昼すぎ,三原市芸術文化センターにて行なわれた,下野竜也+広島交響楽団による,『日本音楽奇譚「伊福部昭」の段』を聴いた.オール伊福部プログラムは,立ち上がりこそブラスセクションに平凡なミスが出たものの,全体としては,下野率いる広響の正確かつ明るい音色のアンサンブルに安定した演奏.ただし,どのナンバーも遅めのテンポを採りながら,かと言って,じっくりとした歌があるわけでも,細部への念入りなニュアンスやアクセントが聴かれるのでもなく,ただ無表情に流れていったのは残念.
曲間のインタビューでは,企画者の片山はともかく,指揮者やプレイヤーたちが,伊福部の音楽,もしくはこのコンサートに,大して共感していないことが,ありありと伝わってきたのにも,興醒めした.また,豊嶋が唐突に触れた,現代曲の譜面のコンディションの悪さについては,確かにそういう事実はあるだろうけれども,あくまで彼らの業界内での些末な不満にすぎないのであり,それをお客に向かって訴えたところで,どんな意味があるというのか,疑問だ.
日本音楽奇譚 北の大地の詩篇~「伊福部昭」の段
【出演者】片山杜秀 (司会),豊嶋泰嗣 (ヴァイオリン),下野竜也 (指揮),広島交響楽団
【日時】2021.10.3 15:00-
【会場】三原市芸術文化センター ポポロ
【曲目】
■伊福部昭: 交響譚詩
■ 〃 : ヴァイオリンと管絃楽のための協奏風狂詩曲
■ 〃 : アリオーソ
■ 〃 : シンフォニア・タプカーラ
曲間のインタビューでは,企画者の片山はともかく,指揮者やプレイヤーたちが,伊福部の音楽,もしくはこのコンサートに,大して共感していないことが,ありありと伝わってきたのにも,興醒めした.また,豊嶋が唐突に触れた,現代曲の譜面のコンディションの悪さについては,確かにそういう事実はあるだろうけれども,あくまで彼らの業界内での些末な不満にすぎないのであり,それをお客に向かって訴えたところで,どんな意味があるというのか,疑問だ.
日本音楽奇譚 北の大地の詩篇~「伊福部昭」の段
【出演者】片山杜秀 (司会),豊嶋泰嗣 (ヴァイオリン),下野竜也 (指揮),広島交響楽団
【日時】2021.10.3 15:00-
【会場】三原市芸術文化センター ポポロ
【曲目】
■伊福部昭: 交響譚詩
■ 〃 : ヴァイオリンと管絃楽のための協奏風狂詩曲
■ 〃 : アリオーソ
■ 〃 : シンフォニア・タプカーラ
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます