SHAンパンでもいかが?

「最終楽章 気分はAdagio」
77歳の一人暮らし。

イェルク・デームス ピアノリサイタル

2007-11-03 00:21:41 | 日記
神戸の松方ホールに出かけました。

ベートーヴェン ピアノソナタ17番「テンペスト」
ベートーヴェン ピアノソナタ32番 作品111
ショパン    バラード4番
ドビュッシー  映像 第2集
フランク    前奏曲 コラールとフーガ

最初のテンペストの出だしから息を飲みました。
極上のヴェルベットに包まれたような柔らかい音。
夜空に輝く星くずのようにきらめくPP。
研ぎ澄まされた音に思わず引き込まれ、
時間の経つのを忘れていました。
ベートヴェンの111のソナタの終楽章のトリルでは
天へ誘われるような気分でした。
こんな大曲がどうしてあんなに軽々と弾けるのでしょうか?
バラードの4番もさらりと弾いてしまわれ、
まるで別の曲のよう。
隅から隅まで神経の行き届いた演奏。
ゾクッとするようなPPPを何度も味あわせて頂きました。
最後のフランクでは天上で鳴り響く鐘の音を聴きながら、
今日は11月2日だった・・と考えていました。

アンコールも素晴らしい!
ショパンの子守歌、ピアノからキラキラ光が零れ落ちるような
演奏でした。

年を重ねる毎にますます洗練され、磨き抜いた音を聴かせて下さる
イェルク・デームス氏。
眠るにはもったいなくてまだ余韻に浸っています。