アメリカで働く臨床栄養士のブログ

内科ICU栄養士。食が大好きな一男一女のママ。日本と異なる医療・栄養事情、過去に書いた情報は既に古いことも…あしからず。

みなさんに質問 半固形化の栄養について

2009年03月05日 | 大学院
経腸栄養(PEGなど)に使われる半固形化された栄養(剤)について質問があります。質問は2つあります。1つ目は「日本では、ミキサーに掛けた食事を経腸栄養に使用した時期はあったのでしょうか?」、2つ目は「固形化された栄養剤が下痢を改善するという症例を見た事がありますか?」です。どちらか一方でも教えて頂けると嬉しいです。

日本で、半固形化された栄養剤がとても注目されている理由に強い関心があり、色々と調べています。液体の栄養剤を自分で固めて使う人、半固形化された既製品を使う人、また料理をミキサーに掛けたものを使っている人もいるようです。

アメリカでは、ちょうど現在ベテランの栄養士が新人だったころ、病院のキッチンで経腸栄養を食材から作っていました。現在のアメリカの病院で、手作り経腸栄養剤を使っているところは無いと思いますが、PEGの患者さんやその家族の人が手作りすることもあります。私も実際に何人もそのような患者さんや家族と話をしたことがあります。家族が食べるシチューなどを普通にミキサーに掛けるだけです。何年、何十年もやっているので、経験から硬さの調整などは問題なく出来ているようです。普通の食事だけでなく、デザート、コーヒー、お酒なんかまで、入れている人もいるようです(大雑把に言えば、管を通れば何でもokという考え方もあるかと思います)。家庭では、自由に普通の食事から経腸栄養を作ってもよいのですが、経腸栄養用のお料理レシピなども出まわっています。

日本人は食事を大切にする人が多いので、昔ながらの手作り経腸栄養が広まるのではないかと思っているところです。それに、今でも固形化のために加熱したり冷ましたりと、結構な時間を費やしているように見えるので、どうせならピューレーした料理を使えばよいのでは…とも感じたりします。食事をピューレーすれば、とろみ剤の使用をしなくてもいいケースも多いと思います。もしかして、日本の栄養士さんのなかには、経腸栄養には、既成の栄養剤を使うのが当たり前で、料理をミキサーに掛けて使ってもOKということを認識していない人もいるのでは…とふと思ったところです。

まあ、日本で半固形化に関する研究や実践が進めば、日本のデータを使って、他の国でもピューレーにした食事の利用が再び注目を集めるかもしれません。

2つ目の質問である、下痢と固形化栄養剤ですが、理論系の論文ばかりで、実際の症例が全く見つけれません(3月7日現在 3つみつかりました)。ご協力お願いします。

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