山走人 やまをはしるひと

YOGA&トレイルランニング&仏教
逆境を味方に!

第38回スノートレイルラン 雪との闘い 高尾~奥多摩へ

2010-02-14 23:06:41 | 生活



2月14日、一瞬の天候回復をついてトレイルランへ。

コースは、高尾山~陣馬山~和田峠~醍醐丸~市道山~臼杵山~荷田子~瀬音の湯

この一種間、山へ雪が来ていることは分かっていたので、
低山かつ安全なコースということで、
高尾エリアから奥多摩を結ぶコースを設定しました。

しかし、思いのほか雪が深く、最後まで雪道との格闘が続きました。
朝の高尾エリアの気温は氷点下10度~14度。
日が高くなってからは、木の枝の着氷が雹のように降り注ぎ、
身体が濡れるにしたがい体温の低下。
高尾山山頂から荷田子峠まで、全て着雪のトレイル。
醍醐丸、市道山、臼杵山からの下りの急坂は、相当神経を使いました。
おかげで、外的条件が体調に影響を与えたときのセルフレスキュー、
スリッピーな急坂を下るときの身体の遣いかたのポイント、
などを勉強するいい機会になりました。



始発の京王線で高尾山口へ、早いから人は居ないかなと思いきや、
登山者が数名、おまけに小学生を連れた親子も、高尾山は人気ありますね!



当然、ケーブルカーは就寝中



今日は、琵琶滝から登ることにしました。



上の参道に出ると、いきなり雪のお出迎え、前日の雪はだいぶ積もったようです。



薬王院の階段には、融雪剤の白い粒々がたくさんありました。



有名な天狗様も、鼻の頭に雪を乗せて少しユーモラス。



山頂直下の登りも雪でびっしり。





山頂からの素晴らしい眺め、一眼レフのカメラを持った人が何人も撮影に来ていました。



雪の小仏城山山頂。この手前でトレイルランナーがひとり、追い越して行きました。



深い雪のトレイルは続きます。



困ったことは、雪の重みで垂れ下がった枝がコースをふさいでいることです。
振り払うと、雪と氷のシャワーです。



景信山到着、標識の着雪から風向きが分かります。



ここも雪に埋もれていました。



青空をバックにした樹氷、好きな景色です。



陣馬山へ向けて、スノートレイルを進みます。



太陽の光が山の雪の美しさを際立たせています。



何人ものハイカーとすれ違いながら、明王峠到着。
陣馬山トレイルレースで通過した頃を、懐かしく思い出しました。



気温測定、高尾エリアはずっとこんなものでした。



陣馬山の白馬も寒そう!



雪はさらに深くなりました。





ここからの景色も素晴らしいものでした。



ちょっと見にくいですが、遠く富士山も見られました。



ここで、茶店のベンチを借りて、次の奥多摩エリアに備えて、
おにぎりを食べていると、登山者が大挙して登ってきました。
今、流行の中高年登山グループ(自分もそうだけど 笑)
みんな、この景色を楽しみにしているのは同じなんですね!



驚いたのは、マウンテンバイク。
オートバイのような太いタイヤを履いていました。
聞いてみると、雪道用だそうです。街中は重いとか・・・
ライダーは、かなり汗をかいていました。
充分に補給をして、奥多摩エリアを目指します。

奥多摩エリアに入ります。



陣馬山より一気に下って和田峠。
この途中にも、数名のマウンテンバイクグループが登ってきました。

ここから醍醐丸へ登り、あとは勝手知ったるハセツネコース逆走。
賑やかな高尾エリアと比べると、こちらは嘘のように静かです。
醍醐丸への踏跡もひとりのみ、醍醐丸の山頂から吊尾根に入ると、
最近の踏跡はなく、何とかコースが判別できる程度でした。
醍醐丸の急な下りを慎重に降りると、



木のアーチがお出迎え、ではなく、雪の重みで曲がってしまった細い木でした。
ここから市道山までは、誰にも会いませんでした。
このコースは慣れているからいいものの、
初めてのスノートレイルだったら道迷いをしそうです。



これがハセツネコースだなんて、ずいぶん印象が違います。



雪の重みで垂れ込めた木がルートをふさぎ、
書き分けながら進むうちに全身が濡れて冷えてきました。
ただ風がなっかたので、そのまま進みましたが、
冬山はいろいろなことが起こることを実感しました。

写真はここまで、余りの寒さにバッテリーが悲鳴をあげてしまいました。
ルートは、何度も通っているところなので地形で判断し、
迷うことなく市地山分岐を過ぎ市道山山頂へ、
以前来たときにくらべ、伐採が進み明るくなっていました。

ここから、戸倉三山縦走コースに入ります。
このコースは初めでだったので楽しみでしたが、
いきなり雪尾根の急降下でびっくり。

その先も、アップダウンの繰り返し、
まるでハセツネコースの峰見通りかと思いました。

ハイカー3名を追い越して、臼杵山へ。
山頂ではハイカーが1名、バーナーで何か作っていました。

ルートはその先を右折し、グミ尾根を荷田子へ向かいます。
ここもまた雪道の急降下、神経をすり減らしながら、何とか突破。
怪我もなく、荷田子の集落へ下り、「瀬音の湯」へ・・・

館内に入ると暖房の暖かさにほっとして、
やっと人の住むところへ戻ってきたという感じでした。
昼過ぎからは雲が出てきましたが、
その頃には露天風呂で贅沢な時間を過ごしていました。

今回のトレイルランは、トレーニングというより、
冬山のキ~ンと引き締まった空気を味わい、
雪山の自然と一体になれるほうにウェイトがおかれた一日でした。

転倒は、平らなところで一度だけやりましたが、
(どういうわけか、急斜面は転ばないんですよね 笑)
怪我はなく、ソロトレイルランにおける絶対安全は達成されました。

99%がスノートレイルで、一歩一歩の着地が微妙に滑るので、
それをカバーするため、脚は小さな筋肉まで動員して対応し、
その意味では、いい練習になりました。

また、雪の張り付いた急斜面の下りを安全に安定して進むために、
いろいろ試行錯誤をしてみましたが、
その結果、体幹を使うことでかなり安定感を得られることが実感できました。

体幹といっても腹筋や背筋ではなく、もっとコアの部分を使う。
それも絞るような使い方、これはヨガの身体の遣い方の応用です。
パワーヨガのM先生がいつもレッスン中に指摘していることが役に立ちました。
それができると、雪面への身体の荷重を減らすことができ、
もちろん、体重が雪面にかかる物理的な重さは変えられませんが、
感覚的な重さを軽減できるので、安定感が増すわけです。

最後に、スノートレイルランは、気温があがって雪が緩んでくると、
フツ~のトレイルシューズでは水が浸入し、ずぶ濡れ状態になります。
登山の人から。「その靴冷たくないですか?」と聞かれましたが、冷たかったです。
このへんの装備はまだまだ考えないといけないようです。

収穫の多い一日でした。