《 空想から科学へ 》 奧菜主義革命~ 革命的奥菜主義者同盟非公然ブログ

奥菜恵さんは、精神と肉体の両方から無駄なものをすべて削ぎ落とし、必死に舞台に立っていた

打ち上げ花火が終わって……芸術の秋?

2009年08月24日 21時05分47秒 | Weblog
それほど盛り上がらないまま、前回で終わりです、例のシリーズ。

そういやー小三治師が池袋に上がる時期が来たぞ、奥菜恵さんの誕生日も近いぞ、
と思いついて始めただけですから、

あれ以上の演出はないんでございます。


で、今日、アマゾンから
「こんなもの↓を売りに出すんすけど、買わひん?」
1 "とっておき寄席!たっぷり玉手箱 DVD-BOX"

という悪魔の誘いがあったもんで、
即、予約しちゃいました!


また、金で苦労しそう……
お願い、神様。日経平均13,000に届かせて!15,000円とまでは言わないから。
あと2割ちょい上げて……

中年はmegちゃんに手書きシナリオを見てもらいたかった

2009年08月22日 21時33分47秒 | Weblog
「この役はもう二度とできないよ」
 「打ち上げ花火」の時、僕は彼女にこんなことを言った。
 当時彼女は中学二年の十四歳。彼女の役は及川なずなという思春期の
女の子だった。思春期は人生の中でも最も特異で、しかも短い瞬間である。
彼女が二度と演じられないと言ったのはそういう意味だった。
 その後、テレビドラマや雑誌でみかける彼女はどんどん大人になってゆき、
こちらとしても寂しいような、嬉しいような、複雑な心境だったが、
去年都内の某所で、制服姿の彼女にバッタリ出くわした。
見違えるように変貌していなければならなかった彼女は、正直愕然とするくらい、
その背格好といい、雰囲気といい、なんにも変わっていなかった。
 「おいおい、全然変わってねえな!」
 久しぶりにあった第一声がこれじゃあ、本人さぞ傷ついたことだろう。
それはこの場を借りしてお詫びするとして、思えば彼女は昔からテレビには
大人っぽく映る子だった。「打ち上げ花火」のオーディションの時、
こんな子がいるけど、とプロデューサーが持ってきたビデオには
シャンプーのCMが入っていて、そこに登場する女の子はどう見ても  
十八かそこいらの立派な「女」だった。
 「いや、いくらマセてる役って言ってもこれは行き過ぎでしょ」
 ここで終わっていたら彼女との出会いはなかった。まあ、会うだけ会ってみてよ、
という一言で僕は奥菜恵と出会うこととなった。初めて見た第一印象は十八どころか、
中学二年というものでもなく、小学五年という感じだった。
 まあ、こんな正体不明な女の子は他にはいないということだけは確かだ。
 高校を卒業して彼女はきっとテレビや写真の中でどんどん成長して行くのだろう。
でも実物に会うとやっぱり全然変わらぬ奥菜恵に違いない。
 卒業おめでとう。

岩井俊二

少年たちは花火を横から見たかった~~放映されなかったシナリオ(5)とりあえずまだ終わらない

2009年08月21日 21時36分46秒 | Weblog
 S#85 新学期の教室

 (教室ではしゃぎ回る生徒たち)
 (黒板に三浦先生の結婚に関する落書きをしている祐介たち)
三浦「はーい、席に着いてください」
 (生徒の冷やかしの拍手の中で、大慌てで黒板を消す三浦先生)
三浦「さあ皆さん、夏休みも昨日で終わりです。今日からはまた気持ちを引き締めてね」

 「向後達也君」「はい」
 「小池 誠君」「はい」
 「宮崎雄治君」「はい」
 「林 純一君」「はい」
 「常世田康政君」「はい」
 「宮内 基君」「はい」
 「笹本 稔君」「はい」
 「嶋田典道君」

少年たちは花火を横から見たかった~~放映されなかったシナリオ(4)

2009年08月20日 20時31分49秒 | Weblog
 S#75 草稿4

  (ホースの栓をひねって水をまく典道)
  (プールに雨が降る)
なずな「キャー!」
  (首をすくめて叫ぶなずな)
  (冷たそうだが、気持ちよさそうに全身に水を浴びる)
なずな「あ、花火やんだ」
  (空を見上げるふたり)
  (いきなり典道を押すなずな。もんどり打って水面にたたきつけられる典道)
  (顔を上げる典道。水が顔面に襲ってくる)
 典道「バカ、やめろよ」
  (水がやんで顔をぬぐいながらなずなを見る典道)
  (ホースを握ったままニコニコしているなずな)
  (ホースの先は上を向いていて、なずなと典道に雨となって降り注ぐ)
なずな「ねえ」
 典道「あん?」
なずな「……」
 典道「……?」
なずな「今度会えるの、2学期だね」
 典道「……?」
  (ホースを投げ捨てて去るなずな)
 典道「オイ、ちと待てよ」
  (プールに置き去りにされる典道)

少年たちは花火を横から見たかった~~放映されなかったシナリオ(3)

2009年08月19日 20時56分37秒 | Weblog
 S#75 草稿3

 (柵を越えてプールに潜入するふたり)
なずな「どろぼうみたいね」
 典道「ヤバイよ、こんなことして」
なずな「どろぼうもいいな。どろぼぅんなろっかな、あたし」
 (プールサイドを走るなずな)
なずな「ねえっ、水がまっくろけっ」
 典道「シー」
なずな「(水底をのぞいて)わぁー、なんか恐いよ」
 (プールサイドを歩きながら水面を見る典道)
 (なずな、不意に水に飛び込む)
 (そのまましばらく浮かんでこない)
 典道「オイ、なずな…なずな…なずなーっ!」
 (浮上するなずな)
なずな「びっくりした?」
 典道「……」
なずな「典道君も入れば?すっごく気持ちいいよ」
 (典道、プールの縁に座る)
 (プールの中を歩きまわるなずな)
 典道「なあ、もう帰ろうよ」
なずな「あれっ?花火やんだ?」
 (空を見上げ、耳を澄ますふたり)
なずな「ねえ、花火ってさあ、横から見てもぉ、丸いのかなあ」
 典道「え?」
 (水面に円を描くなずな)
 (立ち上がる典道)
なずな「先に帰っていいよ。あたしもうちょっとここにいる」
 典道「……」
なずな「今度会えるの、2学期だね」
 (夜の道、走る典道)
 (プール、静かに水に潜るなずな)
 (夜の道、走る典道)
 (プール、水から飛び出すなずな)
 (はあはあと息をして顔を拭くなずな)

少年たちは花火を横から見たかった~~放映されなかったシナリオ(2)

2009年08月18日 19時54分17秒 | Weblog
 S#75 草稿2

 (勝手にプールサイドに入ってるなずな)
 (外から典道)
 典道「オイ、ヤバイよぉ」
なずな「わぁー、なんか恐いよ」
 (空を見上げるなずな)
なずな「あっ、花火やんだ」
 典道「なあっ、もう帰ろう」
なずな「先に帰っていいよ。あたしもうちょっとここにいる」
 (ためらう典道)
なずな「今度会えるの、2学期だね」
 典道「え?」
 典道「ああ」
なずな「楽しみだね」
 典道「ああ」
 (水面を見ているなずな)
 典道「ねえっ、花火ってさあ、横から見ると、まあるいと思う?平べったいと思う?」
なずな「えっ?何?」
 典道「花火」
なずな「花火がどうかしたの?」
 典道「なんでもない」
 (かけ出す典道)
 (校門のところで振り返り、もう一度走り出す)
 (入水するなずな)
 (そして水面から飛び出してくる)
 (涙を拭くなずな)
 

少年たちは花火を横から見たかった~~放映されなかったシナリオ(1)

2009年08月17日 21時15分57秒 | Weblog
 S#75 草稿1

なずな「トマト」
 典道「ピーマン」
なずな「あっ私も。え~とぉ、グリーンピース」
 典道「なんでえ?」
なずな「なんでも」
 典道「えっと、音楽」
なずな「理科」
 典道「社会」
なずな「杉山先生」
 典道「あーオレもダメだね。あと森川と飯田」
なずな「あとぉ、大町先生とぉ古屋先生」
 典道「あー、オレも古屋ダメだね」
 (トンネルにたどり着く)
なずな「あっ、花火やんだ」
 (空を見上げて耳を澄ますふたり)
 典道「ねぇ、花火ってぇ、横から見ると丸いと思う?平べったいと思う?」
なずな「何それ?なぞなぞ?」
 典道「いや、ほんとにさ」
なずな「終わっちゃったのかなあ」
 (あたりは人影もなくやけに静かだ)
なずな「今度会えるの2学期だね」
 典道「えっ?」
なずな「楽しみね」
なずな「ね」
 典道「ああ」
 (握手を求めるなずな)
 (握手をするふたり)
 (ボストンバッグを引きずりながら去るなずな)
 (振り返って)
なずな「で、どっちなの?」
 典道「何が?」
なずな「花火」
 典道「どっちだと思う?」
なずな「丸いの?答えは?」
 典道「答えはわかんない」
なずな「何よそれ」
 (ニコッと笑うなずな。そして去って行く)

はなやぐ夏のいたずらや 笑いころげたあれこれ 思う秋の日~~しかしこれは終わりの始まりにすぎない  

2009年08月16日 20時01分39秒 | Weblog
祐介・純一・和弘・稔「オーレー、オレオレオレー、ウィアザ……」

(花火、海岸の典道、三浦とマコト、灯台の4人、が繰り返し映される)

(エンドロール BGM:The Last Days of Our Youth)

[キャスト]
嶋田典道:山崎裕太
及川なずな:奥菜恵
安曇祐介:反田孝行
林純一:小橋賢児
和弘:ランディ・ヘブンス
稔:桜木研二
三浦晴子:麻木久仁子
栗田先生:光石研
なずな母:石井苗子
典道母:深浦加奈子
典道父:山崎一
祐介父:田口トモロヲ
マコト:小山励基
ヤス:酒井敏也
おでん屋:こばやしせつまさ
おでん屋客:蛭子能収
[スタッフ]
監督・脚本:岩井俊二
企画:小牧次郎・石原隆
プロデューサー:原田泉
撮影:金谷宏二
照明:隅田浩行
美術:柘植万知
音楽:REMEDIOS
編集:茶園一郎
[データ]
TV放映:1993年8月26日(木) CX系列
映画公開:1995年8月12日(土)ヘラルド・エース/日本ヘラルド映画


※役名の漢字は誤りがあるかもしれません。(それだけでは済まないでしょうが……)

はなやぐ夏のいたずらや(23)

2009年08月15日 16時24分43秒 | Weblog
祐介「何のためにここまで来たんだよお」
純一「この野郎」
和弘「何だよお!」
純一「てめえが全部悪いんだからなあ」
和弘「やめろよ。戌年のくせに!」

三浦「島田ク~ン……ハァ~」
典道「どうしたのお?」
三浦「いいから、いいから」
典道「あ痛ててて!」
三浦「ああ、ごめんごめん」

マコト「花火師のヤスさん」
 ヤス「ど~もぉ」
マコト「オレの同級生だったんだけどぉ、見えないだろ?」
 ヤス「こらマコト!大きなお世話だ!」
 ヤス「花火が平べったいんならぁ、横から見てもぉ、下から見てもぉ、おんなじだろ?そ
    いつぁ、わかんな?」
 ヤス「下から見た花火はスゲエぜ!まあ、一番の特等席だな。まあー、平べったいかぁ、 
    丸いかぁ、上げてみてからのお楽しみだ。余り玉で悪いけど、勘弁してくれ」
 三浦「島田君のために、わざわざ上げてくださるのよ」
 ヤス「マコトとぉ、三浦先生の、結婚を祝してっ!」

はなやぐ夏のいたずらや(22) やったね、金子誠!味のあるヒーローインタビューよかったぞ

2009年08月14日 21時06分47秒 | Weblog
 稔「おい、花火は~?」
3人「終わってる」

 典道「あっ、三浦先生!」
 三浦「島田君!もう遅いんだから早く帰りなさい」
マコト「何?晴子の生徒?」
 典道「何だよ、彼氏かよぉ」
 三浦「えっ、どの人?」
 典道「あ、そうだ、先生!花火ってさあ、横から見たら丸いの?平べったいの?」
 三浦「平べったいんじゃないの」
マコト「バカ、丸いに決まってんだろ!生徒にいい加減なこと教えんなよ!」
 三浦「な~んでよ~!平べったいじゃない!」
マコト「なんでえ。いいかあ、あれは火薬が爆発するんだぞ。ダイナマイトだってさあ、四方
    八方に飛び散るだろうが」
 三浦「花火がこうあったら、こっちは正面よ、こっちは横よ」
マコト「違う違う」
 三浦「横から見たら、ほら、平べったいじゃない」
マコト「違う、横から見ても、こっちから見てもこっちから見ても爆発するんだよ」
 三浦「違うわよ、横……」

はなやぐ夏のいたずらや(20) 今日は帰宅が遅くなりそうなので昼休みに更新

2009年08月12日 12時35分51秒 | Weblog
 稔「観月ありさー!」
和弘「セーラームーン!」
祐・純・稔「アハッハッハ」
祐介「何だよ、それ?!」
和弘「何でもいいだろ」
 (画面は一瞬夜のプールに、再び農道に戻り)
和弘「セーラームーン!」
 (2人同時に)祐介「なずなー!」和弘「セーラー……」
 (画面はプールに、すぐに農道に戻る)
 (3人同時に)祐介「なずなー!」純一「晴子-!」稔「観月ありさ-!」
 (画面はプール、泳ぐ典道、典道がなずなに水をかける、泳ぐなずなと典道、画面農道
  に戻る)
 (3人同時に)祐介「なずなー!」純一「晴子-!」稔「観月ありさ-!」(繰り返し)

はなやぐ夏のいたずらや(19) 私なら「北尾実加ー!実加-!」と叫ぶ

2009年08月11日 21時11分17秒 | Weblog
 典道「(金網フェンスを乗り越え)ヨイ、ショッ、ヨイショッ。これじゃ、どろぼうだ
    よな」
なずな「どろぼうもいいな。どろぼうんなろうかな、あたし」
 典道「ヨイショッ」
なずな「何、盗もっか。この水全部?」
なずな「ねえ、ねえ、見てよ。墨汁みたい」
 典道「ちょっと、声がでかいぞ!」
なずな「なぁんか、恐いよ!」
  (花火の音、見上げるふたり、はにかむような微笑みを浮かべてプールに入水するなずな)
 典道「オイッ……オイッ」
 典道「オーイッ。なずなー!オーイッ」
 典道「(水中から姿を現したなずなに)信じらんねえことすんなよな。……なずな」
  (BGM:Forever Friends スタート)

はなやぐ夏のいたずらや(18) おれおれおれ、って詐欺師か?!

2009年08月10日 21時14分21秒 | Weblog
なずな「あと30分だって」
なずな「ちょっと、トイレ」
なずな「つきあってよ」
なずな「(カバンを指差し)それも」
なずな「(トイレで着替えている)女の子はどこ行ったって働けると思うの。歳ごまかして、
    16歳とか言って」
 典道「見えねえよ」
なずな「そうかなあ」
 典道「そうだよ」
なずな「こういう16歳だっているわよ。どっか探せば」
 典道「どこで働くんだよ」
なずな「夜の商売とか?」
なずな「私がちゃんと養ってあげるから安心してよ」
なずな「どう?16歳に見える?」
なずな「(待合室に戻り)あっ、切符買わなきゃ」
 典道「あれっ。切符は?」
なずな「エッ?何の切符?」
 典道「電車の切符」
なずな「エッ?電車?電車がどうかしたの?」
 典道「あの……電車」
なずな「エッ?どこの電車?何のこと?」
なずな「あっ、バス来てるじゃん。帰ろ!」
 典道「オイ!どうなってんだよ」

祐介「♪オーレー、オレオレオレー」
全員「♪ウィアザチャーンプ、ウィアザチャーンピオン、オーレー、オレオレオレー、ウィア
   ザチャーンプ、ウィアザチャーンピオン、オーレー、オレオレオレ……」
祐介「オレは及川なずなが好きだよー。なずなー!な、ず、なー!」
純一「三浦先生ー!」
祐介「なずなー!」
純一「三浦晴子先生ー!」
祐介「なずなー!」
純一「晴子ー!晴子ー!」
 稔「観月ありさー!」

はなやぐ夏のいたずらや(17) 岩井俊二監督はきっと鉄ちゃんに違いない

2009年08月09日 09時12分05秒 | Weblog
和弘「ちょっと休もうぜぇ」
純一「オイ、休むなよ」
和弘「海まわってりゃ、花火見ながら行けたんだよなあ」
純一「こっちの方が近いって言ったの誰だよ」
和弘「距離はこっちが近いよ。どっちが近いって聞いたの誰だよ」
祐介「立てよお」
和弘「怒んなよお」
和弘「バナナ欲しい人!」
 稔「ハ~イ、ハイ」
純一「何だよそれ?」
純一「何、こんな持って来てんの?バ~カ」
 稔「お前行商にでも行く気かよ」

 稔「これ歩くの~?遠すぎるよお」
祐介「誰だよお、こんなこと思いついたのお」
純一「誰かさんが花火丸いなんて言い出すから」
和弘「誰かさんが平べったいなんて言うからだろ」
純一「ちょっと生意気なんだよ」
祐介「やめろよ」
和弘「生意気なのは、そっちだろ。早生まれのくせに!」
純一「うるせー、めがねざる!」
和弘「戌年のくせに!」