実は先日、録画してあった「不撓不屈」というドラマを見て、その内容を絶賛するブログを書き、アップしたあと削除した。数時間は載せていたので見た人もあると思う。
TKCという会計会社の税務解釈をめぐり、会計士と税務当局の間の七年間の死闘を描いたもので、国家権力に対し民間人がいかに戦うことが困難なのかを思い知らされ、その中でこのTKCの社長が断固圧力にめげず最後には勝利を勝ち取ったのだ。税務当局の手口は卑劣で執念深い。最終的に勝利を得たのは、税務当局が脱税揉み消しをしている証拠をつかみ、社会党の議員が国会で追求した事からだった。社会党の当時の議員は名古屋の横山利明で、与党でこれを応援したのがなんと、渡辺ミッチーだった。
まあ、不屈の闘士の成功ドラマとしてなかなか見ごたえがあり、気持良かったのでついブログに書いた。しかし、少し引っかかるところがあり、すこし冷却期間をおくことにし、削除した。
というのは、後日談としてTKCは自民党と仲良くなってゆき、悪く言うなら権力に擦り寄っていくことになるからだ。結局権力者に逆らっては上手く世の中を生きていけないと悟ってしまう結末になる。
最終、一個人が国家権力に対峙したとき、政治家は本当に国民を助けてくれるだろうか。政治家は票につながると感じた時、あるいは与党を追い詰める案件だと思えば一生懸命やってくれるだろう。私も「ペットボトルのリサイクル率はごまかしではないか。」との意見を地元中区選出の民主党市議に申し出た事があるが、門前払いであった。彼が認識不足なのか、彼もそのクリーンビジネスの一員なのかを承知しないが、おそらく名古屋のタブーに触れたのであろう。
世の中の矛盾が国会で審議されることなど氷山の一角だろう。そのたまたま取り上げられた一つのエピソードをもって、日本はやはり民主国家なのだと考えたとするなら、これはとんでもない誤解を招く迷惑ドラマではないか。そんな事を考えてしまい、とりあえず削除したのだった。
ドラマとして考えるなら、水戸黄門のように最後に正義が勝ち、悪徳代官が負ければ気持がいいが、この日本でそのようなことがほとんど起こらないのは皆さんがご承知の通りである。
ウチの会社では「TKC」を使っています。
映画「不撓不屈」は、会計事務所から薦められましたが都合が悪く観る事が出来ませんでした。
政治的なことは分かりませんが、システムとしては便利なので事務的には助かってますよ!
問題となった税務解釈の別段賞与?の件でしたか~
知らなかったので一度訊ねてみますね。