アメリカで働く臨床栄養士のブログ

内科ICU栄養士。食が大好きな一男一女のママ。日本と異なる医療・栄養事情、過去に書いた情報は既に古いことも…あしからず。

インターン生&私VSボスの衝突

2011年11月02日 | お仕事
インターン生の指導で毎日帰宅時間が少し遅くなり気味です。あと8日で全ての臨床研修が終了予定です。残り8日も私が指導することになりました…。まあ、どうにかアセスメントが出来るようになってきたので、どうにかぎりぎりラインですがインターンシップをパスさせてあげられそうです。

ボスとの衝突…、、、私と私の上司は栄養アセスメントの仕方や、臨床栄養士としての仕事の幅の認識に大きな違いがあります。ボスは栄養士暦30年で自信満々。例えばチューブ栄養やTPNの例をとると、ボスは栄養士の仕事はチューブ栄養とTPNに含まれるカロリー、たんぱく質、脂質、炭水化物、水分量を計算するのが栄養士の仕事だと考えています。それ以外は医療知識欠如によって栄養アセスメントにミスが起こったときに医療訴訟の餌になるから触るべきではないというのが彼女の見解。チューブ栄養を使っている患者がデキストロース入りの点滴を受けてたとしてもそれは栄養士の仕事ではないと思っているようです。よって上司はTPN以外の輸液の構成などを全く知りません。彼女が言うように確かに訴訟から身を守る必要はありますが、私は体に入る全ての栄養と水分と出て行く便&尿をトータル的に管理・把握・モニターするのは栄養士の仕事だと思っています。栄養士がしなければ他の誰がするの?というのが私の見解。

プリアルブミンやアルブミンなどに対する見解も私と上司では随分異なります。昨日もプレアルブミンと栄養状態について激論になりました。途中から他のRD2人も加わって激論がエスカレート…。インターン生は「言い合いにびびった」と言ってました…。数ヶ月に一度のペースで衝突してます(汗)が、5年以上は同じ事を繰り返していますが、まあよい業務評価を受けているので大丈夫だと思いますが…。

以前低栄養患者のプロトコールを作ろうとしたときも、上司は1つの指標を使って診断しようとしたので私と激論になりました。上司の口が上手いのか他のRDが反論しなかったのでビックリしました。結局大激論の後、複数の指標を使った低栄養プロトコールが無事できました…。でも衝突する度に疲れます。もともと見解がものすごく異なるので臨床栄養に関する激論は出来るだけ避けるのがスマートかな…と思います。アメリカでも臨床栄養士の仕事の範囲の認識は個人差が大きいです。

今日インターン生が「Akiと一緒に患者さんをみるとすごく医療の仕事をしてるって感じがするよ。臨床栄養士ができることは沢山あるね。他の人にもAkiを勧めるよ。」というフィードバック。頑張り屋だけどちょっとおちこぼれの(?)のインターン生からそう言われるのもなんですが、とりあえず嬉しかったです。ただのお世辞だったりして。。。