鳥とパイプと日本酒のおっさんメモ

おっさんの日々の散歩における鳥たちの写真と、好きなパイプタバコの感想
好きな日本酒の感想、等を、写真でメモ

Low Country Pipe & Cigar - Edisto

2022年02月22日 | パイプタバコ
2022年 2月

今回は Low Country Pipe & Cigar - Edisto(エジスト)

先月発売になったばかりの Low Country ブランドのニューラインナップである
Edisto (エジスト)になりますが レッドバージニアに特化したストレートバージニアのフレイクになります

もちろん製造元は C&D になりSPDC のPB とも言えるこのブレンド群はサウスキャロライナ東岸の
大西洋に注ぎ込んでいる流れの緩い曲がりくねった川をブレンド名にしています
ですからLow Country の名前の元となるこの地域の平坦で低い土地の特性が生み出している川の果たす役割はとても大きいと言えますね。

蛇のようにクネクネと低いこの地域を流れてゆくのですが サウスキャロライナの北部からの源流となるその川は 幾本もの流れが林の中を流れ合流しあいながらゆっくりと大西洋に流れ込みます
高い山もありませんので 岩もなく流れは緩やかで 水の色は茶褐色の暗い色をしてるようです

Low Country の地図

毎度出てくる この地図になりますが
前回の Waccamaw (ワカモ―)川はノースキャロライナより流れ込んできて太い流れとなって海に注ぎ込んでいますが Pee Dee 川というこれまた細長い川に合流しています
前回の記事で Black というブレンドの名前の由来がよくわからなかったのですが よくよく調べてみると
このブレンドも川の名前になっており その川は Pee Dee 川がすぐ横を通る河口付近の
ジョージタウンという街の 少し右上を流れるピー・ディー川とその少しだけ上流で合流している川になります
地図の中で ブラックリバー・サイプレス保護区 というのに印をつけておきましたが 大きな糸杉の森林のあるところになり その中を左に曲がりながら続いている細い川になります
その川の名前から Black というブレンド名が付いたのだと思われますが 名前の様に川の色は黒く
ラタキアが入っていることからもそういったブレンド名になったのだと思われます

それ以外のブレンドにおいても このブランドで使用されているバージニアは
典型的なブライトーレッド というよりも レッドの部分が幾分ブラウンに傾いた いわゆるマホガニーの色合いになるようです その辺りがCRF との味の違いになるのだと思われますが
その違いがどうなのかが問題になります



今回のEdisto は この地域で一番南西のはずれにあるエジストアイランドというところに注ぎ込んでいる川になり 上のジョージタウンからは50㎞以上離れたところにあります
やはり川の流れは緩やかなのですが
エジストビーチの横に注いでいます

こちらがそのビーチになりますが その左側に見える川になります



ビーチといってもこの辺りは西海岸や フロリダとは違って少し寂しい様相です
まるで札幌近郊の石狩浜のような淋しい砂浜のおもむきがありますね…


しかしこのエジスト川は そういった観光ではなく 川の流れが緩やかで急流もないことから
カヌーやカヤックが盛んだそうです














この湿地帯を流れている川を カヌーで下ったり 魚釣りをしたりする人たちの名所となっているようです

そんな川のイメージを頭に描きながら このブレンドを味わうとその良さがわかるような気がします




缶の裏側にはそういったことも書いてあるのですが
このブランドはこの地域の川を思い描くのが一番わかりやすいのだと思いました


前回の Waccamaw ですが 実は喫い進むうちにうまさが増してきたように思います
Izmir の香ばしさがより感じられるようになりましたし ニコチンもさほど強さを感じなくなったようです 開缶して空気に触れ 味が変化したのかもしれません
また やはりあまり細かくほぐさない方が良かったのかもしれません
軽いブレンドではありませんが美味くて喫いやすいブレンドだと思いますね


このLow Country ブレンド 価格は当初 9.5㌦くらいだったのですが
今カタログを見ると 1㌦くらい値上がりしてますね…
引き合いが強いのだと思います  しかしそれでも C&D ブレンドより安いので狙い目かと思いますね










Waccamaw とおんなじくらいの色合いのフレイクになっていますが
こちらはタンジィなビネガーのような香りが強く感じられます
その辺は CRF と似たような香りになりますが

当ブレンドのバージニアは 2017年のバージニアになるそうです
その辺りのことは
Tasting Notes: Low Country's EdistoFebruary 2, 2022 by Shane Ireland in Tobacco Talk
Edisto Joins the Low Country LineupJanuary 21, 2022 by Chuck Stanion in Tobacco Talk

このいつものお二方の先行記事にも書かれていますが
オールドベルトの2017年のバージニアを使用しているそうです
ノースキャロライナ産というわけではありませんが この辺りのバージニアということになります

2020年のCRF が2018年のレッドバージニアを使っていたのですが 確か糖度は8.33%と低かったですね
こちらのバージニアは 2017年ですからそれよりも古く 糖度は 9.5%くらいだそうです
5年の熟成期間を経てのバージニアということになりますが
レッドだけではなくブライトもブラウンも使っているところがミソ でしょうか


ブラウンとは言わず レッドとマホガニーと言っておられるのですが同じもので
このマホガニーのバージニアの果たす意味合いがこのブレンドの味のカギになるようです

この地方の川の色の様に 幾分黒目のバージニアの味わいがCRF とは少し違う味わいと強さを与えるのだと思います
ですからCRF よりはやはりニコチンは少し強く感じられ フルーティさよりも 
味わい的に低いトーンの甘さとほろ苦さの混じり合ったボディの強さをかんじるようです



感想

このブレンドは オールドベルトのレッドバージニアのタンジィでピカンティな酸味とエッジの効いた
甘さを存分に感じることが出来 軽いヘイの効いたタバコ感も存分に味わうことのできる
いかにもアメリカンなレッドバージニアブレンドであるということが出来ます


その酸味の効いたフルーティなレッドバージニアの風味は CRF とよく似た部分があって
この私が好むところとなります

軽いシトラスも感じられますが 前半から中盤までは 実にここちの良い酸味の効いた甘さが続き
まさしくCRF のような味わいになりますし 実に質の良い甘さが美味いです

どちらかというとその甘さはCRF に比べるとやや軽く幾分味も薄く感じますが それでも申し分なく
美味さを感じます


中盤辺りまでそういった風味と味わいが続いてゆきますが次第に頭をもたげてくるのが
マホガニー色のバージニアの風味となります
このバージニアがCRF と少し違う味わいを与えるようです

まずそのバージニアの特徴で最初に感じてくるのは ブレッドの風味というか
もう少し香ばしさのあるいわゆるシリアルの風味となります 
ブレッドもシリアルも小麦の風味になりますが そういった味わいを強く感じることになります

それがマホガニーのバージニアの特徴なんだと思います
ヨーロッパのダークバージニアを思わせるような小麦の風味になります

コールハスなどのダークバージニアは 加熱加圧したバージニアになるのですが
C&D におけるこのマホガニーのバージニアはそういった加工をしていないのだと思われますし
レッドやオレンジのバージニアと同様の処理をしているのだと思われますので
そこに違いがあると思われるのですが 確かにそういったヨーロッパのダークバージニアのような
小麦の様な味わいを強く感じることになります



このまま レッドの酸味の効いた甘さと マホガニーのシリアルの風味の味わいが続いてゆけば
それはそれで申し分のない喫い味となりますが
ここからさらに別の味わいが目立つことになります
それが CRF とは全く違うこのブレンドの特徴になります


ブラウンのバージニア あるいはマホガニーのバージニアが 通常のレッドよりもニコチンが強いのではないかと以前の記事でも述べたのですが やはりこのブレンドにおいてもそれなりのニコチンの強さを 中盤過ぎから感じるようです 
ここが問題

確かに中盤辺りから 香ばしい小麦のテイストを感じることになるのですが
次第にさらに別の味わいがやって来ます
それが バージニアと少し味わいの異なるいうなればバーレィ風の味わいになります…

バーレィの持つ ワイルドの風味を少し感じるようになりますね
バーレィは入ってないと思いますが
バーレィの持つエグミと渋み 別の言い方をすれば軽い苦みを感じるようです

この味わいがマホガニーのバージニアの別の特性かと思いました

このブレンドのバージニアはかなり酸味を含んでいますので
その酸味の合わさった ほろ苦さ を感じるようです
この味わいがなんとも言われない味わいで このブレンドのもう一つの顔になりますね

ナッツの皮の部分の苦み あるいは酸味を含んだコーヒー豆のような風味になるのでしょうか
この私もしっかりと味の説明をすることが出来ないのですが
いうなればそういった味わいになります

この味わいが ゆったりと流れるダークな川のイメージにぴったりの風味になるかと思います
その味わいにはニコチンも関与しているのだと思われ ニコチンを感じるときの風味に少し似た部分かとも思われます

2019年のCRF にはこういった風味は感じませんでしたが
2020年のものには少しこういった風味もあったのかもしれません
しかし このEdisto にはそういった味わいを強く感じます


そこがCRF と 当ブレンドおよびLow Country ブレンドとの 大きな違いになり
その原因がマホガニーのバージニアによるものだと考えます


前半の素晴らしい 酸味とフルーティさの効いた質の良い甘さを経て
中盤には香ばしいシリアル風味の小麦テイストの合わさったこれまた申し分のない美味さになりますが
徐々にヘヴィでダークなテイストが加わることになるこのブレンド

CRF とも違って CRF の方が少し上質だと思うのですが
これはこれでアリだと思います

CRF と比べもっと素朴でこの土地の風土とNative な先住民を連想させるような風味でしょうか
まさしく Low Country を代表するようなブレンドになっていると感じ入ります



このブレンドもまた 開缶して時間が経てばたつほどより美味くなるようです
なにせ作ってすぐの出荷ですので 時間が経てばうまくなるのは道理かと思います
バージニアのブレンドですからなおさらですね


買い込んで 3年寝かせるとかなり美味くなることは間違いがないところでしょうか

ややCRF よりニコチンを強めに感じますが レッドの味わいはCRF に匹敵します
トータルの味わいはCRF とは異なりますが これはこれで実にうまいブレンドかと思いますね
なにせ味わいがナチュラルなのが実にいいです
お勧めのブレンドになります

バージニアに特徴のある Low Country ブレンド
面白いので狙い目かと感じました

それでは また

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« モエレのオジロワシ 2/18 ... | トップ | モエレのオジロワシ 2/24 ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

パイプタバコ」カテゴリの最新記事