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クローズアップ現代 ライブドア事件

2006-01-28 17:58:37 | 株式
NHKクローズアップ現代で取り上げられていた「ライブドア事件」の解説だ。
ライブドアのやり方はなぜ違法で、何が問題だったのか、ということについて解説していた。今のところ、あちこちで解説されているが、NHKがまとめたもので比較的信頼度が高いと思われたのでご紹介。

● ライブドア行為の問題点

  • 投資価値がない会社に投資するために新株を発行することは、株主への背任行為。
  • 投資事業組合を使っていることは、機関投資家を欺く行為。
  • さらにそこの投資事業組合で生まれた売却益をライブドア本体に貫流させるのは粉飾決算。


投資事業組合を利用した買収は、全部で 6件。
でもって、容疑は、2004年10月の従業員 3名の出版社買収に関するものらしい。おそらく他の5件でも同様の行為を行っている疑いがある。
買収した企業は、どこも業績が悪く、従業員数も少ない。基本的にはつぶれそうな会社だったらしい。そのような価値を持たない企業を買収するために、ライブドア新株を発行して、その株式を使って買収。さらにその株式を販売することで売却益が発生したら、投資組合経由で、ライブドア本体に利益を貫流させて、収入を得て、本体の営業利益があがっているように見せかけたらしい。

投資事業組合が完全な第3者であれば、合法だったという話だけに、実際のところ巧妙だという指摘らしい。

その意味で、ライブドア事件は、
  • 株の分割も合法、
  • 株式交換による買収手法も合法
  • 投資事業組合を使った行為も合法。

なのだが、こうしたスキームを全体をライブドアがコントロールしていたということになると、違法性があるのではないか、ということらしい。

● 堀江氏とライブドアの歴史

この後、何人か昔の堀江氏を知る自分がインタビューに応じていた。
堀江氏が学生だった頃、無料でホームページを作ったりしていたらしい。その頃は、今の面影もなく「インターネットを広めたい」と言うようなことを言っていたらしい。当時の様子では、「企業買収やろう」とか、「マネーゲームしよう」とか、そういう嗜好ではなかったそうだ。

● すでに指摘されていたライブドアの異常性

今回、ライブドアが強制捜査を受ける以前から、その経営手法には 2つの問題が投げかけられていたという。1つは異常な株式分割、もう1つは時間外取引だ。

まず、1つ目、3年前の株式分割だ。
当時、ライブドアの業績は低迷していたという。株価は長い間低迷を続けていた。当時から、株式分割によって、だんだんと株価があがるということを知っていた。そのテクニックを使って、10分割、100分割といった派手な手法を組み合わせれば、確実に株価は上げられると考えていた。(おそらく、最初は 10分割だけだったのだろうが、その時に初めて株式分割は無制限にできることを知ったのだろう。その結果、続けて 1:100の株式分割を実施。そこからは止まらなかったのだろうなあ。)

この株式分割手法について、証券会社等では、すでに疑問の声があがっていたという。しかし、東京証券取引所や、金融庁などは、合法なのだから静観というスタンスを取っていたそうだ。株式分割に対しては、その後対策が取られることになった。2005年に東京証券取引所が 5分割を超える分割の自粛を呼びかけた。

次に問題になったのが、日本放送株取得時の時間外取引。
時間外取引で大量の株を取得するのは、一般投資家に情報が伝わらないために不平等だと言われたが、当時それを禁止する法律はなかったんだという。

● 宮内容疑者

元・ライブドアの役員だった人間のコメントによれば、宮内氏は、
「非合法・合法の合間で儲ければいい」
フジテレビの時も、非常に横柄な態度で、
「1,440億円をカツアゲしたよ。まあこんなもんだろ」
と言っていたらしい。

少なくとも彼らは企業人ではなく、マネージゴロっていうところだったんだなあという印象。



ライブドア、堀江社長逮捕・後任社長誕生

2006-01-24 20:10:56 | 株式
昨日、23日夜には、日経の号外で、堀江社長逮捕がでたと思ったら、今日の夕刊では後任社長が決まっている。
後任社長は、取締役じゃなくて、執行役員ってことらしいが、今の時点で、ライブドアの取締役になるのは辛いもんなんでしょうかね。
ライブドアの株を持っている人はともかく、現金を持っている人はいい機会なので、ライブドアの優良子会社株を買ってみるというのがいいかも。本体より人は残ってそうだし、実際に利益も出ている会社もあるだろうから、調べるとお買い得なんじゃないかという気もします。

ライブドア本体も、現金保有があるでしょうから、それを株数で割った金額より、株が安くなったらやっぱ買いなんでしょうねえ。


日本の株式市場はすでに危険水準

2006-01-18 21:30:30 | 株式
先週1月11日のWBSで、伝説の冒険投資家ジム・ロジャーズのインタビューをやっていた。
その要点は下記の通り。
・日本の景気は、今思っているよりもよくなる。
・一方で株式市場はすでに過熱気味。
 すでに株を持っている人はよいが、これからバスに乗ろうと思っている人は危険。
 乗り遅れる可能性の方が高い、んだそうだ。
だよねー(^^;
昔のバブルのときも、私なんぞが「そっか、やっぱり株か」と思った翌年にはバブルが弾けたので、今年あたりはまた危ない?

ちなみに、そんな中に、ホリエモンの会社のバブルが弾けたのはなんかすごい偶然とはいえ、興味深いですね。



リアル・チャイナ 中国株の虚実 根拠なき熱狂か、先見の明か

2005-05-01 22:21:37 | 株式
日経ビジネス 2005.4.18号より。

中国株への個人投資熱が高まっているという。
日経ビジネスで行ったアンケートの結果、同社サイトで株式投資をしているユーザーが投資している株の 14% が中国株。将来は 21% にまで拡大したいと言っているという。

しかし、同誌の記事的な結論は、
「短期的な景気サイクルは既にピークを打ち、下降局面に入った」
という。

理由はいくつか挙げられている。

・中国のH株のPERが、香港株全体のPERに肉薄していること。
・人民元切り上げの内容はすでに織り込み済みで、すでに過去に大量の投機的資金が流入していること。
・上場企業含めて、中国の多くの企業は未だに国有企業であること。また、現在上場している子会社は、優良部門だけを切り出している形をとっていること。
・中国の投資家からみても、確実に割安といえる株が減っていること。

まあ、何度かここで書いたことと理屈は同じなのですが、

・株式投資は、常にプロも手を付けている領域。
 サクセスストーリーで個人株主まで呼び込むときにはすでにピークは過ぎている。
・マスコミや投資セミナーで、セオリーが語られる頃にはすでにピークは終わっている。
・株式市場に流れ込む資金量とそこから得られる資金量は常にバランスしている。
 誰かが得をすれば、誰かが損をする。

というわけで、中国株に投資するなら今すぐ投資して、さっと引き上げるか、逆にじっくり調べて割安株を割り出して、後は 2010年頃までじっと待つ。どちらかだという感じです。