「ハンニバル・ライジング」

だらだらしつつ、なんとなくムビプラでやってて観てしまった。
原作読んだんだ、そういえば出てすぐのころ。

「レッド・ドラゴン」の映画化が自分としてはダメだったので、今回のほうが話はいまいちくさいんだけど、まあ面白かったかなあ。
トマス・ハリス氏本人の脚本でしたね。

んーまぁでもやっぱり「羊たちの沈黙」にかなうものはなくて、自分で自分を超えられないのは辛かろうなと。
「ハンニバル」は映画のほうが好き。ばさばさ枝葉を切り落としてしまってましたが、クラリスの描写は絶対映画のほうがいい。原作はレクターに迎合しすぎだし。
なんじゃかんじゃ言ってもレクターは精神を病んだ殺人鬼であることは事実だから、そこにクラリスは同調してはならん。

ま、今回はHow to make Dr. Lecterなんですね。あんな悲惨すぎる体験をしたらどうにかなってしまっても仕方ないか？という余地もありますが。
妹を＊＊＊しまった奴ら、どんな死にざまでも許せないほどのしょうもない奴らなので全然気の毒に思えませんもんね、「ハンニバル、さくさくやっておしまいなさい」って応援モード（危ない危ない）。

余計だったのはハンニバルの父方の叔母上、日本人女性で親類を広島の原爆で亡くしたという無理やりな設定。。。しかも武具をお屋敷に飾っているぞ。
無理ありすぎ。日本人の武士道って宗教とすり替えられてる気がするなあ。

あんまり話と関係ないしなあ。

「300」での汚職執政官みたいな役だったドミニク・ウエストさんが刑事役でした、かっこよかったお。いい人だったし。

戦争犯罪人の奴ら、人間極限まで追い込まれると何でもやっちゃうのね、という恐ろしさもあり、傑作とは言えないまでもなかなか不気味かつ流血具合とかがよろしかったです。
ギャスパー・ウリエルくんの麗しいお顔も素敵でした。