十柄剣(とつかのつるぎ)
拳で十回握った長さの剣。
一握(つか)=指4本の幅
で、矢の長さをあらわすときの
一束(そく=約9cm)
と同じとすると、十握(とつか)は刀身約90cm
となる長剣。漢の高祖が天下を取った「三尺の剣」
を意識したものか。
日本書紀では素盞烏尊(すさのおのみこと)が
十柄剣で八岐大蛇(やまたのおろち)を切った時、
「十柄剣で八岐大蛇の尾を切ったとき天叢雲剣
(あめのむらくものつるぎ)にあたって少し欠けた」
とある。三尺の剣=漢(外国)と考えると、これは
「外来の剣(十柄剣)より国産の剣(天叢雲剣)の
ほうが硬く鍛えられている」ことを暗示しているよう
に見える。
十柄剣は、古代蛇のことを『はば』とも呼んだので、
「天蝿斫剣(あめのはばきりのけん)」
とも呼ばれた。日本書紀では、
「蛇の韓鋤の剣(をろちのからさひのつるぎ)」
「蛇の麁正(をろちのあらまさ)」
「天のはば切りの剣」
ともいう。源平盛衰記剣巻では、
「のち石上布留社に奉納された」
日本書紀天武紀では
「蛇の麁正と呼び今は石上宮にある」
とある。ただし源平盛衰記巻四十三では、
「天十握剣・天叢雲剣・布留剣」と併記されており
齟齬が生じている。
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拳で十回握った長さの剣。
一握(つか)=指4本の幅
で、矢の長さをあらわすときの
一束(そく=約9cm)
と同じとすると、十握(とつか)は刀身約90cm
となる長剣。漢の高祖が天下を取った「三尺の剣」
を意識したものか。
日本書紀では素盞烏尊(すさのおのみこと)が
十柄剣で八岐大蛇(やまたのおろち)を切った時、
「十柄剣で八岐大蛇の尾を切ったとき天叢雲剣
(あめのむらくものつるぎ)にあたって少し欠けた」
とある。三尺の剣=漢(外国)と考えると、これは
「外来の剣(十柄剣)より国産の剣(天叢雲剣)の
ほうが硬く鍛えられている」ことを暗示しているよう
に見える。
十柄剣は、古代蛇のことを『はば』とも呼んだので、
「天蝿斫剣(あめのはばきりのけん)」
とも呼ばれた。日本書紀では、
「蛇の韓鋤の剣(をろちのからさひのつるぎ)」
「蛇の麁正(をろちのあらまさ)」
「天のはば切りの剣」
ともいう。源平盛衰記剣巻では、
「のち石上布留社に奉納された」
日本書紀天武紀では
「蛇の麁正と呼び今は石上宮にある」
とある。ただし源平盛衰記巻四十三では、
「天十握剣・天叢雲剣・布留剣」と併記されており
齟齬が生じている。
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