ごろっと、えほんをひろげよう

子供と一緒に絵本、本を読んで早や10年。今は学校図書館司書をしています。読んできた本読みたい本を綴りたいと思ってます。

はるかなるアフガニスタン

2013-07-29 09:53:18 | Weblog
 高学年の課題図書に「はるかなるアフガニスタン」という本が
ありました。
アメリカの小学生の女の子が落第を回避するために、アフガニスタンの
兄妹と文通をするという話でした。

 と、書いてしまえば簡単な話なのですが、日本の小学生が読んで
「アメリカって勉強ができないともう一年、同じ学年をしなければいけないんだ!」
とか「アフガニスタンって子どもにとってもいろいろな制約があるんだ!」とか
思う事を期待しているのかな?と感じました。

 この本を読んで、私もアメリカの教育事情がこうなっていることを
初めて知ったし、紛争が絶えないアフガニスタンの歴史的背景や
民族的な意識の差など、子どもたちにはさっぱり解説できないものだと
唸ってしまいました。

 読んだ子どもたちには、単純にはるか遠いアフガニスタンという国に
手紙を送り、交流することによってその生活を垣間見て
お互いの幸せを祈るという良さを感じる事が主題なのかもしれませんね。

 そうした中から、アフガニスタンの現状に興味をもっていく、
さらには、世界の国々に目を向けていくきっかけとなる本に
なることを高学年に期待しているのかもしれません。

 私にもアフガニスタンという国を学ばせてくれるきっかけと
なりました。(ウィキペディアを読んでもかなり難しかった…)
本を勧めるという仕事をしている以上、その本の背景も
きちんを説明できる人間でいたいと思います。










書店ガール

2013-07-28 20:23:06 | 一般書
 夏休みに入っても、家人はそれぞれ活動がありますので
主婦としては、朝の早起きは欠かせません。(犬の散歩もあるしね)

 でもよく休日に寝だめがあるように、夏休みは読み溜めできるのが
よいところです。
で、今回「書店ガール」という本を一晩で一気読みしました。

 吉祥寺の書店で起こる書店内のいざこざを副店長の理子と部下の亜紀の
プライベートも織り交ぜながら痛快に解決していきました。

 図書の仕事はもちろんですが、以前勤めていた書店のことも思い出しながら
本に関わる空間を良くしていきたいという想いを重ねることができました。

 若い頃はよく訪ねた吉祥寺ですが、この頃はまず行かなくなってしまいました。
たまには、のんびり歩いてみたいですね。

 また「書店ガール2」もあるのですね。ぜひ読んでみたいと思います。





 

GO!GO!都立高

2013-07-26 15:55:15 | Weblog
 夏休みは、いろんな所の片付けをして収納スペース作りなどしているの
ですが、今日は横目でMXテレビをつけて気が付いたら、テレビの前で
正座して応援していました。
それは高校野球の西東京大会準決勝、都立日野高校対国士舘高校の試合でした。

 私の母校は元祖都立の星と呼ばれた高校です。でも西東京大会、2度決勝に
進出するも甲子園には手が届かず、その間になぜか国立高校に甲子園に
行かれてしまいました。近所で国立高校に通う同級生の男の子が
甲子園に応援に行った話を聞いて、悔しがった記憶が未だにありますが
それも33年前!!
年を取ったと実感する年数ですね。

 でも高校球児たちの激闘に胸を熱くする想いは変わりませんよ!
とくに都立学校に子ども達も通わせている私としては都立の快進撃は
とてもうれしいです。

 決勝を目の前にした日野高校のナインが緊張しているのがこちらにも
伝わったし、そのプレッシャーをはねのけて延長10回に3点取った
のがすばらしかったです。

 私が高校生の頃も立ちはだかっていたのは、日大二高、日大三高勢です。
決勝は試合巧者の三高に何としても勝って欲しいです。
28日もテレビの前で応援します!



地方大会を勝ち上がることがどんなに大変か彼の涙を見てもわかりますね。

だいじょうぶ3組

2013-07-25 15:46:58 | 児童書
 今年の春に映画化された「だいじょうぶ3組」。
乙武洋匡さんの物語を実写化し、主人公の赤尾先生を
乙武さん自らが演じました。そちらの映画の公開に
併せて、図書室に展示してみましたが、何人か読んでいたようです。

 私は読み損ねていたので、ここで文庫化された方を読みました。
こちらは巻末に乙武さんと介助員役の国分太一さんの対談もあり
映画の様子も知ることができました。

 乙武さんは手足が生まれながらに不自由という現実を個性として
受け止めて、本当に積極的に生きてこられた方です。
このお話しも実際に乙武さんが教壇に立ち、向かい合ってきたことが
モチーフとなっています。
5年3組の担任として子どもたちの前に立ってから一年間、いくつかの
エピソードを経て終業式を迎えるまで一貫して「だいじょうぶ、だいじょうぶ」を
子どもたちに伝えていました。
 もちろん子どもの日常も、それを支える家族や教師もいろんな事があり
なやんだり、苦しんだりしています。
でも、「だいじょうぶ、だいじょうぶ」と心持ちを軽くすることの
大切さを改めて感じる一冊でした。

 一昨日、娘の陸上の大会を見に行きました。
出場した種目はいずれもベスト記録を出すことが出来ず、
落ち込んでいたようです。
私なりに「だいじょうぶ」を伝えたつもりですが
「次の試合には見に来ないでね。」と言われていまいました。
なかなか上手く伝えることはできないのね…と実感。
「次の試合も応援に来てね。」と言われるような親に
なりたいものだと思いました。
なかなかムズカシイですね。






9月0日大冒険

2013-07-21 21:51:47 | 児童書
 夏休みの初日に、夏休み最後の夜の物語を読んだのも
自分でも少し笑えるのですが、「9月0日大冒険」は
まさにそんな本でした。

 夏休みを何らかの理由で楽しむことが出来ず、日焼けを
全く出来なかった、クラスの3人がカレンダーの9月0日の
世界へ迷い込んでしまいます。

 タイプのちがう3人が迷宮の世界(恐竜のいる時代)で
喧々諤々となりながら、お互いを認め合っていくようすは
なかなか良かったです。
 また父親との関係も伏線がありなるほどと思わせる
ものでした。

 勤務校でも古くなったこの本がありますが、今回は
偕成社からでた文庫版を読みました。
こちらには作者のさとうまきこさんのあとがきや
綿谷りささんの解説もありこちらをオススメしたいです。

 今や我が地区の2学期の始業が8月26日というお寒い現実がありますが
私たちにとって、8月31日と9月1日の違いは天と地のような
違いがありました。
その辺のニュアンスが今の子どもたちに伝わらないのは、
なんとも残念です。