単独行者 加藤文太郎

最近、このBlogで取り上げている、加藤文太郎、

今日の日本経済新聞朝刊に、こんな記事が出ていました。





トレイルランニングを通じて山に戻って来た自分が、
３０年前に影響を受けた加藤文太郎に回帰したことは、
至極当然のことと思っています。

それは、今の時代が加藤文太郎を求めていることと無縁ではないでしょう。

現代日本は豊かな社会となり、
お金さえあれば、食べ物に困ることはなく、
スポーツをしたければ、教わる場はいくらでも用意されている。
（それ自体は決して悪いことではないのですが・・・）

そんな中で、厳冬期の日本アルプスを、たった一人で、
必要なものをすべて背負い、吹雪と格闘しながら縦走していった、
加藤文太郎という存在が、現代へのアンチテーゼとして、
異彩を放つことを感じないではいられません。

加藤文太郎の超人的な単独行は、決して無茶や無謀な行為ではなく、
夏の間にルートを確かめ、食料・衣服などの装備を創意工夫し、
どんな状況に追い込まれても、リカバリー・エスケープできる、
細心の準備をもとになされたことです。

自分が今、一番注目していることは、
この「個の力」とも言うべき、人間が本来持っているエネルギー。
受身ではなく、自分の持っているものすべてを投入して、前進してゆく推進力。
そんな力を、加藤文太郎から受け取りたいと思っています。

どうやら、来年の方向性が見えてきたようです。