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酔いどれ天使 #162

2005-01-01 | や行映画
1948年 日本 98分 黒澤明監督

こういうお医者さんって見なくなったなあ。あまり病院に行く方ではないが、どこに行っても優しくて、患者を叱り飛ばすような人はいない。受付の女の人も接遇の教育が行き届いているようで・・・。そうそう、ラ-メン屋とか料理関係は頑固親父ってまだいる。でも味が良いから行列が出来たりする。週刊誌ビッグコミックスピリッツの爆発寸前という8コママンガで、頑固親父に怒鳴られながら食事していた客の一人が、「よく考えたら、あんまり美味くないぞ」と発した言葉がみんなに伝わり、みんなが「まずい」とオヤジに反乱していく話があったが、まあ、そんなもんだろう。

この作品の主人公眞田(志村喬)は、そんな武骨な町医者だ。ゴミ捨て場と化している沼の裏手に開業してる。世の中から病気が無くなったら困るのは医者なのに、医者は病気を無くそうと必死になっているんだから、医者はバカだ。なんて言うが、医者のやさしさを知っている看護婦には、先生は物事をはっきり言い過ぎるのよ、と諭される。女子高生からももう子どもじゃないんだからわかります、と言われ、照れる一面も持っている。

そこへ飛び込んできたヤクザの松永(三船敏郎)、ピストルの弾を摘出した際、肺結核が見つかる。きつい言葉で注意を促すが、松永の酒に溺れる日々は続く。そんな時、ム所帰りの岡田がやってきて、松永の居場所がなくなっていく。松永に真正面からぶつかっていくのは眞田くらいである。そして死期を悟った松永は思い切った行動に。。。。

眞田医師の乱暴な言葉に隠された患者を思う気持ちと、うらぶれた戦後の風景・汚い病院・汚い風景・ヘドロ化した沼の中に沈む人形が、印象的である。

ラストのナイフで追い詰めるシーンでは三面鏡に写る3つの姿がインパクトがあった。ホールで歌う歌手は迫力があるなと思ってたら笠置シヅ子という歌手だった。名前は知ってる。

タイトルの酔いどれは医師の眞田を示しているんだろうが、三船敏郎の存在感が光った。
三船敏郎の初主演作で、記念すべき黒澤=三船の黄金コンビの第1作。

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3 コメント

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またまたお邪魔します。 (十瑠)
2005-03-02 00:09:20
ちょっと時間が出来ましたので、作品リストを覗いてしまいました。



ヤクザの三船敏郎が自身の夢の中で、棺桶に入った自分を見るというシーンがあります。この映画の前に見たベルイマンの「野いちご」でも、主人公の老医師が同じように夢の中で自分の棺をのぞき込んで自分の死体に会うというシーンがあり、『あれっ、黒澤さんパクリ?』と思いましたが、あとで調べると、「酔いどれ天使」の方が先に作られていました。

ベルイマンのパクリ?いやいや、巨匠は同じ様なことを考えるんでしょうね。



ところで、『生きる』をハリウッドがトム・ハンクスでリメイクする(した?)という話がちょっと前に出てました。あの世界的な名作を、大胆にも・・・ですが、楽しみでもありますね。監督ははて、誰だったですかね?
Unknown (映画のせかいマスター)
2005-03-02 17:07:19
いつもコメントありがとうございます。見ていただけてうれしいです。

吉田喜重監督の「ろくでなし」とゴタールの「勝手にしやがれ」のラストも似てましたね。表現力の行き着くところは同じなのでしょうか。



それと「生きる」ですけど、知りませんでした。しかもトムハンクスで!イヤー楽しみです。良い情報ありがとうございました。では~!
「生きる」の件 (十瑠)
2005-03-02 18:03:53
コチラ ↑に、そのニュースを見つけました。

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