朝刊フジ

本やテレビ雑記に加え、英語で身を立てようと奮闘中の筆者が読者と自分に(笑)エールを贈る。

とりあえず米倉涼子は意外と演技派だと分かった『氷の華』

2008-09-07 00:02:46 | ドラマ
おはようございます!
『朝刊フジ』編集長は、メタボ健診の結果は『限りなくシロに近いクロ』だと言われた、フジでございます。他の機能は全て正常、ただ腹囲が2cm基準を上回っているのだそうです。食べる量、減らしてるんだけどなあ。これでも一時に比べればすっごくやせたんだけどなあ。ホラ(って、画像を使わない朝刊フジでは、お見せできないのだ)。

さて、私こと編集長フジは、昨夜9時~のテレビ朝日開局50周年記念ドラマ『氷の華』を見ていました。
ドラマの前に、原作の小説をたまたま読んでいたのです。夏の前の出来事。そのときから、米倉涼子主演でドラマ化されるとは本の帯に書いてありましたが、遠い先の話と思っていました。月日がたつのは早いもの。
内容は、ミステリーです。夫の愛人から電話で「あなたの旦那さんの子供ができたの」と言われた妻が、逆上して愛人を毒殺。この事件の謎に迫る執念の刑事と、犯行を認めない妻との物語です。これはおもしろかった!最初でこそ「これはただの凡庸な刑事の物語ではないか」と思ったものの、読み進めるうちに、一つの謎が浮かび上がる。これは刑事にとって、そして、犯人にとっても謎なのです!これがこの本を面白くしている理由でした。

これをドラマ化するのは難しいのではないか、と感じていたのです。原作は、刑事が思ったことを箇条書きにして細かいところまで捜査する過程が書かれています。こんな精密な物語をドラマで表現できるのか・・・

見た感想は、一言で言えば「まあまあ原作に忠実だなあ」です。
原作を知らない人が見れば、そのまま納得するでしょう。
逆に、原作を読んだ人からすれば、「あれ?どうしてあの部分を変えてしまったのだろう」と、原作と違う部分が気になるはず。
例えば、毒殺された愛人は原作でジュースを飲むことになっていますが、ドラマでは牛乳でした。こんなこと、変える必要があったのでしょうか?理由があるとすれば、スポンサーがジュースを作っているとしか考えられません。
また、原作で一番面白かった、先にも書きました刑事にも犯人にも解らない謎が、ドラマでは見事に省略されています。
その代わり、原作ではほとんど描かれなかった主人公・瀬野恭子(米倉涼子)の生い立ちがやけに強調して書かれていたり、彼女の大学の同窓生として、原作にないキャラを作って、二人の関係がまるでレズであったかのように描写してみたり。今日の第二夜を見なければコメントできませんが、こんなところに厚みをもたせる必要があったのか、疑問です。
多分、原作は地味な捜査の積み重ねなので、少しでも登場人物を増やして、華やかにしたかったのでしょう。現に主人公は普通の主婦のはずが、何とピアニストの設定になっています。現作者はどう思っているのでしょう。確かこのドラマの記者会見には、作者も同席していたはず。ということは、この設定の変更も円満了解済みだということか?

まあ、いろいろ言いたいことはありますが、それもたまたま原作を読んでいたからでありまして、ドラマ的には成立しているのだとは思います。とりあえず、米倉涼子さんが意外と演技がうまかった(彼女が出ているドラマを、私はほとんど見たことがないのです)のは発見でした。朝日新聞のテレビ欄には「今後の仕事に影響がでそうな悪女ぶり」とかなんとか書いてありましたが、そんな大げさではなく、普通にうまいと思いました。

昨夜の第一夜をご覧になった方は、是非今日の第二夜もご覧下さい。原作の通りならば、かなり面白い展開が待っています。

それでは今日はこの辺で。
フジでした。
それにしても、高岡早紀さんに「あなた、セックスはどうなの?」と言わせるのは、イメージ通りすぎて、どうなんでしょ?