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翼よ!あれが巴里の灯だ #163

2005-01-02 | た行映画
1956年 アメリカ 135分 ビリー・ワイルダー監督 原題THE SPIRIT OF ST.LOUIS

舞台は1926年。飛行機事故の記事が連日のように紙面を飾る中、ニューヨーク~パリ無着陸飛行の最初の成功者には25000ドルの賞金が賭けられた。航空便の操縦士、リンドバーグは町の有力者に支援を仰ぎ、単独飛行で挑戦する決意を固める。

世界最初の大西洋横断無着陸飛行の成功者チャールズ・A・リンドバーグの同名の自伝回想録をビリーワイルダー監督、ジェームス・スチュワート主演で映画化したものである。

無名のリンドバーグの冒険には常に困難が立ちはだかった。飛行機の買い付は断られ、小さな航空工場で作ることになる。頼りなさそうな骨組みが印象的で、ここからハラハラドキドキ感が始まっていく。先に出発した航空機は途中で行方不明になり、人々の不安が高まる中、悪天候の中リンドバーグは巴里へ飛び立って行く。

なにせ33時間を超える長旅である。その上緊張から前の日は全然眠れず、幾たび睡魔が彼を襲う。危機を救うのは一匹のハエなんだけど、街の上空で「ゴミ箱でも探せよ」と放つまでハエは孤独な旅のパートナーである。

またリンドバーグが上空から地上のバイクに手を振って叫ぶシーンがあるが、低空飛行で飛んでいるリンドバーグと陸の人々の交流が良かった。現代ならばちょっと高いビルの上から叫んでも誰も聞こえないし、野外で空を見る人も少なくなったが、飛行機との交流っていいですね。

そして巴里の灯と共に、何万人の人が出迎えられ、大成功を収めるリンドバーグの冒険は現在もなお語り継がれている。

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