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2010-2011 カタギ-ヒトリタビ-ニート

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2010-11-04 05:25:23 | トルコ/シリア
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夜行バスでカッパドキア(ギョレメ)→アレッポ。

アレッポとはシリアの一都市。
そう、20か国め、シリアに入れるか否かで
ここ1週間はこればっかり考えていたのでした。

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夜行バスは、20:30発でギョレメからほど近いカイセリまで3時間ちょい、
バスの出発時間がちょっと遅れてソワソワしちゃって笑われる。

カイセリに着いて1時間ちょい待ち合わせで
24時発の、トルコ国境近くのアンタクヤまで7時間ちょい。
ここで、バスが故障とかで3時間待ち合わせで、
市街地をまわって来いと言われ、
アンタクヤの町並みをちょっとだけみて、
ロカンタ(軽食堂)で小腹をみたしました。

素朴な街で、こんなトラブルがなければ立ち寄らなかった街だから
得した気分でもありつつ、
もし入国拒否だったらこの街に帰ってくるのはちょっとなーと複雑な気分。

バスはメルセデスベンツ製だったりして
テレビもついて居心地よし。
そして隣の席も占有できたのでホント助かりました。
腰痛もさほどでもなくゆったり。

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ナギサちゃんが読書家ということで、
そういえば、私の電子辞書に文学作品が結構入ってるよーと話したところ、
喜んでいる様をみて、
私も「赤い靴」「ヴィヨンの妻」を読みました。
折角だから旅の間に読まないとね。
荷物にもならないんだし。

ちなみに電子辞書。
昨日のトルコ語しかり、辞書機能はもちろん
数独・漢検・百科事典など活用しております。

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本来なら、ビザは居住国で取るもので、
日本のシリア大使館などに行って取らなくてはいけないものなのだけど、
近隣の国のシリア大使館・領事館や国境で
さほど難しくなく取れて入国できていたのです。

今までは。

しかし、ここ数ヶ月は、近隣の国でのビザ発行は、在住者のみ。

そして、ここ数週間は、国境での取得不可で入国できず引き返した日本人多数。
(トルコ側からもヨルダン側からも。
 思うにヨルダン側の方が厳しい印象)

いっそのことイエメンに飛んでしまおうかとか思ったら、
爆発物事件とか、
通れない可能性はゼロではないのだから、
賄賂も想定に入れてとりあえずアタックしてみることに。

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このアンタクヤ → アレッポのバスの途中で
いよいよ、入国の可否が決まるのでした。

他にも日本人男性2人と韓国人女性が1人。
中国人韓国人は問題なく入国できているので、
同じグループだよーという設定で行かせてもらうことにして、
バスの中で渡された入国カードや滞在日数を統一。
バスの中で文字記入なのでもちろんバス酔い。

そしてトルコ出国はスムーズに終わって
シリア入国審査・・・バス酔いも緊張で終了。

バスのスタッフが、ノービザの客の分を取りまとめて入国審査官へ。
韓国人の女の子は問題なくスルー。
残されたのはカナダ人男性と、日本人の私たち。
カナダ人の彼は、昨日入国拒否で再挑戦とのこと。

すると、バスのスタッフが「学生って言え」と。
私カードに職業書いちゃったけどー、と思いつつ

入国審査官「職業は何だ?」
私「学生です」
入国審査官「お前は違う」
バススタッフ「学生だよー」

日本人のなかに学生は誰もいなかったけれど全員学生。
それでそこは通過したみたい。

どうやら、入国審査官とスタッフで事前の了解があったような気がする。
入国管理官もノリがいい感じ。
私のオドオド顔の真似してたし。

オッケーなの?と心躍らせて
ビザ代24ドルを払いに銀行に行くと何やらスムーズにすすまず、
再度入国審査窓口へ呼ばれる。

この時点でカナダ人の彼は別室に呼ばれたりして
入国拒否となり、逆方向に係員に連行されて行ったのでした。
辛い。一人だし。
国境沿いは本当にさびしいし。

私達に対しては、通常の観光ビザは出せない。
トランジットビザ(3~4日)なら出せる。
ってことで無事にビザ発行。
バススタッフが、24→8ドルの変更もしてくれて16ドル払い戻し。

その後もスタンプ押すのにもたもたしたけど、
何とかかんとか通過出来たのでした。

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20か国目。シリア。

よっしゃー。この旅ではじめて嫌な緊張をしました。

私たちに関しては、
韓国の女の子とはすぐ離されてしまったので
同行するという事前設定はあまり効果がなかったような。

というか、バス会社の人が、パスポートを取りまとめて、
面倒見てくれたってのがとっても大きかったのかなと思います。

旅ブログ徘徊しててこのパターンはなかったような。

ちなみにバス会社は
ギョレメ→アンタクヤは「suha」
アンタクヤ→アレッポは「JET」でした。
後者は本来のタイムテーブルでも「JET」だったかは不明。

ホント、バススタッフ・入国審査官によると思う。
問題なく観光ビザ取れたパターンもあるみたいだし。

運だね。

そして日本人だけじゃないんですね。

カナダ人の彼しかり、
カッパドキアで会ったアメリカ人は、
イスタンブールに戻ってヨルダンに飛んでいたし。

今近辺にいてシリア入りを考えている方の健闘をお祈りします。

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入国も出来たし、一件落着!

と思いきや、途中で降ろされ、無料バスに案内される。
手を尽くしてくれたバススタッフとお別れしつつ・・・。

その無料バス。バスっていうかワゴン。

ドライバーの親父が開口一番。

「俺は、ギャラをもらってない。金払え」

地元の人はなんだか払ってるけど、
チケット代を既に払っている私達は納得できず抗議。
ボスっぽい人に電話で説明するもなぜか途中で切れる。

すると、車が停まって
「金払わないんだったら降りてバスで行け」

なんじゃこりゃーと思いつつ、
「警察呼べ」とか抗議は続行していたのだけど、
一応いくら払えばよいか聞いてみたら・・・

「1人2ドル」

2ドル・・・=160円でヤクザのような脅し・・
シリアって一体全体・・

拍子抜けした旅行者はさっさと払ったのでありました。
きっとこーゆー悪循環が続いていくのですね。

ヤクザドライバーもお金を払ったとたん妙に親切。
そしてアレッポに到着した途端、バスに人が群がって
なんじゃこりゃーって思ったんだけど、
何のことはない、旅行者目当てではなく
バスに乗りたかった人たちだったのでした。

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シリアの町、アレッポはちょっと雑多な感じはありますが、
道行く人がニコニコと笑いかけてくれて、
道に迷ってると声をかけてくれて、
入国やヤクザドライバーの緊張をちょっとやわらげてくれたのでした。

そして、共に入国できた仲間と宿を決定して、
昨日開店したっていうケバブ屋さんで
ご飯を食べて、
イスラムの戒律がトルコより厳格で、
外でアルコールを飲むことがないそうで、宿でビールで祝杯。

長い1日だったよ。

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食:ビスケット・スナックなど
  ロカンタで、野菜と肉の煮込み。
  チキンケバブ・サラダ・コーラ・ビール

夕飯で食べたお代より、
ヤクザドライバーの請求額は少ない。
彼がどうこうではなくそんな貧困を抱えた国なのでしょう。

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