メガヒヨの生息日記

メガヒヨ(観劇、旅行、鳥好き)のささいな日常

メガヒヨ in NY 16 《SONDHEIM on SONDHEIM編》

2010年08月14日 | NEWYORK
いわずと知れたブロードウェイの巨星STEPHEN SONDHEIM。
彼の作品を集めて期間限定のレビューコンサートが開かれるよ、てな話を聞いたので迷わず予定に入れた。
しかも出演は、BARBARA COOK先生、VANESSA WILLIAMS様と来た!!

旅前半とはうって変り、初夏の気候の日曜日。
メガヒヨはSTUDIO54に向かった。
クーポンで購入出来た席は上手メザニン中央より通路側1列目。
遮られるものがなく、ゆったりとショーを楽しめる位置。

舞台には大型ディスプレイが1ダースくらい並んで、映画館の様なスクリーンを作っていた。

ショーはBARBARA先生を始めとする4人の女性シンガー、TOM WOPAT氏ら4人の男性シンガーらが代表作を歌い、途中に映像画面からSONDHEIM氏が割り込んできてトークをするという構成。


そしてこれが曲目一覧

「I'll Meet You at the Donut」
By George (1946)

「So Many People」
Saturday Night (1954)

「Something's Coming」
West Side Story (1957)

「Smile, Girls」
Gypsy (1959)

「Invocation/Forget War」
「Love Is in the Air」
「Comedy Tonight」
A Funny thing Happend on the Way to the Forum (1962)

「Anyone Can Whistle」
Anyone Can Whistle (1964)

「Do I Hear a Waltz」
Do I Hear a Waltz (1965)

「Take Me to the World」
Evening Primrose (1966)

「You Could Drive a Person Crazy」
「The Wedding Is Off」
「Multitudes of Amys」
「Happily Ever After」
「Being Alive」
「Company」
Company (1970)

「Ah, But Underneath」
「Waiting for the Girls Upstairs」
「Losing My Mind」
Follies(1971)

「Send in the Clowns」
「A Weekend in the Country」
A Little Night Music(1973)

「Ent'acte」
Pacific Overtures(1976)

「Epiphay」
Sweeney Todd(1979)

「Now You Know」
「Franklin Shepard, Inc」
「Good Thing Going」
「Opening Doors」
「Not a Day Goes By」
「Old Friends」
Merrily We Roll Along(1981)

「Finishing the Hat」
「Sunday」
「Beautiful」
Sunday in the Park with George(1984)

「Children Will Listen」
「Ever after」
Into the Woods(1987)

「Something Just Broke」
「The Gun Song」
Assassins(1990)

「Fosca's Entrance(I Read)」
「Is This What You Call Love」
「Loving You」
「Happiness」
Passion(1994)

「The Best Thing That Ever Has Happend」
Road Show(2008)

以上、こんな感じ。
赤い字の作品はメガヒヨが英語日本語問わずに観たことのあるもの、青い字はCDで学習済みのものである。
知らない作品がかなり多くて、すごく素敵な曲があっても内容がよく分からなくて残念だった。
上演の機会があったら、出来るだけ観に行くことにしようっと。

そうそう。
一幕で早々と「Send in the Clowns」が紹介されたのだけど、
それはYOUTUBEの素人演奏映像を、子供の演奏から男声合唱団までつなぎ合わせたものだった。
こんなにも愛されてますよ、みんな一生懸命演奏してますよってちょっと皮肉を効かせた感じで

をいをい、これだけ実力のある女性シンガーを揃えてて、SONDHEIMの代表作をこんな扱いか~!
ってメガヒヨはメザニンで地団駄を踏んじゃった。
でもその後二幕でBARBARA大先生がしっとりとソロで聴かせてくれたので良かったんだけどね。

このショーは出場者全員実力派揃いで、どの歌もとても気持ち良く聞けた。

特にメガヒヨはERIN MACKEY嬢に注目した。
鈴を転がしたような声って、まさしくこんな感じ。
つい最近まで『WICKED』でグリンダを演じていたという話だけど、是非観てみたかったな~。
しかしちょっと前の若いフローティング・ソプラノの女優さんはオペラ座のクリスティーヌ役出身が多かったけど、
今はグリンダ役を経由してメジャーになるというケースも増えているのね。

VANESSA様は神から愛されているかのように、様々なものをギフトされたディーバ。
歌唱力も高く、外見もいわずもがなの美しさだった。
『A LITTLE NIGHT MUSIC』のデジレ役は男性を翻弄する神秘的な女性なのだから、彼女が演じたらハマると思う。
でも北欧の話だから、非白人だと無理なのかな~。

TOM WOPAT氏は素敵なおじ様だったけど、バーニーのアニ銃の頃からだいぶイメージは変わっちゃったな。
まぁ10年も経っているのだから仕方ないんだけど。
でもこんな素敵なミドルエイジの俳優は日本にはなかなか見つからないので、B'wayの役者層の厚さは羨ましい限り。

NORM LEWIS氏は2年前の「THE LITTLE MARMAID」のトリトン王以来。
この方のバリトン・ヴォイスは心揺さぶられるな~。
とにかくセクシーなのである。

そしてBARBARA COOK先生。
『CANDIDE』のクネゴンデ、『THE MUSIC MAN』のマリアン、『SHE LOVES ME』のアマリアのオリジナルキャストを勤めたB'wayの生ける伝説である。
メガヒヨはそれだけの経歴の方を拝見できるだけでもありがたいって気持ちで、あまり実力的には期待しない気持ちでいたのだけど、それはいい意味で裏切られた。
80代半ばにも達するのに、艶やかな声と豊かな声量で問題なく現役を勤められている。

日本だとそれ位の年齢の方は人間国宝みたいな感じで祀り上げられちゃって、舞台に立っているのだけでも貴重という扱いなのに、ANGERA LANSBURY先生といいB'wayはあくまで実力勝負のようだ。



あと冒頭でふれたSONDHEIM氏のトークについて。
80歳を迎えた氏の貴重なお言葉なんだけど、残念ながらメガヒヨはほとんど聞き取れなかった。
回りの人たちはすごく受けていたから口惜しいな~。
メガヒヨが映像から感じたことといえば、

・さすが巨匠。素敵なご自宅にお住まいで。
・80のじい様があんな強そうなお酒をストレートで、しかも昼酒はダメでしょ。

てな程度…orz

映像を見ると、看板の写真よりだいぶ歳とっちゃったな~と正直感じたのだけど
それでもまだまだお元気なご様子。
健康を保たれて、これからも頑張っていただきたいなと思ったのであった。