ごろっと、えほんをひろげよう

子供と一緒に絵本、本を読んで早や10年。今は学校図書館司書をしています。読んできた本読みたい本を綴りたいと思ってます。

おーいでてこーい 鏡のなかの犬

2019-09-29 15:11:45 | 中学年読み聞かせ
 読書週間に伺っている小学校の読み聞かせ。
今回は四年生ということで、障がいをテーマに
した本にしようかと思ったのですかが、
馴染みがないだろうけど、きっかけになってほしくて
星新一の話が絵本になっているのを選びました。

 絵本とはいえ、四年生位で無いと理解が出来ない
言葉も多いし(利権屋、核廃棄物など)
でも、しっかり聞いてくれそうなクラスだったので
読んでみました。
わりと長い「おーいでてこーい」を読んで
まだ時間がありそうだったので「鏡のなかの犬」も
続けて読み、13分くらいかかりました。
星新一の世界観が少しでもわかってくれたら良いなと
思って終わりにしたところ、担任の男の先生が
「うちの息子も星新一にはまっています!」とのこと
ちょうど四年生あたりから読み始めたそうなので
本もクラスで薦めてみるとのことでした。

 これがきっかけで読んでもらえたらなと思い
選んで良かったとホッとしました。



風をつかまえるウィリアム

2019-09-09 16:37:19 | 中学年読み聞かせ
 アフリカの貧しい国の一つマラウィに住む少年ウィリアムは
干ばつで食料も無く中学校にも行けなくなってしまった。
 しかし図書館で見た本をヒントに、風車を作り上げ
風力で電気を通すことに成功した。
 その後、地下水をくみ上げることにも成功し、
人々の役に立った。彼の探究心、あきらめない心が
人々の評判となり、さまざまな援助で大学まで通うことが
できた。

 この夏、映画になって公開されたと新聞記事を見て
図書室にあるこの本を紹介しました。
おはなしを聞いていた四年生は2009年生まれ。
ウィリアムが干ばつで苦しみ、電気の無い世界だった
舞台は2001年頃。
ほとんど変わらない時代にこんなに違う世界が
あるということを認識してほしいと思います。
そして、なんのために学ぶのか?ウィリアムを
みて感じ取ってほしいと思います。





こんぴら狗

2019-09-08 20:30:26 | 児童書
 こちらもしばらく前に、小学校図書館ニュースに
紹介されていた本です。
おもしろそうでしたが、なかなか読む時間が無くて
この夏休みの間に読みました。

 「ムツキ」は弥生が、拾って大事に育てた犬だったが
その弥生が重い病にかかってしまう。
江戸時代には家族に代わって、讃岐の金比羅まで
お参りに旅立つ犬がいたそうで、「ムツキ」も
知り合いのご隠居とともに弥生の治癒のお願いに
出かけることになる。ところが…。
 実際にあった話では無いけれど、「ムツキ」や
旅する人々の道中が丁寧に描かれていて
一緒に旅に出ている気持ちになりました。
あっという間に、「ムツキ」の旅物語を
読み終えてしまいました。

 六年生は歴史の勉強もしているでしょうから
薦めてみたいと思います。
「絵本東海道」も一緒に展示しておきました。
道中がさらにわかりやすくなると思います。










えがないえほん

2019-09-07 16:00:06 | 低学年読み聞かせ
 小学校図書館ニュースが届いています。
笑える本の特集があったので、図書室に無い本は
公共図書館から借りて、ニュースとともに
展示しました。子ども達は笑えることが好きですので
立ち止まって見てくれています。

 図書の時間には、その中から「えがないえほん」を
読み聞かせしました。
まさに、絵が無くて、読み聞かせるのみ。
でも、読み手の意思を無視した言葉の羅列に
子ども達は大喜びでした。
中には、「何がおもしろいのか、わからない」という
辛辣なことを言う子もいましたが、
まあ、こういうのもたまには良いかなと思いました。

 四年生くらいになると、自分で読んで
笑いにはまっている子がいました。
図書室に入れておいても楽しいでしょうね。




だいじょうぶだいじょうぶ

2019-09-06 20:44:25 | 中学年読み聞かせ
 本当に久しぶりの投稿です。
 この一年間、おかげさまで学校図書館司書として
変わらず、活動をすることができています。
 パソコンの調子が良くないことを理由に
ブログの更新もすっかり途絶えてしまいました。
 それでも、過去のものを目にして頂いた方には
少しでもお役に立っていたらうれしいです。

 勤務校も四年目となり、日々子ども達と楽しく
過ごしています。相変わらず、どうやったら
読書力が向上するか、考えてばかりですが…。

 さて、思うことがあり、このブログに改めて
きちんと向き合おうと決心しました。
出来るだけ毎日、取り組んでいきます。

 そして、紹介したい本はいとうひろしさんの
「だいじょうぶだいじょうぶ」です。

 敬老の日が近いこともあり、絵本コーナーには
おじいちゃんやおばあちゃんの出てくる絵本を
並べました。全部借りられたのに、一冊だけ残って
いたのがこの本です。
 四年生の図書の時間に、「それでも、一番読んで
欲しい本なので読み聞かせするね。」と言って
読みました。

小さい頃におじいちゃんと一緒に散歩し世界が広がった
こと。それとともに怖いことや心配なことが
増えてきたこと。けれどおじいちゃんの
「だいじょうぶだいじょうぶ」の一言が
ぼくに安心や自信を与えてくれた。
そして今、病床のおじいちゃんに
「だいじょうぶだいじょうぶ」とぼくから
声を掛けている。

私自身、子育てしながら「だいじょうぶ」と
言えなかったこと、今はその言葉を大切に
していること、みんなもまわりの
人に「だいじょうぶ」と言ってほしいな
と話しました。

今、「だいじょうぶだいじょうぶ」と
伝えたい人がいます。
遠い空に向かい、つぶやいています。
どうかこの思いが伝わりますように。