百合とオレンヂ城Ⅱ

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

天保異聞妖奇士とヒヲウ戦記の時代背景

2008-03-01 10:57:56 | アニメ
◆天保異聞妖奇士
 タイトルの通り天保時代を舞台にしているアニメ
です。
 最大の敵役として実在の人物・鳥居耀蔵が出ています。
彼は水野忠邦の片腕として働いていました。
マリみて、の水野容子様と鳥居江利子様の
名前はここからとられたのでは?)
 
 
 吉村昭氏の『敵討』は、天保異聞~にも出ていた
鳥居の手下の小悪党・本庄辰輔がある仇討ちで
倒され、それから権力の構造、腐敗が暴かれ
鳥居が失脚するという小説です。

 鳥居耀蔵を説明するのに『敵討』をすすめたい
のですが、理由は

1 話が仇討ち、とわかりやすい
2 薄いから読みやすい

です。
 ところで天保異聞~のムックを見たら
本庄辰輔のところでメインシナリオライターの
会川昇さんが、この『敵討』を紹介していました。

 『敵討』は前々から知っていましたが会川昇さん
が読むほど有名だったんですかねぇ~?wink

 もしかしたら、『敵討』を紹介したということは
本庄辰輔を討ち取って鳥居が失脚するところまで
天保異聞~は描きたかったのかもしれません。


 と、思って公式サイトを見ましたが、OVAに
なっていたんですね。
 OVAの2話が高野長英の出獄(1844)みたい
なので『敵討』で書かれた、護持院ヶ原(1846)
で本庄辰輔が討たれて鳥居が失脚するところまで
描いたのでしょうか?







ヒヲウ戦記 これも会川昇さんの幕末アニメです。
逢坂浩司さんがキャラデザです。
 このアニメで新月藩という架空の藩の
お姫様華ちゃんと雪ちゃんを守るために
主人公のヒヲウたちが奮迅します。
 
 で、会川昇さん、は

「新月藩の騒動は薩摩のお国派と江戸派の対立を
設定として加えました」
 
 と言ってました。
 
 これは、今大河ドラマ『天章院 篤姫』でも
ふれられているお家騒動「お由羅騒動」でしょう。
 
 根拠はあります。
 ヒヲウ戦記に実在の人物、益満休之介が出て
きますが、会川さんは
「直木三十五の小説で有名になった人物」
と言っています。
 この小説は「南国太平記」だと思います。
 この作品の主人公が益満休之介で、この小説で
お由羅騒動を描いてします。
 もちろん島津斉彬も出てきます。
 
 
 「お由羅騒動」のキモのひとつ(?)である、
お国派と江戸派の対立ですが、参勤交代
とかで自分の国と江戸を行ったり来たり
します。
 その自分の治めている国と江戸との
距離感がミソなのでしょう。
 島津斉彬も名君のように扱われていますが
実際、薩摩入りをするまで擁護派は見た事が
なかったらしいですし
 
 あと、爺さんが異常に長生きしてジジィに
なって子供を作るとロクなことにならない
ということです。
 
 
 直木三十五は直木賞の元になった人です。
芥川賞が芥川龍之介から来ているのと同じです。
 直木三十五はそうとうクセのある才能の人だった
そうで吉川英治の『宮本武蔵(バガボンド)』
の佐々木小次郎のモデルになった人物でも
あります。




 天保異聞~の高野長英という跡部、阿部正弘といい
ヒヲウ戦記の獅子皇様、和宮嫁向、といい
あつかうネタがかなりマニアックですねniko

 史実もふまえていますしね。
益満休之介、相楽総三、清川八郎が同じ時期
に出てくるのは「虎尾の会」を意識していると
思います。


 ですが見てる人はどこまでわかるのでしょうか?zzz

最新の画像もっと見る

コメントを投稿