地方自治法の改悪問題について、昨年2月議会、6月議会、8月議会と国会での審議中から、どのような問題点があるのか、
地方自治体にとってどのような影響があるのか、と質問してきました。
すでに法律は昨年9月26日から施行されています。
今回で4回目の議会質問となる地方自治法改悪問題について、質問と答弁を載せます。
2024改正地方自治法の問題点について
1)地方自治を後退させる無限定な「指示権」について
これまで3回議会質問で取り上げてきた2024年改正地方自治法が、6月19日成立しました。
改正点はデジタル化、国と自治体との関係の特例、公共私連携の3点です。
特に問題なのが、新設された第14章「国と地方公共団体との関係等の特例」です。
「国民の安全に重大な影響を及ぼす事態」を理由に、個別法が想定しない事態に備え、
個別法もなしに、国の地方自治体に対する無限定の「指示権」を地方自治法上に認めています。
また、議会軽視も問題です。
2000年の地方分権改革に逆行するだけでなく、今回の改正法では、国会も各大臣による指示権の発動に関与できません。
国権の最高機関である国会も軽視されていることは由々しき事態です。
① 国の地方自治体に対する無限定な指示権に対し、佐倉市長のご見解を伺います。
市長 地方自治法の改正により創設された国の補助的な指示につきましては、同法において、これを行うための要件や手続が定められており、議員が懸念されております無限定とまでは言えないものと考えております。
市といたしましては、過去の議会においても、御答弁いたしましたとおり、今後の制度運用が地方公共団体の自主性及び自立性に極力配慮することなどを求めた、
衆参両院の総務委員会の附帯決議を十分に踏まえるものとなるよう、引き続き、国の動向を注視してまいります。
② 指示権を発動するかどうかは各大臣が「特に認めるとき」閣議決定で決めることができる、とされています。
事前の国会承認も不要、地方自治体への意見聴取は努力義務とされ、意見聴取しなくても違法とはなりません。
国に対する民主的なコントロールは及ばないと考えますが、ご見解を伺います。
総務部長 市といたしましては、今後の今後の制度運用が衆参両院の総務委員会の附帯決議を十分踏まえたものとなるよう、引き続き、
国の動向を注視してまいります。
③ 国会審議において「地方分権はあくまでも平時の議論であり、非常時及び緊急時の議論とは次元が異なる」との発言がありました。つまり、自治体の自主性、自立性が認められるのは平時の日常業務だけであり、そうでなければ国に従わせる、ということを言っています。
現行の有事法制では武力攻撃事態などで国の地方自治体に対する指示権が認められていますが、その内容は、きわめて限定的です。ところが、改正自治法では、国への白紙委任を認めることになります。
昨年6月の私の議会質問でこの点を指摘したところ『国会答弁では「想定されていない」とあった』との答弁でした。
しかし、改正後の法文のどこにも「武力紛争をめぐる事態での指示権の発動はない」という制限はありません。
国民の安全を口実に、有事法制ではできない、広範な指示権を発動することも可能となるのでは、と危惧されます。
再度、ご見解を伺います。
総務部長 地方自治法の改正に係る国会審議におきましては、武力攻撃事態等への対応については、事態対処法制において必要な規定が設けられており、改正地方自治法に基づく概要行使することは考えていないなどといった国の考えが示されましたので、市といたしましても、そのように考えているところでございます。
繰り返しとなりますが、市といたしましては、今後の制度運用が衆参両院の総務委員会の附帯決議を十分踏まえたものとなるよう、引き続き、国の動向を注視して
まいります。
大規模な災害対応であれ、感染症対策であれ、災害対策で求められるのは、上意下達の指示ではなく、地域の実情に精通している自治体の自主性が尊重されるべきです。国の役割は人員の確保や財源を保障することであり、「指示権」を拡大して集権化を進めることではないことを申し上げて。
2)DXの進展について
① 地方自治体は「サイバ-セキュリテイ確保のための方針を定め、必要な措置を取らねばならない」と、地方自治法改正案(244条の5・6)に書かれています。それに対して「国は指針を示し、助言を行う」とあります。
国と一体になってのサイバ-セキュリテイを行うとは、具体的にどのようなことを指すのでしょうか。
総務部長 改正された地方自治法の趣旨は、総務省が定める地方公共団体における情報設計セキュリティーポリシーに関するガイドラインに基づき、各自治体に情報セキュリティーポリシーの基本方針の策定と公表を義務づけるものでございます。
佐倉市では、平成 29 年 4 月 1 日付けで、当時のガイドラインに基づき、情報セキュリティーポリシーを全面改定しており、その際に、基本方針を公式ホームページに公表しております。
なお、国のガイドラインにつきましては、継続的な見直しが行われており、同市においても、随時改訂されたガイドラインの内容を精査し、情報セキュリティーポリシーの改定を行うとともに、セキュリティー対策の強化を図っております。
3)指定地域共同活動団体について
改正自治法に新たに創設されたのが、指定地域共同活動団体です。自治事務としてそれぞれの自治体で地域住民の生活サービスの提供に資する活動を行う団体を、市長が指定できることとし、指定を受けた団体への支援、関連する活動との調整等に係る規定を整備する、とあります。
具体的には特定の団体に特権を与える、というものです。
① 指定地域共同活動団体の要件はどのようなものですか。伺います。
総務部長 指定地域共同活動団体の要件については、地域的な共同活動を行う団体のうち、地縁団体、その他の団体等であって、良好な地域社会の維持及び形成に資する地域的な共同活動であり、地域において住民が日常生活を営むために必要な環境の持続的な確保に資するものとして、条例で定めるものを、地域の多様な主体との連携、その他の方法により、効率的かつ効果的に行うと認められること。
民主的で透明性の高い運営その他適正な運営を確保するために必要なものとして、条例で定める要件を備えることなどの要件が定められております。
② この団体が「提供するサービス」とはどのようなものが想定されるのか、伺います。
総務部長 総務省から示されました、指定地域共同活動団体制度の運用等に係る質疑応答書によりますと、地域における高齢者等の生活支援や、子供子育て支援地域の環境美化活動などが想定されるとされております。
またさらに、防犯パトロール、災害時の連絡、安否確認等の例も示されております。
③ 自治法の原則は競争入札のはずですが、「随意契約」ができるようにしています。
公平性、平等性をどのように担保するのかが問われてきます。
佐倉市の独自条例で、営利企業が参加することも想定して、随意契約や行政財産の無制限貸付などの法の特例は与えない、指定管理者制度と同じように活動団体を指定するプロセスを明確に定め、議会の承認を得ることも重要です。
佐倉市ではこの指定地域共同活動団体制度を取り入れるのか、市長のご見解を伺います。
市長 佐倉市では、既に佐倉市市民協働の推進に関する条例を定め、地域まちづくり事業実施団体が行う地域の活性化や課題解決に資する事業に対し支援を実
施しており、本制度に基づく、市民の皆さんの理解や、事業も定着しているとこところでございます。
国は、指定地域共同活動団体の制度を活用せず、市町村独自の取組に引き続き継続することも可能としておりますので、本市においては、現在の制度を継続していくこととし、指定、地域共同活動団体制度につきましては、現在のところ、直ちに導入するということは考えておりません。
現在のところ直ちに導入するつもりはないということは、今後はどうなるか分からないともとれますけれども、今、活動している団体の方々と一緒に、佐倉市の自治を進めていっていただきたいと思います。

垂れ下がるデンドロデューム Adastra”Krabi”
地方自治体にとってどのような影響があるのか、と質問してきました。
すでに法律は昨年9月26日から施行されています。
今回で4回目の議会質問となる地方自治法改悪問題について、質問と答弁を載せます。
2024改正地方自治法の問題点について
1)地方自治を後退させる無限定な「指示権」について
これまで3回議会質問で取り上げてきた2024年改正地方自治法が、6月19日成立しました。
改正点はデジタル化、国と自治体との関係の特例、公共私連携の3点です。
特に問題なのが、新設された第14章「国と地方公共団体との関係等の特例」です。
「国民の安全に重大な影響を及ぼす事態」を理由に、個別法が想定しない事態に備え、
個別法もなしに、国の地方自治体に対する無限定の「指示権」を地方自治法上に認めています。
また、議会軽視も問題です。
2000年の地方分権改革に逆行するだけでなく、今回の改正法では、国会も各大臣による指示権の発動に関与できません。
国権の最高機関である国会も軽視されていることは由々しき事態です。
① 国の地方自治体に対する無限定な指示権に対し、佐倉市長のご見解を伺います。
市長 地方自治法の改正により創設された国の補助的な指示につきましては、同法において、これを行うための要件や手続が定められており、議員が懸念されております無限定とまでは言えないものと考えております。
市といたしましては、過去の議会においても、御答弁いたしましたとおり、今後の制度運用が地方公共団体の自主性及び自立性に極力配慮することなどを求めた、
衆参両院の総務委員会の附帯決議を十分に踏まえるものとなるよう、引き続き、国の動向を注視してまいります。
② 指示権を発動するかどうかは各大臣が「特に認めるとき」閣議決定で決めることができる、とされています。
事前の国会承認も不要、地方自治体への意見聴取は努力義務とされ、意見聴取しなくても違法とはなりません。
国に対する民主的なコントロールは及ばないと考えますが、ご見解を伺います。
総務部長 市といたしましては、今後の今後の制度運用が衆参両院の総務委員会の附帯決議を十分踏まえたものとなるよう、引き続き、
国の動向を注視してまいります。
③ 国会審議において「地方分権はあくまでも平時の議論であり、非常時及び緊急時の議論とは次元が異なる」との発言がありました。つまり、自治体の自主性、自立性が認められるのは平時の日常業務だけであり、そうでなければ国に従わせる、ということを言っています。
現行の有事法制では武力攻撃事態などで国の地方自治体に対する指示権が認められていますが、その内容は、きわめて限定的です。ところが、改正自治法では、国への白紙委任を認めることになります。
昨年6月の私の議会質問でこの点を指摘したところ『国会答弁では「想定されていない」とあった』との答弁でした。
しかし、改正後の法文のどこにも「武力紛争をめぐる事態での指示権の発動はない」という制限はありません。
国民の安全を口実に、有事法制ではできない、広範な指示権を発動することも可能となるのでは、と危惧されます。
再度、ご見解を伺います。
総務部長 地方自治法の改正に係る国会審議におきましては、武力攻撃事態等への対応については、事態対処法制において必要な規定が設けられており、改正地方自治法に基づく概要行使することは考えていないなどといった国の考えが示されましたので、市といたしましても、そのように考えているところでございます。
繰り返しとなりますが、市といたしましては、今後の制度運用が衆参両院の総務委員会の附帯決議を十分踏まえたものとなるよう、引き続き、国の動向を注視して
まいります。
大規模な災害対応であれ、感染症対策であれ、災害対策で求められるのは、上意下達の指示ではなく、地域の実情に精通している自治体の自主性が尊重されるべきです。国の役割は人員の確保や財源を保障することであり、「指示権」を拡大して集権化を進めることではないことを申し上げて。
2)DXの進展について
① 地方自治体は「サイバ-セキュリテイ確保のための方針を定め、必要な措置を取らねばならない」と、地方自治法改正案(244条の5・6)に書かれています。それに対して「国は指針を示し、助言を行う」とあります。
国と一体になってのサイバ-セキュリテイを行うとは、具体的にどのようなことを指すのでしょうか。
総務部長 改正された地方自治法の趣旨は、総務省が定める地方公共団体における情報設計セキュリティーポリシーに関するガイドラインに基づき、各自治体に情報セキュリティーポリシーの基本方針の策定と公表を義務づけるものでございます。
佐倉市では、平成 29 年 4 月 1 日付けで、当時のガイドラインに基づき、情報セキュリティーポリシーを全面改定しており、その際に、基本方針を公式ホームページに公表しております。
なお、国のガイドラインにつきましては、継続的な見直しが行われており、同市においても、随時改訂されたガイドラインの内容を精査し、情報セキュリティーポリシーの改定を行うとともに、セキュリティー対策の強化を図っております。
3)指定地域共同活動団体について
改正自治法に新たに創設されたのが、指定地域共同活動団体です。自治事務としてそれぞれの自治体で地域住民の生活サービスの提供に資する活動を行う団体を、市長が指定できることとし、指定を受けた団体への支援、関連する活動との調整等に係る規定を整備する、とあります。
具体的には特定の団体に特権を与える、というものです。
① 指定地域共同活動団体の要件はどのようなものですか。伺います。
総務部長 指定地域共同活動団体の要件については、地域的な共同活動を行う団体のうち、地縁団体、その他の団体等であって、良好な地域社会の維持及び形成に資する地域的な共同活動であり、地域において住民が日常生活を営むために必要な環境の持続的な確保に資するものとして、条例で定めるものを、地域の多様な主体との連携、その他の方法により、効率的かつ効果的に行うと認められること。
民主的で透明性の高い運営その他適正な運営を確保するために必要なものとして、条例で定める要件を備えることなどの要件が定められております。
② この団体が「提供するサービス」とはどのようなものが想定されるのか、伺います。
総務部長 総務省から示されました、指定地域共同活動団体制度の運用等に係る質疑応答書によりますと、地域における高齢者等の生活支援や、子供子育て支援地域の環境美化活動などが想定されるとされております。
またさらに、防犯パトロール、災害時の連絡、安否確認等の例も示されております。
③ 自治法の原則は競争入札のはずですが、「随意契約」ができるようにしています。
公平性、平等性をどのように担保するのかが問われてきます。
佐倉市の独自条例で、営利企業が参加することも想定して、随意契約や行政財産の無制限貸付などの法の特例は与えない、指定管理者制度と同じように活動団体を指定するプロセスを明確に定め、議会の承認を得ることも重要です。
佐倉市ではこの指定地域共同活動団体制度を取り入れるのか、市長のご見解を伺います。
市長 佐倉市では、既に佐倉市市民協働の推進に関する条例を定め、地域まちづくり事業実施団体が行う地域の活性化や課題解決に資する事業に対し支援を実
施しており、本制度に基づく、市民の皆さんの理解や、事業も定着しているとこところでございます。
国は、指定地域共同活動団体の制度を活用せず、市町村独自の取組に引き続き継続することも可能としておりますので、本市においては、現在の制度を継続していくこととし、指定、地域共同活動団体制度につきましては、現在のところ、直ちに導入するということは考えておりません。
現在のところ直ちに導入するつもりはないということは、今後はどうなるか分からないともとれますけれども、今、活動している団体の方々と一緒に、佐倉市の自治を進めていっていただきたいと思います。

垂れ下がるデンドロデューム Adastra”Krabi”