マヨの備忘録・・・マヨのぼやきから

いろいろあったな・・・真実を知りたい!この一心で始めたブログだったが、知れば知るほど世の中の闇は深くなるばかり・・・。

「秀吉の正体」を読む

2008-12-25 09:36:37 | 古代史

落合莞爾氏のサンカの記事に出てきた自称サンカ、月海黄樹(げっかいおうじゅ)氏の「秀吉の正体」が今日手に入ったので、あっという間に読んでしまった。読みやすいし面白い。おおむね八切氏とか鹿島氏の述べるとおり、秀吉の出自はサンカと見ても良いようだ。

ただし月海氏は彼等を鬼族とよんでいる。鬼族とはオリエントから金属文化を携え、天孫渡来以前に日本列島に渡来し、先住民とともに丹後、若狭、但馬、丹波、近江、大和、紀伊など近畿一円を中心に王朝を築いた人々だったと述べる。考えとしては八切氏の「天の王朝」説と同じである。

ただ、落合氏に言わせれば、これは籠神社に上陸した海部氏(あまべ)一族の事に限りなく近い。私の見るところ、月海氏のいう鬼族の方がもう少し広い意味の様に思える。

鬼族と天皇家の関係は猿田彦とニニギが出会ったとき、うずめの巫女を与える事で天孫族と国津神が手を結び、猿田彦は伊勢神宮にもどった。女を差し出すことで、天孫族はこの国に住む事を認めてもらったことになっている。

この本によれば、このときから平地は天孫に渡し、鬼族は山を支配したという。しかし、時代がすすみ、荘園ができ、彼等が荘園主や朝廷などと取引するための「」が置かれるようになる。このを中心に職能集団が集ったようだ。それは、神人、楽人、禰宜、金属師、石切、木地師、造舟師、猟師、漁民、衛士といった集団で農民にとっては異界の住民達だった。

このを統括するのが頭で、戦国時代には彼等の中に大名になったものも多かったようだ。しかし、彼等は例外なく出自を隠し、過去を消したのだ。秀吉や家康などの過去があやふやなのはきっとそのあたりに秘密があったのだろう。

ひとつだけまったく知らない話が出てきた。それは、「小野猿丸系」と呼ばれる神人集団の存在だ。彼等は古事記とは違った別系の神話の語り部で、金属師でもあり、狩人として生活していたという。小野猿丸の神話とはつぎのようなものだ。

「日光権現は背に金星のある鹿と化して無双の弓取り小野猿丸を二荒山までおびき寄せ、そこで姿を現して赤城山の神に加勢をこう。

いよいよ神戦のひとなり、日光権現は大蛇に、赤城山の神は大百足になって激闘した。

猿丸は矢を放って大百足の両眼を射たので、日光権現は勝利した。これによって、猿丸は日光権現から「死の穢れ」を寄せ付けない身体にしてもらい、不死であるのみか、死体のそばに寄ったり、殺生をしても汚れない霊力がそなわったのである。」

神話として格別におもしろい話ではないが、天皇家にとって、徳川家が建立した日光東照宮の持つ意味は大きいのかもしれない。

「秀吉の正体」だけでは十分理解できないので、さらに違う本も読んでみるつもりだが、まだまだ知らない事がたくさんありそうだ。


4 コメント

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マヨさん、こんにちは。 ()
2008-12-25 13:54:17
マヨさん、こんにちは。
月海黄樹氏の『秀吉の正体』の中では、利休が陰陽師だと書かれているのが以外でした。
暦を発行する職業集団の一つに、千法師と呼ばれる者達がいて、千利休の「千」はそれを物語っているのだとか。鉄砲を担いだ軍隊に家屋敷を守らせていたなんて・・・。
紀州の山伏の家系だけあって、熊野の闇とかも詳しいですよね。出口王仁三郎のことを書いた『龍宮神示』も読んでみて下さい。
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姫さま、こんにちは。「秀吉の正体」は半分ぐらい... (mayo)
2008-12-25 17:11:10
姫さま、こんにちは。「秀吉の正体」は半分ぐらい信じます。龍宮神示はすでに手配しました。月海さんって山伏の家系ですか?どこに書いてあったっけ・・・。この本には書いてない気がしたけども。
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『龍宮神示』の奥付には、 ()
2008-12-25 17:56:28
『龍宮神示』の奥付には、
「・・・幼少時より紀州の山伏の家系であった父より口伝の歴史・占術を授けられる・・・」と書いてありましたよ。
確めてみて下さい。

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はーい。今日注文したのであさってぐらいに入ります。 (mayo)
2008-12-25 18:15:32
はーい。今日注文したのであさってぐらいに入ります。
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