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伊藤とし子のひとりごと

佐倉市議会議員4期目
議会、市民ネットワーク千葉県、さくら・市民ネットワークの活動あれこれ、お知らせします

7/13 官邸前デモ 15万人 全国にも広がったよ!! さあ7/16は代々木公園10万人集会だ!!

2012-07-15 01:32:00 | 原発問題
毎週金曜日恒例となった首相官邸前デモ。
報道は東京新聞だけかと思ったら、報道ステーションでしっかり過剰警備も報道されていた。

http://www.youtube.com/watch?v=FCZgmTI1OaE

全国に広がり14の都市で同時デモが行われ、全国規模となっている状況が映し出されている。

毎回参加している友人からは、以下のような報告をいただいた。****************

昨日のニュースでも規制があることを伝えていましたが、朝日新聞デジタルでも今朝規制を伝えていました。
規制を考慮し、今日はいつもより早く5時ごろに霞が関に着きました。
いやはやすごい装甲車と警官の数。
先週の3倍(70年安保を上回るのでは)。
その上、上野動物園ではないが柵が厳重に歩道と車道の間に設置済み。
この結果何が起きたか?
そう、歩くことさえ許されず、帰ろうにもぐるっと遠回りをしないと帰る方向にたどりつかないという仕組み。
これって、便所に行きたくなった人はどうするのでしょうね?!?
人権侵害以前の問題ではないでしょうか!!!!
これだけの規制を事前に知らしめ、当日は警察大動員。
でも参加者は減りませんね!!!
野田さん、落とし前はどないしてくれはんですか???
16日は大飯に出現したクラゲのように信じられないくらいの数となり、野田政権の取水口を封鎖したいものです。

*********************************************

怒りの感想を昨夜いただいたので映像を探していたが、見つからなかった。
やっと流れてきました。

7月16日の代々木公園10万人集会のお知らせです。

【第1ステージ サッカー場内】
12:15~
・オープニングライブ:小室等&こむろゆい+梅津和時&モア
12:55~
・開会あいさつ:神田香織
・呼びかけ人:坂本龍一、鎌田慧、内橋克人、大江健三郎、
 落合恵子、澤地久枝、瀬戸内寂聴
・発言:広瀬隆 中嶌哲演(福井)、武藤類子(福島)
・ライブ:フライングダッチマン、スイシンジャー 
15:00 終了

【第2ステージ 野外音楽堂】
11:30~(第1部)
司会あいさつ 古今亭菊千代
ライブ:制服向上委員会、スイシンジャー
発言:山本太郎、首都圏反原発連合

14:00~(第2部)
ライブ:寿[KOTOBUKI]
発言:川野浩一、湯川れい子、雨宮処凛、池田香代子、重茂漁協、香山リカ、
    脱原発をめざす首長会議、SUGIZO、松本哉、吉岡達也
ライブ:佐藤タイジ、TEX&SUN FLOWER SEED
16:15終了

【第3案内カー 公園前の通りのトラックステージ】
11:00~(第1部)
ライブ:赤い疑惑、リクルマイ、難波章浩
トーク:首都圏反原発連合参加団体、Sing J Roy、もんじゅくん&津田大介、
    松田美由紀、天木直人、橋本美香(制服向上委員会)

13:30~(第2部)
ライブ:趙博+大熊ワタル&モア、李政美、日音協
トーク:藤波心+かなる、日本被団協など
現地から:福島、福井、青森、新潟、茨城など
海外から: エネルギー正義行動(韓国)
16:00 終了

【第4案内カー 公園前の通りのトラックステージ】
11:00~
 発言:槌田敦、河合弘之、リニアの会、反原発全国連絡会、阻止ネット、
    原子力資料情報室、横須賀・原子力空母
 現地から:福島、大飯、もんじゅ、浜岡、志賀、女川、島根、柏崎・刈羽、
      伊方、上関、玄海、川内など
 海外から:社会進歩連帯(韓国)
 朗読:林洋子
13:30 終了

■パレードコース
3つに分かれて、それぞれ13:30から出発します。

●原宿コース JR原宿駅前→表参道→青山通り→明治公園(四季の庭)3km
●渋谷コース 渋谷区役所前→宮下公園前→並木橋→恵比寿東公園 2.9km
●新宿コース 代々木公園交番前→参宮橋→西参道口→新宿中央公園 2.7km
 地図はこちら
http://sayonara-nukes.heteml.jp/nn/wp-content/uploads/2012/06/120716demo.pdf

※最寄りの「原宿駅」は大変な混雑が予想されます。「渋谷駅」「代々木駅」
 など他の駅をご利用ください。
※終了時間が夜間におよぶことも予想されます。事情に合わせて、パレード
 への不参加、途中での離脱などご判断ください。
※プラカードや鳴り物など、大歓迎です。しっかりアピールしてください!
※当日、お手伝いいただける方を募集しています。連絡は下記まで。
  sayonara.nukes@gmail.com

 ■集会の呼びかけ文はこちら
  http://sayonara-nukes.org/2012/05/0716yobikak/

 ■カンパのお願いはこちら
  http://sayonara-nukes.org/2012/06/120716a_ohirase/

「ドイツ・デンマーク視察報告 No.1」再生可能エネルギーについて 

2012-07-14 02:03:32 | 環境
6月29日~7月6日までドイツ ハンブルグ市とデンマーク ロラン島に再生可能エネルギーと環境問題について視察に行ってきた。
市民ネットワーク北海道の企画に神奈川ネット2人、そして大野ひろみと私がジョイントさせてもらい総勢14人とコーディネーターの壱岐さん。
北海道ネットの佐藤典子団長を始め北海道ネットの面々、石川佐和子札幌市議、井関史子石狩市議、そして石川寿美鎌倉市議。
他の市民ネットワークや生活クラブ北海道のメンバーと情報交換と交流が出来て、本当に有意義な視察となった。
改めて北海道ネットのみなさまにお礼を申し上げます。

また、壱岐さんのリボーン社は環境問題などを手掛ける旅行代理店。
5月の震災ガレキの視察時にも様々なアドバイスをいただいた。

6月29日昼に成田を発ち西回り、時差5時間でハンブルグ着。

6月30日 午前中から昼食をはさんで、ハンブルグ市で行われている国際建設博覧会IBA会場へ。

ハンブルグでガイドをしていただいたのは、スザンネ・エルファディングさん
日本には12年間、早稲田大学などに留学していたと話されていた。
なんと!!!日本語のHPがあった。
都市工学が専門ということで、私たちの知りたい事を的確に通訳、説明してくれた。
ハンブルグの視察が有意義だったのも、エルファディングさんにガイドしていただいたからと感謝している。

欧州は気候変動に対応し、CO2削減に向けた政策を打ち出している。
それというのも気候変動により水位の上昇にさらされているため、差し迫った課題となっているからだろう。

ドイツのエネルギー政策は福島第一原発事故後、脱原発を2022年までに完了させ、化石燃料も止める。
また、2050年までに再生可能エネルギー利用を80%までに引き上げる計画である。
そのため、再生可能エネルギーの促進やエネルギー効率の向上を目指し、熱電供給システム(CHP)を進め、天然ガスや石油などの化石燃料の輸入を止め、スマートグリッドや電気自動車を促進する政策を進めている。
ハンブルグ市はまた、人々が自転車道を充実し、自動販売機もなく、ライフスタイルとして脱石油へと生活自体がシフトしていたことを180万人都市であっても実感された。

国際建設博覧会IBAは、都市問題の解決のための実験プロジェクトで、都市が自分たちでテーマを決め予算を準備して取り組むという説明だった。
市は計画作りへ補助金を出し、住民、企業、団体、個人の誰でもプロジェクトを提案でき、採用されたプロジェクトにたいして投資家が事業を行うシステム。
IBAハンブルグでは市はコーディネートに1億ユーロ補助金を出した。

たとえIBAが終わっても、住民参加などのプロセスが市民に残るという事だった。

「IBAハンブルグ」は2006年から2013年の期間で、来年が最終年。
テーマは「エルベ川を飛び越えて」。
かつては洪水に襲われたエルベ川の広大な中州地区(ヴィルヘルムスブルク地区)は、中心市街地から川で分断され、工業地帯、大型船の入れなくなった港湾施設、農村などが無秩序に入り乱れ、道路、高速道路、鉄道などにより分断されている。
住環境が良くないため、地価と家賃が安く、失業者、低所得者、外国人が多く住み言語、多文化といろいろな問題を抱えている。
しかし、中心市街地から近く、都市問題さえ解決できればすみやすい街になる潜在能力がある地区ということで、都市再生を3つのテーマに絞った。
1)多国籍の都市住民の潜在能力を引き出す。
2)土地の有効利用を邪魔している道路、鉄道の付け替えにより住環境の改良。
3)再生可能エネルギーと資源の再利用をめざす「気候変動における都市」
既存建物の改修によるエネルギー効率の向上とエネルギーの自給など、実証実験の場ともなっている。
中洲地区で作るエネルギー自給率を上げて、2025年には暖房用100%とする。

まずはエルベ川に造られたIBAドック入口↓



ヴィルヘルムスブルク地区はエルベ川の広大な中州という事が分かる。↓
この中州全体がIBAハンブルグの会場



川の水温との温度差をエネルギー利用する。建物の冷暖房用の配管(天井部分)。↓
天井ボードの穴から空気が出てくる。



エネルギートーチカの計画模型。↓

屋上と南側はソーラーパネルを設置し、発電と発熱を行う。
地下は木材チップを使うブロックがた発熱装置を設置。
周辺の800世帯の住宅に熱エネルギーを供給する。
暖房が不要の夏期はトーチカ内に設置する膨大な温水タンクを暖めて熱エネルギーを保管する計画。



歴史的建物としての展示場や屋上には展望台やカフェも計画されている。
このプロジェクトはハンブルグ市営のエネルギー提供会社「ハンブルグエネルギー」により実施されているが、そこにハンブルグ州の都市建設環境省、区の史跡保存行政、一般市民のNPO法人や民間デベロッパーなども関わっている。

第二次世界大戦の負の遺産トーチカは、英軍に爆破されたが、8万m3の鉄筋コンクリートから造られた頑丈な建物だったため、破壊が不可能でほったらかされていた。
それが、再生エネルギーの製造工場となり、エネルギータンクに利用される。

「いつできる予定?」と聞いたら「2013年」との答え。ホント???
現状は↓



古い建物は現在熱効率を良くするための改造に合わせ、住人の希望を入れた間取りに改造中↓
あまり経費をかけない建材を使って、工夫したとのこと。
トルコ人の多い地区だったので、女性が集まれる集会所、トルコ風の風呂が1階にある建物も作られ、民族のコミュニティを大事にするプロジェクトがとりいれられていた。
エネルギートーチカからの熱が供給される予定地区。



壁面をソーラーパネルで覆った都市集会所↓



鉄道、高速道路で分断された土地の有効利用のため、敷地をまとめる。
騒音を防ぐため高い建物をそばに立てて遮音効果を図る。↓
これも2013年終了予定。



新しい取り組みもいろいろあるそうだが、カーテン素材にソーラー発電機能を取り付けてそれにUSBを取り付けて電気を使う(?)と説明を受けた時は、ビックリ。
実用化に向けた実証実験の場となっている。
失敗したら、また考えるそうだが、実証実験のスケールの違いに驚いた。
私の日本語の理解がちゃんとできていたらの話です。
エルファディングさんは日本語で通訳してくれましたので。

最後にドイツのベジタリアンディッシュ↓



つけ合わせはコメ。パプリカの中につまっているのもハーブ入りのコメ。



【拡散歓迎】7/14「秘密保全法シンポジウム」@船橋中央公民館

2012-07-13 23:55:31 | 政治
秘密保全法のシンポジウムが明日開催される。
以前 5/27密室協議の秘密法全法案「危ない法案」なぜ相次ぐ?と題してこの法律の問題点、怖ろしさを書いたが、国会に上程されたらそれこそ確実に通ってしまうという事もまた恐ろしい。
秘密保全法が市民生活にどう影響するかを、第一人者清水勉弁護士に分かりやすく講演していただき、その後女性パネリストとともにひも解いていただく。
是非いらしてください。


以下主宰者より************************

皆さま、秘密保全法ってご存知ですか?


今国会では上程が見送られるようですが、秋には提出されることがほぼ確実。

出たら必ず通ってしまう怖い法案です。

マイナンバー制度やインターネット配信規制など、情報統制が進む野田政権。

その総本山のような法案がこの「秘密保全法」です。

具体的な問題点は何かを探り、どう対処していけばいいか話し合いましょう。



【秘密保全法シンポジウム ~治安維持法より怖い!プライバシーが監視対象に~】

<日時>  7月14日(土) 15:30~17:45

<場所>  船橋市中央公民館 第3・第4集会室(5階)船橋市本町2-2-5

      (JR船橋駅から海側にまっすぐ徒歩約7分、

または京成本線京成船橋駅から徒歩約5分)

<定員>  130名

<資料代> 500円



【基調講演】15:30~16:15

 清水勉さん(弁護士・秘密保全法についての第一人者)



【関連報告】16:15~16:35

 まさのあつこさん(ジャーナリスト、情報公開制度に精通)



【パネルディスカッション・参加者との質疑応答】16:35~17:35

 ~パネリスト~

 ・清水勉さん

 ・まさのあつこさん

 ・吉度日央里さん(オーガニック・ジャーナリスト、放射能から子供たちを守る活動)

 ・市川まりこさん(教育や子どもの人権問題、歴史の過ちを繰り返さない活動)

 

 17:45閉会



「ガレキの広域化広がる疑惑」青木泰さん(環境ジャーナリスト)No.3

2012-07-12 14:01:41 | ガレキ広域処理問題
環境ジャーナリスト 青木泰さんより
「ガレキの広域化広がる疑惑」

宮城県では、石巻ブロック(石巻市、女川町、東松島市)の震災がれきについては、鹿島JVに委託し、民間ベースで中間処理、最終処分を進めようとしていました。
北九州と同様東京都には、もって来るがれきはなくなっていたのに、なぜ東京に運んできたのか?
宮城県、東京都の怪しい連携の背景

宮城県の奇妙な資料―石巻市、女川町は、2重にブロック区分****************

3)東京都は宮城県の裏事情をしっていたか?

 これらの経過を事実に基づき、もう一度まとめてみる。
宮城県のがれきは、2011年9月16日、石巻ブロック<石巻市、女川町、東松島市>から受託していた全量を鹿島JVに委託していた。
民間ベースでの処理を決定していた。
その時点で、国の予算上の裏づけのない東京都や他の自治体への広域処理分を別枠で積み残し保管することは考えられない。
宮城県が鹿島JVに委託した段階で、宮城県の石巻市や女川町から広域化政策の下にがれきを他の自治体で処理する必要は無くなったはずである。
その後東京都が女川町のがれきの受入れに手を上げ、2011年11月24日に宮城県、東京都、東京都環境整備公社が、「災害廃棄物の処理費本協定」を結んでいる。
そして東京都環境整備公社と東京都清掃一部事務組合が、試験焼却について委託契約を同年12月1日に結び、2012年2月23日本格焼却契約を締結する。
東京都が宮城県の女川町のがれきを受入れ、試験焼却から本格焼却へと進む経過は、以上の通りであり、東京都が受入れのための基本協定や試験焼却の準備を進めていたときには、民間ベースでの処理契約も終わっており、受入れの必要性がなくなっていたことは明らかである。
東京都とのやり取りの中で、宮城県の石巻ブロックには、鹿島JVに依頼した以外に石巻市には6万トン、女川町には10万トン別枠でがれきが保管されていたという形をとっているが、宮城県は、次の疑問に答える必要がある。

① 鹿島JVに685万トンものがれきの処理を委託しているのに、その2%でしかない16万トンを、広域化のために別枠でなぜ保管する必要があったのか?

② 広域化による処理委託費が高額に上ることを考えた時、この別枠処理は、国の交付金を使った処理として適切だったのか?
  それは宮城県が主導した処理策だったのか?
  環境省の指導の下で行ってきたのか?

③ そしてそれらのがれきは、本当に別枠として保管していたのか?
  鹿島JVとの委託契約の時には、まだ行く先も見えなかった東京のために、先行して別枠で確保できたのはなぜか?

④ 北九州に試験焼却で送った石巻の分は、鹿島JVが確保していた分から送ったということだが、なぜ東京の分は、別枠にしたのか?

⑤ もし鹿島JVが確保していた分から東京に送っていたということになれば、同じがれきの処理を鹿島JVと東京に委託するという2重契約になり、詐欺行為になる。
  鹿島JVもこのことは了解済みだったのか?

⑥ 東京都は、それらの事情を知っていたのか?
  知っていたとすれば、宮城県の詐欺行為の共同正犯となるが?
  東京都は宮城県の詐取行為に加担していたのか?

4)求められているのは、「がれきから人へ」

① がれきの総量の見直しと石巻ブロックの見直し
 今年の最初、政府の総がかりの「絆キャンペーン」の下に、がれきの広域化が進められてきた。
インターネット、週刊誌メディア、新聞、TVとがれきの広域化が、列島を汚染する政策でしかないことが、徐々に広まった。
また全国での住民の戦いや広域化のおかしさに抵抗し、公然と批判を投げかける自治体が増加した。
そうした全国の声を受け、環境省との326交渉が行われ、そのころから環境省の広域化は、破たん局面に入った。
環境省が環境監視省でなく、環境汚染省として振る舞ってゆくというおかしさが、チェックされた。
その象徴的な出来事が、宮城県が当初環境省がカウントしていたがれきの総量の見直しを行い、宮城県の市町村の発生量として全体で約420万トン、約1/4のがれきが下方修正されたということである。
またそれに伴い、宮城県の受託分だけで言うと石巻ブロックは、685万トンから、312万トンに減ったことが報告された。
         
発生量OR受託量  見直し前   見直し後     差し引き<万トン>
宮城県全体   1572,9  1153,7   419,2
石巻ブロック  685     312      373

 東京都の問題に却って、石巻ブロックのがれきは、全量鹿島JVに委託されていたが、それに加え、現状はそのがれきの量が、半減している。
何処から考えても高い処理費をかける東京に宮城県から運ぶ必要はない。
鹿島JVの請負は、地元での雇用を数千人作り出すとされていた。
石巻のがれきのわずか1.5%のがれきを東京都に持ってくる理由は、もう無くなった。

東京都は、宮城県のがれき処理から手を引くべきである。

② がれきの総量の再見直しをー岩手県の増加に異議
 今回宮城県のがれきの総量が大幅に下方修正されたのは、環境省のがれきの推定が、住宅地図に基づき計算され、海に流される量を計算に入れていなかったという初歩的な失敗によるといわれている。
同様の計算方法でがれき量を推計した岩手県の場合も、もちろん下方修正が妥当である。
ところが岩手県は、全体で約1割、50万トン増えたといわれている。
岩手県も下方修正されていれば、がれきの広域化は、その時点で収束されていたと考える。

 ところが岩手県は、土砂が泥が付着して量が増えたという。
宮城県が大幅に下方修正された理由、海に流されたを考えても、なぜ岩手県は、海に流されなかったのか?疑問が残る。
海に流される分を考えれば、岩手県も下方修正されてよいはずが、逆に増えている。
 
 しかもデータを詳細に見てゆくと、被災市町村で増減があるが、陸前高田市は、これまでの約100万トンから約150万トンに50万トン、5割も増加している。
その他の市町村の増減でプラマイゼロであり、陸前高田市の分が、岩手県の増加分なっている。しかし土砂が付着して5割も増えることは在り得ない。
要するに岩手県が増えたという話は、もう一度検証する必要がある。


 今回の東京都のがれき受入れ問題、どこまで石原都知事が知っていたのか?気になるところだ。
東京都が受け入れの発表をしたとき、石原知事の声は心なしかかすれていた。
その上で出てきたのは、「黙れといえばよい」という悪代官並みの発言だったのだ。民間ベースで進んでいたことを知っての発言だったとしたら責任を問われる事態になる。

 大阪の橋下市長や今も全国で受入れを検討している首長は、がれき受け入れで利権に係わるのか?と言った疑念を持たれることは止めた方がいい。
がれきの広域化の破綻は、隠しようがない。
がれきの広域化は、先が見えてきたが、がれきなどの放射能汚染廃棄物の問題は、被災地を始め汚染地域で続く。
そして非汚染地域では、がれきの受入れではなく、避難者の受入れが今後本格的な課題になる。
「がれきより人を」である。
まだまだ福島原発の爆発の後処理すらできていない。
後世代に汚染とDNA異変を引き継いでゆくことはできない。


引用おわり************************************

5月、衆議院会館であった集会で、岩手県のガレキ量見直しは津波堆積物と海中から引き揚げたガレキで増加したものと説明していた。
説明した環境省職員へ、広域化処理は可燃ガレキについてという当初の要請とは違うのではと問題点を指摘したが、見なおしたばかりなのでこれ以上の見直しはない、と説明にならない事を言っていた。
つじつま合わせもしない国の姿勢に、広域化ありきで突き進む意図を感じた。



いまさら??「NHKスペシャル 震災ガレキ広域処理キャンペーン」 7/12追加しました

2012-07-12 11:40:53 | ガレキ広域処理問題
7月7日のNHKスペシャル「震災ガレキ2千万トン進まぬ処理が復興阻む」をご覧になっただろうか?

石巻市の仮置場「高さ20m、これがあるから復興が進まない」と使い古しのお決まりのフレーズがまたまた流されていた。

ここは私たちも5月に訪れた石巻市のガレキ仮置場。
石巻市の被害は大きく、ガレキ量も他市と比較しても飛びぬけて多い。
地盤沈下問題、まちづくり復興計画上、津波の危険性のある低地にガレキを仮置場している現状を見てきた。

国は5月にガレキ量の見直して、下方修正をした。
それに、5月から宮城県石巻ブロックでは、やっと県の仮設焼却炉の本格稼働が始まっている。
日量1500トンの焼却処理が始まり、これ以上広域化を広げなくても、26年度末には予定通り処理が終わるはず。

それより既に昨年11月、国が広域化の方針を出す以前に、宮城県、岩手県では民間委託で割り振って処理の見通しを立てていた事が分かっている。

細野環境大臣は、震災ガレキ問題、特に放射性物質問題について
「事実は一つ。
しっかりと正確なデータを出し続ける事。
国への信頼を取り戻すのには時間がかかる。」と言っていた。

しかし、県議の山本友子さんによると*******************************

6月29日細野環境大臣名で、各県に「災害廃棄物の広域処理の調整状況について」という文書が出されたと報告があった。
(受領印は、7月3日、千葉県資源循環推進課)

これまで岩手県120万トン、宮城県127万トンの広域処理が必要との要請を受け、国が廃棄物ごとにきめ細かな調整を行ってきた。
その結果、6月29日の災害廃棄物の処理推進に関する関係閣僚会議で状況の報告を行った。

岩手県の可燃物、木くずの広域処理は、すでに実施中の自治体及び、最優先で広域処理の実現を図るとして調整中の自治体における広域処理の受け入れ予定量により、広域処理必要量に達する見通しが得られつつある。
当面は、これら調整中の自治体における広域処理を確実なものにすることが重要。
それ以外の自治体との調整は当面見合わせることとする。

宮城県も同様。
こんごは仮設焼却炉の処理能力を考慮し、ある程度まとまった量の処理が可能な施設での受け入れを対象に調整を行うこととする。

不燃物は、可能な限り県内処理、復興資材化に努める。
それでもなお残る残さは県内処分とする。
または民間施設の活用を含めた追加的な広域処理についても調整を図っていくこととする。

漁具・魚網については、大部分処理先の見通しがたっていない。
引き続き調整していく。

(略)・・・これまで真摯に検討いただいた全ての自治体に心から感謝する。
現在受け入れてもらっている自治体には、引き続きお願いする。

漁具・魚網等処理が困難なものについては、
最優先で広域処理の実現を図る自治体を中心に、特段のご協力をお願いする。

****************************************

番組の中で、津波堆積物が大変な問題、処理ができないから復興が遅れているといっていたが、何のことはない県内処理と言っているではないか。

NHKスペシャルはガレキキャンペーン予算40億円の中に組み込まれたものですか?
あまりにも情報が古すぎる。
これで「信頼回復」なんておこがましい話です。


追加
池田こみちさんから
「NHKは大部分が視聴料でまかなっているから問題なのです」というコメントをいただいた。
大本営発表そのものの国営放送、御用新聞、マスゴミといわれる情報操作。
私たちは賢く情報をより分けなければ、「絆」キャンペーンに利用されっぱなしになりますね。



「ガレキの広域化広がる疑惑」青木泰さん(環境ジャーナリスト)No.2

2012-07-12 00:33:44 | ガレキ広域処理問題
環境ジャーナリスト 青木泰さんより
「ガレキの広域化広がる疑惑」

宮城県では、石巻ブロック(石巻市、女川町、東松島市)の震災がれきについては、鹿島JVに委託し、民間ベースで中間処理、最終処分を進めようとしていました。
北九州と同様東京都には、もって来るがれきはなくなっていたのに、なぜ東京に運んできたのか?
宮城県、東京都の怪しい連携の背景

民間ベースの処理に、東京は何故チョッカイが可能だったのか?からの続き**************

2) 宮城県の奇妙な資料―石巻市、女川町は、2重にブロック区分

① 東京のために別枠保管(!?)
宮城県が2012年5月21日に記者会見資料として作成した「災害廃棄物処理対象量の見直しについて<県受託処理分>」(注5)によると、宮城県は、県内を4ブロック(気仙沼、石巻、宮城東部、亘理名取)に分けてがれきの処理を進めてきたことが分かる。
たとえば石巻ブロックは、以下のように表記されている。
ブロック名:石巻ブロック
処理区:石巻
市町名:石巻市、女川町、東松島市
県受託量:685万トン(見直し前)312万トン(見直し後)

東京都が委託を受けた女川町や北九州市が委託を受けようとしている石巻市は、この石巻ブロック<石巻市、女川町、東松島市>に入るが、この資料(P5)では、「災害廃棄物処理対象量<県受託処理分>の見直し結果概要」が表になって示され、表によれば、宮城県は、県内を4ブロックに分けただけでなく、それ以外「県自己処理分」というブロックを設け、以下のように記載されていた。

ブロック名:県内自己処理分
処理区:石巻
市町村名:石巻市、女川町
県受託量:16万トン(見直し前)12万トン(見直し後)

石巻市と女川町は、すでに石巻ブロックに入っているが、改めてこの「県内自己処理分」に区分けされている。
石巻市と女川町は、この時点で2重にカウントされていた。


 県の担当者の話しによれば、「県内自己処理分」の
見直し前の16万トンの内訳は、6万トンが石巻市の分、10万トンが女川町の分ということであった。
16万トン・・・・6万トン(石巻市)
     ・・・・10万トン(女川町)→東京都用
見直し後の12万トンの内訳は、石巻市6万トン、女川町6万トンであり、
12万トン・・・・6万トン(石巻市)→市内処理完了
     ・・・・6万トン(女川町)→東京都用

石巻市の6万トンは、すでに石巻市から市内の業者に渡され処理が確定している。
女川町の6万トンは、東京都に運ばれ広域処理されるようになっている。
「県内自己処理分」は、行方が決まっているということだった。
何のことはない、「県内自己処理分」といいながら東京都に女川町から持ってくる予定の10万トンは、この「県内自己処理分」から用意していたことになる。
見直し後東京都に女川町から持ってくるのは、6.1万トンと東京都から発表されているが、数字上も符合する。

② 理由が成り立たない特別扱い
 では宮城県はなぜ、女川町のがれきの処理を、一方で石巻ブロックで取り扱い、他方で「県内自己処理」という2本立ての処理にしたのか?
宮城県の担当者によると東京都がそのように望んだからと言う。
宮城県から女川町の分として東京に持ち込む分は、10万トン。
宮古での処理費をベースに計算するとトン当たり6万円で、60億円に上る巨額費用となる。
しかし宮城県が女川町を含む石巻ブロックとして処理する全量からすれば、わずか1.5%にしか過ぎない。
宮城県が処理を急ぐのなら、685万トンにこの分を含めてなぜ民間委託しなかったのか?大いに疑問が残る。
しかも別枠でがれきを保管・確保する合理的な理由は見つからない。
鹿島JVのがれきの引き受け料金は、がれきだけで考えるとトン当たり約3万円、津波堆積物を計算に入れると約2万円である。
東京に持って来れば2~3倍に跳ね上がる。
しかも民間ベースでの契約は、昨9月16日に終わり、今年の3月までに約70万トン処理するペースで処理が始まっていた。
東京はその時点でもまだ始まっていない。
広域化に向けて、東北以外の自治体として初めて受け入れ表明した東京都の顔を立てて、別枠で「がれき」(=利権)を確保したというのであろうか?
しかしそれは、国の交付金を無駄に使い、詐取する犯罪行為である。
宮城県は、4ブロックに分け、それらすべてに鹿島JVや大成JVなどのゼネコンに民間ベースでがれき処理を委託していた。(注6)
その上で、広域化はもう必要なかった。
がれきの処理の行く先は、もう決まっていた。
環境省主導の広域化は、したがってがれきを2重にカウントする形で、始めるしかなく、その利権に東京都が目ざとく反応し、見破られた宮城県が東京都のために別枠でがれきを確保した。
一種の口止め料か?
そのような経過が想像されるのである。
東京都は、すでにがれきの処理は、民間ベースで進んでいたという事実をどこまで知っていたのか?
今回のがれきの処理にあたって、宮城県の責任者が刑事捜査の対象になるのは、不可避の過程である。
その際東京都や北九州市がどこまでその事実を知っていたか?

注5:災害廃棄物処理対象の見直しについて

注6;がれき広域処理の正体・ もともと不要! 5千億円がゼネコンJVへ! 
 
 ①奈須えり  :がれき広域処理根拠なし(1)必要性無編 You Tube

 ②池田こみち:がれき広域処理根拠なし(2)巨額使途編 You Tube
  
 ③青山貞一:テレビ西日本「がれき広域処理」生番組(CUBE)出演記 
  
 ④がれき広域処理は合理的根拠なし② 合同調査チーム速報

つづく******************************************

 私たち市民ネットワークの女川町視察でも報告したが、女川町の東京都処理分に関しては、都民を安心させるため、鉛箱を用意して一時間毎のサンプルでの放射線測定、外部での測定、さらに特製JR用コンテナを作ってその中に破砕した木質チップと焼却ガレキを8:2にブレンド、ブレンドがきちんとされているかを監視する監視員2人等々、大がかりな仕掛けを造っていた。

女川町仮処分場で環境省職員、宮城県職員、都職員から説明を受けたところによると、
JR運搬費用 2万円
焼却費は23区内での処理費用は1トン当たり14,500円で計3万5千円。
多摩地区の処理費用1トン当たり25,000円で計4万5千円。

しかし、その他の費用はこの中には含まれていない。




「がれきの広域化広がる疑惑」青木泰さん(環境ジャーナリスト)No.1

2012-07-11 17:50:39 | ガレキ広域処理問題
拡散希望ということで下記のレポートが届いた。
青木泰さんはブログでも震災ガレキの問題点を追及されている。
今回のレポートは長文のため3回に分けて御紹介します。

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宮城県では、石巻ブロック(石巻市、女川町、東松島市)の震災がれきについては、鹿島JVに委託し、民間ベースで中間処理、最終処分を進めようとしていました。
北九州と同様東京都には、もって来るがれきはなくなっていたのに、なぜ東京に運んできたのか?
宮城県、東京都の怪しい連携の背景を探ってみました。

―がれきの広域化広がる疑惑―      2012年7月5日
東京を特別扱いした宮城県の怪しい事情    

                          環境ジャーナリスト    青木泰

1)民間ベースの処理に、東京は何故チョッカイが可能だったのか?

 東京都が広域化で動き出したときには、宮城県内では、民間に委託し処理が始まっていた。
東京都は、女川町のがれきを、宮城県を通して10万トン受け入れる準備に入ったのは、昨年2011年の11月24日。
宮城県、東京都、東京都環境整備公社が、「災害廃棄物の処理基本協定」を締結している。(注1)

しかし宮城県では、県内を4つのブロック(気仙沼、石巻、宮城東部、亘理・名取)に分け、各ブロックごとに大手ゼネコンによる特定建設工事共同事業体(JV)が、がれきの処理を請負っている。
女川町が区分けされた石巻ブロック(石巻市、女川町、東松島市)は、3市町のがれき発生量826.4万トンの内、宮城県が処理を受託した量は685万トン。
その全量を昨年の7月29日に告示を行い、(注2)プロポーザル審査で9月16日には、鹿島JV(注3)と契約していた。(注4)

 この時点で、 石巻ブロック(石巻市、女川町、東松島市)のがれきの全量の行き先は、鹿島JVと決まっていた。
確かに東京都がこの問題で動き出したのは、早く、昨年6月の補正予算時である。
東京都石原知事は、東京都の環境整備公社に災害廃棄物の処理を受託させることを目的に、70億円の貸付金を計上し、同年7月1日の都議会で議決している。(注1)
しかしその後宮城県では、民間ベースでがれきの処理策が、決定していた。
本来ならば、宮城県はこの段階で、宮城県には、東京都や他の自治体に中間処理や最終処分を頼むがれきがないことを内外に宣言する必要があった。
少なくとも石巻ブロックに関しては、鹿島JVに委託したがれき以外は、無かった。

 時間的な経過を考えると、国の第三次復興予算が決定したのは、昨年11月であり、環境省の広域化政策はここから出発した。

 東京都が宮城県との交渉に本格的に動き出すのは、その後である。
しかしその時には、東京都が受け入れに「割り込む」余地はなかったはずである。
そもそも広域化の必要すらなくなっていた。
ではなぜ、宮城県は女川町のがれきを、改めて東京都に依頼する必要があったのか?
宮城県に聞くと「一刻も早く処理したいということがあった」という。
しかし鹿島JVとの契約にあたっての告示でも業務内容を「災害廃棄物について、選別、破砕、焼却等の中間処理を経て、再資源化及び最終処分を行うものである。」と記載され、H26年3月25日までに処理することが謳われている。
その時点ではまだ契約すら結んでいない東京云々することは、処理を遅らせることはあっても、処理促進のためというのは、理由にならない理由である。


環境省の広域化も、東京都への依頼も、すべてがれきの処理策が民間ベースで進められることが決定してからの動きである。
民間ベースといっても、この処理には、国の交付金が手当てされる。
そのがれきを広域化名目に持ち出し、しかも遠方に運ぶというのは、同じがれきの処理に2重3重に交付金を使うことになる。
これは明らかに交付金の詐取にあたる。
中心になって差配していた宮城県がこの事実を知らないとはいえないが、では環境省や東京都は何処まで知っていたのか?
国の広域化政策に答え、東京都に持ってきた女川町のがれきは、一体何処から出てきたのだろうか。

<経過>
2011年
6月都議会  東京都環境公社への70億円の貸付金 補正予算提案
7月1日   同上補正予算議決
7月29日  宮城県 石巻ブロック(石巻市、女川町、東松島市)のプロポーザル  審査告示。
9月16日  石巻ブロックの685万トン 鹿島JVが中間処理&最終処分の業務委託契約締結。
11月21日 国の第3次復興予算決定。-広域化予算面で裏付け。
11月24日 宮城県、東京都、東京環境整備公社が「災害廃棄物の基本協定」を締結。
12月1日  試験焼却について東京都環境整備公社と東京23区清掃一部事務組合委託契約。
2012年
2月23日  本格焼却についての東京都環境整備公社と東京23区清掃一部事務組合委託契約 3月2日から実施分。


注1: がれき問題で区民が東京都に提出した東京都職員監査請求(いわゆる住民監査請求)

注2: 宮城県による「業務番号 平成23年度環災第3-261号」の技術提案書の提出を招請する告示。
    鹿島JVの他に大成JVが参加。
    http://www.pref.miyagi.jp/haitai/nyusatsu/ishinomaki/koukoku(teiseigo).pdf H

注3: 鹿島JV(特定建設工事共同事業体)。
    鹿島建設、清水建設、西松建設、佐藤工業、飛島建設、竹中土木、若築建設、橋本店、遠藤興業いずれも株式会社で構成。

注4: 廃棄物処理法上は、市町村の家庭や小規模事業者から排出される廃棄物、一般廃棄物は、市町村の責任で処理することになっている。(廃棄物処理法第6条の2)
    今回の震災がれきも第1義的には、市町村の責任で行い、財政的には、国からの交付金でまかなわれる。
    市町村でできないがれきは、県に委託する形をとっている。

つづく******************************************




「OKバジさん帰国講演 2012」ネパールから今年もバジさんが帰ってきます。

2012-07-09 19:53:46 | 日記
OKバジさん(垣見一雅さん)が今年もネパールから帰って来る。

7月18日(水) 
回転木馬 3F ガイアスペース(佐倉市王子台3-27-10)

講 演 10:30~12:30 (無料)
交流会 13:00~15:30 参加費 千円 (ネパールカレーとチャイの昼食付き)
主 催 OKさくら
申込み・問合せ 回転木馬 043-489-9618



1939年東京生まれ。
早稲田大学卒業後、順心女子学園の英語教師を経て、93年ネパールに渡る。
ヒマラヤ登山中の怪我の介抱をしてくれたシェルパの出身地パルパ県ドリマラ村を根拠地に、19年以上、村人の健康、暮らしなどの支援活動を続けている。
当初、村人たちに頼まれると、何でも「OK,OK」と言っていたところから、「OKバジ(バジはネパール語でおじいさん)」と呼ばれるようになった。
ネパールの雨期(6月から8月)は、日本に滞在して、講演活動で現地の状況を伝えてくれる。

平成21年度吉川英治文化賞受賞

バジさんは山また山を歩いて超えながら、体力の続く限り、大型NGOなどの支援の網から漏れた「声のない村(支援の要望を出さない、出せない村々)」の人々の声を聞き歩き、「生きた支援」を続けている。

支援方法は、村人たちが自立できるよう、自分たちの手でできる事の手助けです。

OKさくらだよりから*********************************

ジャミレ郡ブトゥケ村の米基金が、今年も活躍する時が来ました。

天候不順、水不足などで米の収穫の少ない時、村人たちは米屋からツケで米を買います。
OKさくらが2007年に支援した10万円(当時6万ルピー)を米基金としたことにより、村人は米屋から高い金利で米を買わなくてもすむようになりました。
高い利息が払えずに、ついには農地まで取られてしまうという最悪の事態から救われることになったのです。
米屋に払うはずの利息を村の自己資金にプールする事により、6万ルピーの基金が現在7万5千ルピーにまで増えたことを昨年12月、バジさんがブトゥケ村に行って確認して、写真を送ってくださいました。

ジョラ基金

ネパールには、学校に行けない子どもたちがたくさんいます。
その理由は、裸足で行きたくない、制服がない、ノートとボールペンが買えない、などです。
そこで考えられたのが、ジョラ基金(ジョラとはネパール語で袋やカバンの意味)。
ジョラ基金は、1万円を支援していただければ、これを運用して、その利息が子ども達の支援に充てられます。
1カ月160円あれば、ノートや鉛筆、ボールペンが、また4カ月まとめて支援すれば、制服や通学用のゴム草履も支援できるようになります。
そして元金1万円はずっと子どもたちの奨学金のためのファンドとして、学校あるいは地域のNGOに据え置かれます。
貧しさのため、学校に行けない子どもたちを支援するジョラ基金にご参加ください。

賛同いただける方は「OKさくら」までご連絡ください。
連絡先 043-489-9618 回転木馬

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国際貢献というといろいろな方法があるが、バジさんのやり方は村人たちが自分たちでやり遂げられることへの支援で、そこに私たちも参加できる。
バジさんは70歳になる体で、高い山また山を歩いて訪ね、声を聞き、一緒に考える。
そして、その支援がきちんとできたか確認し、報告してくれる。

私もジョラ基金に参加させてもらったが、毎年報告を聞けてうれしい。