制作発表があった際には「まさかこの作品を日本で上演するの?」とびっくりしたこの作品。
演出が福田雄一さんと知り、「じゃあ面白くなりそうだね。だいぶいじられそうだけど。」とチケットを取ることにした。
2008年に観た際の観劇記はコチラ。
主演のフレデリック役、小栗旬さんはいわずと知れた人気俳優。
自分はカード会社の貸し切り公演で運よくチケットが買えたけれど、限りあるチケットに彼のファンが殺到し争奪戦になったとのこと。
小栗さんは普段からいい役者さんだな~と思っていたけれど、ミュージカルの舞台における歌唱力には正直期待していなかった。
しかし予想をいい意味で裏切り、かなり聴かせてくれた。
もともと歌が上手い人ならCDも出しているだろうから、今回の舞台のために猛特訓したのではないだろうか。
きっとプロ意識が高い人なんだろうな。
アイゴール役の賀来賢人さんについては、この方はイケメンなのでこの役にどうなの?と思っていた。
でも観ているうちにイケメンということを忘れてしまった。(最上級で誉めてます。)
すっかり福田組の常連な保坂知寿さんははじけつつも変わらずの安定感。
2008年にBwayでこの作品を観た際はエリザベス役はぜひ知寿さんと思っていたのだけど、ブリュッハー役も良かった!!
この役は演じられる人が限られるものね。
作中、福田さんによる日本独自の演出で「時の人」を演じる場面があるのだけど、これがまたハマってて笑わせてくれた。
お掃除の棒の小道具も出たりして(笑)
エリザベス役を演じた瀬名じゅんさんもこれまた別の「時の人」を演じる場面が有り。
彼女も実に上手い!! プロが歌うとあの「時の歌」もああなるのだなぁと深く感心した。
そしてピンクのスーツも美しい人が着るとやっぱり見栄えがするものだなぁ。
そして影の主役、ムロツヨシさん。
この方はBwayのケンプ警部/ハーミット老人役に比べて断然に忙しい。
ヒルトップ氏のほか、オリジナルではジギー役の役者さんが演じたちょっとした役でも登板されているのだ。
あまりの忙しさに声がかすれてしまったのことで二幕では禁断のアレをしてしまうのだけど、それも笑いのネタにするくらいの無敵のアドリブ力だった。
(メガヒヨは運よくムロさんとハイタッチ出来たよ♪ 上手端の席の方は期待していいかも!)
他にも宮川浩さんなど実力派の役者さんで脇を固めてあり、小栗さんやムロさんが多少暴走しても安定感がある舞台だった。
先述のとおり数多くの時事ネタがあったのだけれど、なかでも小栗さんの女好きをイジられるネタではご本人を前に大きく笑わさせていただいた。
どこまで本当か分からないけれど、業界において小栗さんほどの立ち位置の方なら誘惑も多そう(笑)
実際にインガ役の滝本美織ちゃんなんてすっごく可愛かったんだけど、それくらいの美女達に囲まれて毎日仕事している訳だからね。
ところで今回の舞台で唯一残念だったのは、スーザン・ストローマンさんの振付でなかったこと。
でも所々似ているというかそのまんまコピーしているシーンもあるんだよね。
Listen to Your HeartとかTransylvania Maniaとか。これは問題ないのかな?
それともいわゆるオマージュ!? (便利な言葉だ。)
かなーり日本仕様になったこのヤングフランケンシュタイン。
でも福田雄一さんがMel Brooks先生のオリジナルをリスペクトして作り上げているもので、コアの部分は変わらずだったから観客のこちらも楽しめた。
いずれまた「Something Rotten」、「Groundhog Day」はたまた「The Producers」再演など、どんどん舞台を作り続けていただきたい。
タイムスケジュールはこんな感じ。実際13:00開演で終了は16:15でした。
(やっぱりアドリブで尺が増えてるのかも(笑))
<余談>
東京フォーラムの売店は帝国ホテルが入ってるよ。
値段はお手頃、ソフトクリームやコーヒーが350円。
Broadwayのシューバート劇場にて入り口でペットボトルを没収され売店の水を5ドルで買う羽目になったこの身には、とてもありがたい場所に感じた。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます