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1978年、ローマで起きた、極左武装集団 “赤い旅団” による、
“アルド・モロ元首相誘拐暗殺事件” を、メンバーの女性キアラの視点で描いた作品です。
※ ネタバレ 注意! ※
主人公キアラは、メンバーの中の役割分担では、後方支援担当なので、
例えば、メンバーがモロを誘拐する様子は、テレビのニュースで見ているといったように、
映画は室内でのシーンを中心に展開していきます。
その分、観客がキアラの表情を見つめる時間も長くなります。
覗き穴から、監禁されているモロの様子を見るキアラの目が、しだいに、
自分たちのやっている行為は正しいのか? 否か? という問いを、
モロの姿に重ね合わせているように思えてきます。
映画が終盤にさしかかり、殺害という事実をどのように描くのかと注視していると、
ストーリーの流れとは真逆のカットが時折挿入され、ん?、なんだろう? と、
考えさせられる瞬間が何度かありました。
モロは監禁されているはずなのに、室内を歩き回り、
かと思うと次のシーンでは、また監禁されているといった具合に。
これが、印象的なラストシーンへと繋がっていきます。
監督ベロッキオのこの事件に対する考察を、主人公キアラが思い描く夢という形を用いて
スクリーンに映し出すという、言葉を廃した映画的な素晴らしいラストシーンだと思いました。
実在のキアラは、実際にそういう幻想を抱いたのか? それは、本人にしかわからないこと。
事件を描くにあたり、監督の、「こうであって欲しい」 という思いと、
「でも、事実はこうなんだ」 という複雑な感情を同時に見たような気がしました。
夜よ、こんにちは
★★★★ 2003 イタリア
監督:マルコ・ベロッキオ
出演:マヤ・サンサ、ルイジ・ロ・カーショ、ロベルト・ヘルリッカ、ピエール・ジョルジョ・ベロッキオ、
ジョヴァンニ・カルカーニョ、パオロ・ブリグリア
追記
『光の雨』 を思い出しながら観ていました。
“アルド・モロ元首相誘拐暗殺事件” を、メンバーの女性キアラの視点で描いた作品です。
※ ネタバレ 注意! ※
主人公キアラは、メンバーの中の役割分担では、後方支援担当なので、
例えば、メンバーがモロを誘拐する様子は、テレビのニュースで見ているといったように、
映画は室内でのシーンを中心に展開していきます。
その分、観客がキアラの表情を見つめる時間も長くなります。
覗き穴から、監禁されているモロの様子を見るキアラの目が、しだいに、
自分たちのやっている行為は正しいのか? 否か? という問いを、
モロの姿に重ね合わせているように思えてきます。
映画が終盤にさしかかり、殺害という事実をどのように描くのかと注視していると、
ストーリーの流れとは真逆のカットが時折挿入され、ん?、なんだろう? と、
考えさせられる瞬間が何度かありました。
モロは監禁されているはずなのに、室内を歩き回り、
かと思うと次のシーンでは、また監禁されているといった具合に。
これが、印象的なラストシーンへと繋がっていきます。
監督ベロッキオのこの事件に対する考察を、主人公キアラが思い描く夢という形を用いて
スクリーンに映し出すという、言葉を廃した映画的な素晴らしいラストシーンだと思いました。
実在のキアラは、実際にそういう幻想を抱いたのか? それは、本人にしかわからないこと。
事件を描くにあたり、監督の、「こうであって欲しい」 という思いと、
「でも、事実はこうなんだ」 という複雑な感情を同時に見たような気がしました。
夜よ、こんにちは
★★★★ 2003 イタリア
監督:マルコ・ベロッキオ
出演:マヤ・サンサ、ルイジ・ロ・カーショ、ロベルト・ヘルリッカ、ピエール・ジョルジョ・ベロッキオ、
ジョヴァンニ・カルカーニョ、パオロ・ブリグリア
追記
『光の雨』 を思い出しながら観ていました。
過去の映画のワンシーンが色々挿入されていると聞いてはいましたが、ブログを読めば読むほど観たくなりました。
先週から「マイ・アーキテクト」が上映されているので、観に行こうか・・・と予定中です。
数ヶ月遅れでも上映されるだけ良いかな?とも思うのですが、貪欲なナマケモノです。
おお! 『マイ・アーキテクト』を上映しているとは、渋いですね。
世界建築物探訪の旅を楽しんできてください。(笑)
色々挿入されてたのか…
ロッセリーニの『戦火のかなた』がなんとなく…