平成徒然草(萩原 希仁)

毎日の喜怒哀楽をストレートに表現してゆく。

哀しい風景。

2012-05-06 15:03:41 | 日記
3・11大震災の直後、いつもの買い物で、

近所の大型スーパーへ向かった時、

哀しい場面に出くわした。

スーパーの入口では、中学生くらいの男女が、

ひとりひとりの顧客に向かって、青筋を立てて、

一生懸命に、募金を募っていた。

まるで、熱心なあまり、出入りを塞ぐ、

関所の様になっていて、募金をしない人は、

肩身が狭そうである。

僕は、何だか、不愉快な感じで、眺めていた。

すると、一人の老婆がやって来て、少し眺めて、

哀しそうに帰って行った。

僕は、スーパーの魚屋で、働いていたので、

その老婆を知っている。

一人暮らしで、年金で、つましく生きている。

気持ちはあっても、募金は苦しいだろう。

一生懸命な少年少女を見て、気まずくて、

帰ってゆくのだろう。

僕は、怒りが湧いてきて、募金活動の、

横にいて、ぼうっとしている、先生らしき人に、

声をかけた。

全てを話し、もう一歩、深い教育をお願いした。

人間社会は、哀しくて、弱い部分もあって、

それを思いはかるのも、大人なんだと。

正しい事も、遮二無二やりすぎると、

知らないうちに、他人を傷つける事も、

あるんだと。


その後、スーパーの前の募金運動は、控えめに、

少し端っこで、やられる様になった。

子供らの顔は、考え過ぎかも知れないが、

少し、大人の顔になった気がする。

《社会生活は難しい。未だに、僕だって、

勉強中でもある。メールマガジンでは、

色々と、問いかけてゆきたいと思っている。

お問い合わせは、コメント、メッセージから。》


ペタしてね

最新の画像もっと見る

コメントを投稿