出る杭は打たれる。を考える。
出る杭は打たれるという言葉がある。平に並んでいれば目立つことはない。
だから努力することもせず、かといって悪い事もしない。
でも、それで良いのかな。その平坦が高い水準で継続性のあるものなら、そ
れで良いのかもしれない。でも、右肩下がりで進んでいくのを知っていて
平坦を望むというのは少し違うんじゃないか。その平坦を安定と呼ぶ事にす
る。傾いた状況下で安定を保つのにも努力が必要。
そのままで良いと何もしなければ、傾いた斜面を転がり落ちていく。だか
ら、安定というのはそこで踏ん張る努力が必要なのだ。
つまり、安定とはある程度納得できる状態で留まっているのではなく、押
し、押され揺らいで存在している。それでその位置が保たれているのである。
努力なくして安定などない。安定とは努力によって生み出される一瞬のひと
とき。それを維持するため人は努力していかなきゃならない。
出る杭は打たれる。出る事によって他の杭が出てこれば、一つ高い水準でま
た安定できる。こうして、また一つ社会や世界は安定するんじゃないかな。
他の杭が出るまでは批判にさらされるかもしれない。でも、その杭の姿に他
の杭が可能性を感じることができたら社会は良く変われるかもしれない。
それを否定して続く社会に希望はないと僕は思う。
おしまい