草木は、平等に降り注ぐ雨を、不平等に受けて、平等に生きる【K's EYE】

2010-01-19 23:17:04 | K's EYE
 注目が集まる日本航空の経営再建問題ですが、
 今日、企業再生支援機構による支援が正式に決まったことを受け、
 いよいよ会社更生法の適用が申請されました。

 負債総額は2兆3221億円で、
 事業会社としては過去最大の経営破綻となりました。

 今後は、京セラの稲盛和夫名誉会長を
 代表取締役会長に招いての再建になるようで、
 経営手腕が問われますね。

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【今日のちょっといい話】

◇草木は、平等に降り注ぐ雨を、不平等に受けて、平等に生きる

 私たちの身体は目とか、鼻とか、口とか、耳とか、手足など、
 種々の器官が寄り集まってできている。

 どんなに手が忙しくても足は手伝わず、
 いかに目の酷使が続いても耳は手伝えない。
 目は目、耳は耳の、それぞれの部署を守って働いている。
 それが一身の活動を円滑にしているのだ。

 もし、足の先に蚊でも止まれば、
 あれは足が食われているのだからと、手はジッとはしていない。
 蚊の止まった位置を目が確かめ、手がピシャリと打つ。
 いったん緩急あれば一致協力して、生命を守るのである。

 雨は平等に降り注ぐ。
 草や木の大小によって差別はしない。
 だが受ける草木は、大きな木は多量に、小さな草は少量を受ける。

 大きな木も小さな草も、同じ雨量を受けたらどうだろう。
 余分な水で枯れる草木もあろうし、水分不足で枯死するものもあろう。
 平等に注ぐ雨を、
 不平等に受けて草木が、平等に生きることができるのである。

 それにしても世の中なんと不平等なことか。
 富豪の家に生まれる人、貧家(ひんか)に生を受ける人、
 頭の良い人、そうでない人、才能のある人、少ない人など千差万別だ。

 高位高官となっていばっている者、出世街道を突っ走っている人、
 儲かった儲かったとせっせと銀行へ運んでいる者、
 貧乏や障害で苦しんでいる人、色欲の奴隷となって道を誤る者、
 権勢を誇っていたが全身不随でじゃまもの扱いにされている人、
 結婚に失敗して泣いている人、焼け出され丸裸になって途方にくれている人。

 人生いろいろである。

 盛装した美人がトイレに行ったり、
 スーツを着たビジネスマンが、外で用を足していたりする姿を見ると、
 ちょっと変な気がする。

 だがトイレに行く者が盛装し、
 外で用を足す者がスーツを着ているだけではないかと知ると、
 変に思うのが変なのだと気がつく。

 すべては人生劇場の舞台に上がって、
 それぞれの役を演じているにすぎないのだ。

 役を済ませて舞台裏に戻れば、人間なんの違いもないのである。


【編集後記】

 今日の衆議院本会議では早速野党による代表質問が行われました。
 案の定、小沢氏の政治資金問題がクローズアップされ、
 集中審議や参考人招致が求められました。

 結局肝心の予算についてはほとんど触れられていないようですが、
 早々に問題を片付けて、予算の審議に入ってもらいたいものですね。

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