clover note

徒然なる日々の覚え書き。

ちょっと意外な共通点

2010-02-13 14:34:36 | ニュース記事より
【世界らん展開幕、華麗に10万株】


「世界らん展日本大賞2010」(読売新聞社、NHKなど主催)が13日、東京・文京区の東京ドームで開幕した。

 20回目の今回は、19の国や地域から10万株を超える色とりどりのランが集まり、会場は甘い香りに包まれた。

 中央の展示台の上で、ひときわ目立つのが日本大賞を受賞したデンドロビューム。2000輪の黄色い花を付けた大作に、来場者は一斉にカメラを向けた。北海道・礼文島の固有種レブンアツモリソウの展示なども人気を集めていた。21日まで。

(2010年2月13日13時03分 読売新聞)




毎年この時期、東京ドームで「世界らん展」というイベントが開かれています。
私も18歳くらいから約10年ほどですが蘭の栽培に凝っていた時期がありまして、過去に何度もイベントに通いました。
ここ長らくは趣味の対象がガレージキット側にシフトしてしまいましたのですっかり蘭とはご無沙汰だったのですが・・・
ちょっとしたきっかけがありまして、明日は超久々に「らん展」に遊びに行く予定です。
あの雰囲気、懐かしいですね~



元々植物を育てるのは嫌いじゃなかったですけど、蘭を育てようと思い立ったのは偶然でした。
いわゆる「胡蝶蘭」の鉢植えを頂いたのがきっかけ。


蛇足ですが・・・
この胡蝶蘭、本来の名前(学名)では「ファレノプシス」と言いまして、意味する所は「蛾」なんですよ。(笑)
イメージの問題からか、漢字では「蝶」に変えられてしまったんですかね。(苦笑)
花をたくさん眺めていると分かってくるのですが、やっぱり「蝶」よりは「蛾」がしっくり来るような、そんな佇まいの蘭です。


閑話休題。

で、その頂き物の胡蝶蘭の鉢植え、花が終わった後どうしようと言うことになりまして。
まだ元気なのに捨てるのも何だか可哀相・・・
そのうち段々と興味が湧いて来まして、「自分で世話をしてもう一花咲かせてみよう」と思い立った次第です。



育て始めてみると、蘭は花だけではなくその全体が鑑賞の対象になるんだと初めて知りました・・・
葉の形や艶、斑(「ふ」、葉の文様)がある種類ならその形や色合い、果ては空中に伸びる「気根(きこん)」の先端、その成長点の色合いまで鑑賞に値します。
特に「ルビー根」なんて呼ばれるような根先はとても美しく、魅惑的な姿で何時間眺めていても飽きないほどでした・・・


ファレノプシス(胡蝶蘭)と出会ってすっかり蘭に魅了された後、他の種類にも興味が湧き、それから何種類か手を出して育ててみた事もありました。
カトレア系、リカステ系、デンドロビウム系、シンビジウム系、etc・・・
それぞれ皆美しい花を毎年咲かせてくれ、その当時は明けても暮れても蘭が中心のような生活でした。


その内に、不思議なことなんですが、段々と華美な洋蘭には飽きが来まして・・・
蘭の栽培をしていた時期の後半は日本の蘭に傾倒してました。
洋蘭のように華やかで立派な感じとは対照的に、清楚で、可憐で、楚々とした雰囲気に強く惹かれたんですね。
どちらかと言えば地味な姿なんですが、秘められた美しさや味わい深さは日本蘭の方が遥かに上です。

香りの良い花を咲かせる「ニオイエビネ」、「フウラン(富貴蘭)」、可愛らしい小さな蝶が何匹も舞っているような「ウチョウラン」・・・
国産のは小型の蘭が多いので、ウチョウランは多い時では10鉢くらい手がけていました。
どれもこれも可愛く、大切に育てていたのですが・・・


ある初冬の真夜中、季節はずれの嵐に見舞われまして・・・
どうやら塩分を含んだ雨が降り注いだらしく、その日を境に蘭達はみるみる弱り、次々に駄目になってしまいました。
ショックで、それを境に蘭の栽培の趣味はきっぱりと諦めました。



話は少し変わりますが。
イベントでフィギュアを眺めていると、全体の雰囲気はもちろんなのですが、細かい所にどうしても目が行きがちになるのです。
指先とか足先とか・・・(笑)
そういう部分まで綺麗に造型されていると、その場で見惚れてしまうほど。

上で蘭の話を思い出しながら書いている内に、何となく蘭の観賞とフィギュアの鑑賞に共通点がたくさんあるのではないかと思えて来た。
花や葉の形や色、空中に伸びる根の姿や根先の色など・・・
蘭の観賞はとても細かい部分まで目をやります。
日本蘭ならその傾向は尚の事。


案外、蘭の観賞をしていた頃と同じ視線で今でもフィギュアを眺めているのかも?
そう思うと自分の中で合点がいくケースが多々ありますね・・・
この記事を書いてての新たな発見でした。(笑)



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