ごろっと、えほんをひろげよう

子供と一緒に絵本、本を読んで早や10年。今は学校図書館司書をしています。読んできた本読みたい本を綴りたいと思ってます。

ダッシュ!

2017-03-29 10:11:49 | 児童書
 村上しいこさんと言うと、「ストーブのふゆやすみ」など
低学年向けの童話をたくさん出されているイメージですが
本作は中学生向けのYAで陸上の話だったので
読んでみました。

 主人公の真歩は平凡な子だが、部のキャプテンに選ばれて
しまった。中学3年生になりいよいよラストシーズン、
そこに足の速い1年生が入部してきた。
同級生4人でリレーのメンバーを組んで全国大会を目指して
きたが自分はメンバーに入れない可能性が…。
 真歩とチームメートの葛藤や成長がまさに青春という
感じで一気に読み終えました。
4月から大会の7月までの話を凝縮して書かれているのが
非常に良かったです。日頃から、タイムの感覚など
身に染みているので、それも楽しめた一因だと思います。

 娘が陸上を続けてきて5年、いよいよラストシーズンに
入りました。どの大会まで行くことができるのか
わかりませんが、最後まで悔いなく頑張ってほしいです。
特に、この一年はブロック長として苦労していたし、
タイムも伸び悩んでいます。
この本が2014年刊ということだったので、もっと早く
出会えていたら、薦めて読んでもらえたのにと残念に思い
ました。
とにかくダッシュ!応援していきます!




おおきなきがほしい

2017-03-10 20:11:50 | 低学年読み聞かせ
 2月に佐藤さとるさんが亡くなりました。
1年生はこの間、佐野洋子さんの作品を読んだりしたので
作家さんを伝えるという意味も込めて
「おおきなきがほしい」の大型絵本を読んで
その他の本を紹介しました。

 「おおきなきがほしい」は図書室にある大型絵本で
少し話は長いですが、せっかくの機会で初めて読みました。
本を広げると縦になるページも多く、その分、
木が伸びていくダイナミックさが感じられ大型絵本に
向いていると思います。
子ども達もしっかりと聞いてくれました。

 佐藤さとるさんといえば「誰も知らない小さな国」
コロボックルシリーズですね。
私も若いころに読みました。子ども達には「本が厚くて
今は難しいけれど、大きくなったら読んでみてね。」
と薦めておきました。

 まついのりこさん、ディック・ブルーナさんと
2月は訃報が相次ぎました。
うちの子は、まついさんの「とけいのほん」で時計の読み方を
覚え、ブルーナさんの「ミッフィーちゃん」シリーズで絵本の
楽しさを知ったと思います。
魅力のある作品に感謝しつつ、ご冥福をお祈りいたします。





都立多摩図書館 清水眞砂子さん講演会

2017-03-05 16:50:47 | 本とのいろいろ
 2月は色々忙しくて、なかなかブログの更新が
出来なかったため、もう一か月近く前になって
しまいましたが、1月に国分寺市にオープンした
都立多摩図書館に行き、併せて清水眞砂子さんの講演会と
図書館のバックヤードツアーに参加してきました。

 2月12日日曜日の午後で、館内は大勢の人で
ごった返していました。
 まずは清水さんの講演会です。長い間児童文学の教授を
され、ゲド戦記の翻訳を手掛けられた清水さんのお話は
本を読むことの意味や現代の事象をなぞりながら
求められるべき児童文学の姿をわかりやすく解説されて
飽きることなく聞き入っておりました。
 続いて、バックヤードツアーに参加しました。
広い館内の表に見える部分(雑誌・青年向け・児童向け)と
閉架の書庫を見学しました。迷路のような書庫はまだまだ
余裕があるということでしたが、最新鋭の設備に驚くばかり
でした。
 その後、館内を一人で見て回りました。展示のようすも
参考になることが多くて「写真撮りたーい」と思いましたが
我慢我慢。
日曜日は5時30分が閉館だったので、あっという間の時間と
なってしまいました。

 この日一番の収穫は入口付近にある東京の各区市町村の
観光パンフレットの棚です。すべてを網羅していませんが
あるものはすべてゲットして来ました。(結構重い…)
今、4年生の調べ学習で早速使ってもらってます。

 西国分寺駅から近いし、児童の本が充実しているので
また訪ねてみたいと思います。




みかづき

2017-03-04 20:27:35 | 一般書
 このブログを始めた頃には、多分小学校の低学年だった
娘も来年の大学受験に備えて、1月2月は塾選びに余念が
ありませんでした。小学5年から塾に行き、今は講師として
バイトを続けている息子と違い、それまで通塾したことのない
娘にとって新しい扉を開ける緊張感があるようでした。

 折しも、塾の経営に親子三代で携わった話題の小説
「みかづき」を読んで、教育とは?公立学校と
塾の補完的立場とは?と改めて考えさせられた一冊に
なりました。
しかし、そんな難しいテーマを凌駕した登場人物の個性や
さまざまなトラブルはどんどんページを進ませてくれました。

 教育の現場に違いがあるにせよ、先生たちは子供ひとり
ひとりの学力の向上を願い、研鑽を続けています。
学校の先生方の日々を見ている私にとって、
本当にありがたいと思うと同時に、より高い精度を
子どもにつけさせたいと思うと、塾に通わせるという
選択に行きつきます。
そして、勤務校でも今年度から塾の先生が放課後
希望者の学習を見るという取り組みを行ってきました。
「みかづき」の話と比べると本当に隔世の感がありますね。

 不安な思いもありつつ、通い始めた塾も「わかりやすい!」と
手ごたえを掴んだ様子の娘にほっとしつつ、
来春には、太陽と月で大きな実りを結んでくれることを
願っています。



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しげちゃん

2017-03-03 20:21:34 | 低学年読み聞かせ
 勤務校には大型絵本がたくさんあるのですが、その一つ
「しげちゃん」を読みました。
何度も読み聞かせしたことありますが、大型絵本は初めて。
1年生には、室井滋さんのことを話してもわからないけれど
「ドリーだよ(ファインティングニモ)」と話すと
ほとんどの子が「へー」となります。

 滋が滋養の磁というおかあさんの説明は難しいかもしれませんが
大切な思いがあるのだと、感じてもらえると良いですね。
「みんなもお家の人にどうやって名まえがついたか聞いて
みてね。」と話して締めました。

しげちゃんの話は、続編が出ているようですね。
こちらも室井さんの体験が絵本になっているようです。
機会があれば、読んでみたいですね。