
先日買ったCDを聴いた.井上道義指揮+群馬交響楽団による,伊福部昭『日本狂詩曲』ほか.
2021年秋,僕も現地で接した同楽団の定期演奏会(井上道義+群響=伊福部「日本狂詩曲」他/2021-11-20)からの,ライヴレコーディング.改めて内容に触れれば,終始遅いテンポを採り,音楽の造形の一つ一つにじっくりと耳を傾けた演奏で,伊福部ならではの力強さにも事欠かない.ミッキー率いる群響は,珍しいレパートリーへの不慣れこそ感じさせるが,十分に好調で,とりわけ各ソロパートは,生き生きとして魅力的.録音は鮮明で,各プレイヤーとオーケストラ全体の振舞いとを,適度な残響のなかに,ともによく捉えたもの.ただし,ダイナミックレンジがいくぶん狭く,また,テイク間の継ぎ目が,不自然に残っているのは,気になる.
会場ではいま一つピンとこなかった,カップリングの矢代だが,けっこう良い曲だ.多少単調なところはあるものの,独特の暗さを帯びたモダンな楽想に,若い作曲家の意欲と謙虚さが,しかと結び付いた30分強である.
矢代 秋雄:交響曲、伊福部 昭:日本狂詩曲 (SACD-Hybrid)
井上道義 (指揮),群馬交響楽団,
オクタヴィア・レコード,OVCL-00871
2021年秋,僕も現地で接した同楽団の定期演奏会(井上道義+群響=伊福部「日本狂詩曲」他/2021-11-20)からの,ライヴレコーディング.改めて内容に触れれば,終始遅いテンポを採り,音楽の造形の一つ一つにじっくりと耳を傾けた演奏で,伊福部ならではの力強さにも事欠かない.ミッキー率いる群響は,珍しいレパートリーへの不慣れこそ感じさせるが,十分に好調で,とりわけ各ソロパートは,生き生きとして魅力的.録音は鮮明で,各プレイヤーとオーケストラ全体の振舞いとを,適度な残響のなかに,ともによく捉えたもの.ただし,ダイナミックレンジがいくぶん狭く,また,テイク間の継ぎ目が,不自然に残っているのは,気になる.
会場ではいま一つピンとこなかった,カップリングの矢代だが,けっこう良い曲だ.多少単調なところはあるものの,独特の暗さを帯びたモダンな楽想に,若い作曲家の意欲と謙虚さが,しかと結び付いた30分強である.
矢代 秋雄:交響曲、伊福部 昭:日本狂詩曲 (SACD-Hybrid)
井上道義 (指揮),群馬交響楽団,
オクタヴィア・レコード,OVCL-00871
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