建築弁護士の豆蔵です。
ネット巡回先の国交省で、非常に興味深いものを発見しました。
本業的には、3/9「所在者不明土地の利用の円滑化等に関する特別措置法案」の閣議決定のニュースの方が重要なのですが、そちらではありません。
国土交通省 下水道への紙おむつ受入実現に向けた検討会
国交省と紙おむつ。一見、関連性が無さそうなこのテーマ、実は、以前から気になっておりました。
あんな、ポリエステルだとか高分子ポリマーだとか水に溶けそうもない塊を下水道に、って、いったいどういう話だろうか?と。
検討会の資料には、紙おむつの材料や構造の詳細も記載されていましたが、
増大する、いや、今後の高齢化社会で更に増大する紙おむつ利用が、自治体のゴミ処理や、育児だけでなく介護での重要な問題である、ということを改めて認識しました。
臭気など衛生上の問題もさることながら、体積と重さが大きく(単身3日分でなんと1.5kg!)、プライバシー性が極めて高いために、単にゴミの問題では済まないようです。
紙おむつをいきなり流せる訳ではなく、戸別の処理装置や配管ルートが必要なので、技術的にも社会インフラ的にもそう簡単な話でもなさそうです。
しかし、「水に流す」ということが実現できれば、大きな問題解決になることも確か。
さらに先の議論として、流した先で合成樹脂をリサイクル素材として抽出し、燃料化することも検討されるべき、とあります。
実際に、紙おむつを回収してリサイクルして、次の紙おむつに利用する、という実証実験も行われているのですね。
自分自身がお世話になるころには、実用化されることを切に望みます。
一般に、人間の寿命と、介護が要らない健康寿命とでは、約10年の差があるのだそうです。
下水道に頼らず、まずは、健康寿命を伸ばす日々の努力と心がけ、からですね。