイイかな、ってことで、四条上がる山伏山町、と書かれることが多いんです。
わたしは脳内で地図を思い浮かべるとき、「三条下る」やったら三条通に近くて、「四条上る」なら四条通に近いんやな、と考えます。ね、便利でしょ?
また、現在「中京区」ってありますが、以前は無くて「上京区」と「下京区」だけだったとか。わたしは中京区どころか上京も下京も住んだことなくて知りませんでしたよ…。
それとね、昔この界隈、上京区や下京区、今の繁華街の路地ですが、交差点の角々には必ず床屋さんがあったんですって。
これは、昔は夜になると町内ごとに通の境界の四か所を扉で締めて町内を閉じ、よそ者の出入りを管理してたそうで、監視のため、また当時は髷結いに毎日床屋に行く習慣だったからそこで情報交換するために床屋さんは必要だったと。
……ここでわたし、カチカチとミステリ脳がアップを始めましたよwww
町内ごとにいわば密室状態になる夜、よそ者はすぐに分かる状態で、たとえばどこかの町内の中で殺人事件が~みたいな不可能犯罪とか起きたらめっちゃ面白そうなミステリになりそうじゃないですかwww
この密室のトリックをどう解明させるのかまでは思いつきませんが(そんなものが思いつくならミステリ作家目指して何か書いてるよ!)
よかった、わたしまだミステリ脳だったw
ま、それはともかく。
さっきの地図に戻ると、真ん中ちょい左の本能寺跡の前を通りつつ(だからこの一帯が本能学区なんですね)、まずは左上の越後神社へ。
京友禅は宮崎友禅斎が知恩院あたりで始めた技法ですが、その友禅染めは大量の水を必要とするため、昔は西洞院川のあったこの地区で盛んになったと。そして「写し友禅」の発案者が廣瀬治助なるお人なんだそうです。ほうほう。
友禅染めの工場だった赤レンガの建物。車も通れないくらい狭い路地の住宅地に遺ってました。
お次は、地図で見ると越後神社の右横にあるっぽい、杉下印染工場さんへ。
工場っても、個人経営の小さな工房です。
袱紗や風呂敷、暖簾といった、着物の反物ではないけれども同じ技法で染める職人さん。
ここではたっぷり写真を撮る時間もありましたので(苦笑)
白抜きするためには、まず枠を筆で書いて。一筆書きで。
これが糊。着物の反物でいえば糸目糊ですね。もち米と糠(だったと思う)で出来てて、京友禅は完全分業制ですが、この糊をつくる専門の業者さんもいます。
この粉を混ぜて…
粘りがすごい。かき混ぜさせてもらったけど、見た目より重い感じです。
これに糊を入れて…(ケーキのデコレーションと同じ要領)
先の形が何種類もある口金
これで布をピンと張って
おがくずの細かーいの、だそうです。さらっさら。
糊の上に粉をはたいて、布が被さっても糊が取れないように。
この状態で地色を染めて、水で糊を洗い流すんですね。
暖簾の名前を抜くとかだけじゃなくて、
稲穂の紋。お稲荷さんです。
家紋のでっかいの。
裏から見るとこんな感じ。
フンフンと興味深く拝見してました。
玄関に見本が。
さてさて、祇園祭トリビアと、杉下さんの工房で時間取りすぎて、巻き巻きの押し押しです!
路地にあった古本屋さんなど。やっぱり染色関係の本がいっぱいでした。
急げー!で、二軒目の中村紋章さんへ。
(長くなったので後編へ)
着物、和装の勉強がんばろう!という今年の目標をなんとか持ち続けて三か月、ツイッターでフォローしてる「まいまい京都」さんのアカウントで、今のわたしに必要な社会見学ができそうなイベント発見。
それが、
「【西洞院】染め職人たちを工房に訪ねて、西洞院川に育まれた京友禅のまちへ~黒染・紋章・印染、染色家たちが暮らす本能地区をめぐる~」
というコース。
着付けの勉強はしたけど、織りとか染めとかになるとからっきし勉強不足、まして職人さんたちの工房なんて伝手が無かったら入れない。これはチャンス!ということで、いそいそと会員登録して参加予約しましたよ。
3月13日はお天気よくて暖かくて、絶好のお出かけ日和でした。
集合は13:20までに、ということで、わたしはちょっと別件で西院の方に用事があったので、集合時間までにまず阪急で西院へ。
……京都のはずなんですが何しろご縁がなくて土地勘もないもので、事前にぐーぐるまっぷで何度も確認したにもかかわらず道に迷い、タブレットで現在位置を確認しながらようやく到着、無事に用を済ませて、四条烏丸に戻りました。ぜーはー。
このコースの、予定ルート。
見にくいですが、右下の四条烏丸を出発して、祇園祭でお馴染みの菊水鉾や山伏山の町内を案内していただきながら祇園祭の豆知識にへぇボタン連発する京都民のワタシ。
四条通には山や鉾を建てる時のために足場が埋め込んであるんですよ、とか(それは知ってた)
この路地を挟んで向かいの並びと区間で一つの町内になってて、通に山や鉾を建てて家やビルのアンカー(みたいな?)金具で固定、マンションも町内の持ち物だったりしてそのマンションでお囃子の稽古をしたりする。
京都市内の住所表示で、「上がる下がる」ってありますね、これ京都の人にはめっちゃ分かりやすいんですが、他府県の人にはサッパリ。
同じ町内でも、例として三条下がる表記と四条上がる表記があるので、ええいどっちやねん!って。
答えはどっちも正解なんですよね、ただ、下がるよりは上がる方がなんとなくイイかな、ってことで、四条上がる山伏山町、と書かれることが多いんです。
わたしは脳内で地図を思い浮かべるとき、「三条下る」やったら三条通に近くて、「四条上る」なら四条通に近いんやな、と考えます。ね、便利でしょ?
また、現在「中京区」ってありますが、以前は無くて「上京区」と「下京区」だけだったとか。わたしは中京区どころか上京も下京も住んだことなくて知りませんでしたよ…。
それとね、昔この界隈、上京区や下京区、今の繁華街の路地ですが、交差点の角々には必ず床屋さんがあったんですって。
これは、昔は夜になると町内ごとに通の境界の四か所を扉で締めて町内を閉じ、よそ者の出入りを管理してたそうで、監視のため、また当時は髷結いに毎日床屋に行く習慣だったからそこで情報交換するために床屋さんは必要だったと。
……ここでわたし、カチカチとミステリ脳がアップを始めましたよwww
町内ごとにいわば密室状態になる夜、よそ者はすぐに分かる状態で、たとえばどこかの町内の中で殺人事件が~みたいな不可能犯罪とか起きたらめっちゃ面白そうなミステリになりそうじゃないですかwww
この密室のトリックをどう解明させるのかまでは思いつきませんが(そんなものが思いつくならミステリ作家目指して何か書いてるよ!)
よかった、わたしまだミステリ脳だったw
ま、それはともかく。
さっきの地図に戻ると、真ん中ちょい左の本能寺跡の前を通りつつ(だからこの一帯が本能学区なんですね)、まずは左上の越後神社へ。
京友禅は宮崎友禅斎が知恩院あたりで始めた技法ですが、その友禅染めは大量の水を必要とするため、昔は西洞院川のあったこの地区で盛んになったと。そして「写し友禅」の発案者が廣瀬治助なるお人なんだそうです。ほうほう。
友禅染めの工場だった赤レンガの建物。車も通れないくらい狭い路地の住宅地に遺ってました。
お次は、地図で見ると越後神社の右横にあるっぽい、杉下印染工場さんへ。
工場っても、個人経営の小さな工房です。
袱紗や風呂敷、暖簾といった、着物の反物ではないけれども同じ技法で染める職人さん。
ここではたっぷり写真を撮る時間もありましたので(苦笑)
白抜きするためには、まず枠を筆で書いて。一筆書きで。
これが糊。着物の反物でいえば糸目糊ですね。もち米と糠(だったと思う)で出来てて、京友禅は完全分業制ですが、この糊をつくる専門の業者さんもいます。
この粉を混ぜて…
粘りがすごい。かき混ぜさせてもらったけど、見た目より重い感じです。
これに糊を入れて…(ケーキのデコレーションと同じ要領)
先の形が何種類もある口金
これで布をピンと張って
おがくずの細かーいの、だそうです。さらっさら。
糊の上に粉をはたいて、布が被さっても糊が取れないように。
この状態で地色を染めて、水で糊を洗い流すんですね。
暖簾の名前を抜くとかだけじゃなくて、
稲穂の紋。お稲荷さんです。
家紋のでっかいの。
裏から見るとこんな感じ。
フンフンと興味深く拝見してました。
玄関に見本が。
さてさて、祇園祭トリビアと、杉下さんの工房で時間取りすぎて、巻き巻きの押し押しです!
路地にあった古本屋さんなど。やっぱり染色関係の本がいっぱいでした。
急げー!で、二軒目の中村紋章さんへ。
(長くなったので後編へ)