昨日のレイトショーで観てきました。
観客が私しかいなくて、このままでは貸切でホラー映画鑑賞か?でしたがギリギリになって男子若人4人グループが来て5人で見た。
いやあ、9人じゃなくて良かった良かった^_^;;
あの『ヘレディタリー』の監督作品って事で、やはり感じはかなり似ている・・
一見正反対なんだけど、アイコンの使い方とかはやはり似てるなあ。
思うに、聖なるモノの反対って邪悪では無いように思いました。
聖と邪は対極にある違う存在ではなく、同じ事柄の、単に表現を変えただけ。
例えば、積極性が無い行動力が無い、って言い変えると物事に対して慎重で思慮深い、とも言える。
物は言いよう、ってあるけど聖と邪もそういう立ち位置にあるんじゃないか?と。
では、聖なるモノの反対は?って言えば俗、ではなかろうか?と思う。
って事は、邪悪の反対も俗、って事なのかも。
俗は雑多でカオスで取り止めもなく、強い信念もない、だがだからこそ多様性を持ち多様性を認め抱括出来るのかも?と、これ見て思ったなあ。
ヘレディタリーは悪魔崇拝なんで、暗い・夜・闇、だったけど、今回のミッドサマーはスウェーデン・北欧の白夜の季節。
夜が無い時期、草原と花の世界、笑顔の親しげな人々・・なんだけど、常にどこかから不安が付きまとうんですよね。
この監督のホラーは殺人鬼がガオーって迫ってくるタイプじゃなくて、一見日常の静寂の中で何故かわずかな不快感がずーっと続いていく、って感じですな。
怖い、って言うより不快感。
サブリミナル的に気づかされないうちに、ガラスを引っ掻く音をずーっと聞かされているような感じ。
まあ、人体破壊は前作と同じくなんですが「痛い」んだよね、それが。
で、ホントに『スコール!』ってみんなで乾杯してましたっ!
スコールってホントにスウェーデン語だったんだ!って変なところで感動(笑)
で、以下ネタバレ反転です。
ラストのその後、彼女はあのままコミュニティに残るのか、それとも恋人の復讐を果たすか?ってありましたが、私はコミュニティに残る方に一票。
彼女は自分の感情思いに共感してくれる存在を求めていたから、あのまま家族としてコミュニティに受け入れられて、将来はリーダーとしてあの祝典を仕切る立場になると思う・・が、90年後だから無理か^_^;;
^_^;;
年寄りを殺す、あるいは自害させるって習慣は日本でも昔あったわけだし、今みたいに食料恵まれてるわけじゃない時代は、口減らしに年寄りや子供を間引いたりしてたわけで。
そう言う面から見れば、結構残酷で荒唐無稽な儀式のようだが、人類の歴史としては事実であった、ってあたりもなんか不快感を増強させてくる一因かなー。