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アメリカで働く臨床栄養士のブログ

内科ICU栄養士。食が大好きな一男一女のママ。日本と異なる医療・栄養事情、過去に書いた情報は既に古いことも…あしからず。

ブログの引っ越しのご案内

2012年06月18日 | 毎日のあれこれ
これで引っ越し2回目になります。一番最初に書き出したのは10年前くらいまえのホームページに書いていた日記、そして3年前くらいからはこのブログ。今回はグーグルのブログに引っ越しします。スマートフォンから直接写真も一緒にアップできるからでき、写真のサイズを加工する必要も全くないようです。フェイスブックみたいな感覚で使えそうなのが魅力的です。

新しいブログは↓
http://dietitiancooking.blogspot.com/
「臨床栄養士あきのブログ」です。
今回も何の工夫もない普通のネーミングになってしまいました。

削除された掲示板質問への返答

2011年07月02日 | 毎日のあれこれ
インターンシップについての質問へのお返事です。
ハンドルネームすみかさんみてるかな?

1)最低限それぞれに必要とされる期間は決まっています。なんとなくの感覚では、臨床栄養は少なくとも4ヶ月、給食管理とパブリック栄養は少なくとも2ヶ月という感じです。インターンシップは最短では6ヶ月、長いもので1年半くらいなのでプログラムによって内容や期間は異なります。

2)企業によるDIを選んでも最低でも4ヶ月くらいの臨床栄養はあると思います(もしかすると3ヶ月半くらいかもしれませんが…ちゃんとした月数は分かりません…)。1)と重複しますが、最低必要な期間と研修内容はきちんと決められています。

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2270 返信する インターンシップについて すみか 2011/06/30 21:57
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あきさん初めまして。私は4年制大学で管理栄養士を目指している者です。RDについて調べているなかで、インターンシップについて気になったことがあります。
①インターンシップの内容は、必須な内容が決まっているのでしょうか。 あきさんのサイトを拝見すると、臨床栄養、パブリック栄養、給食管理のことがありましたが、臨床栄養を何週間、パブリック栄養の中のWICが何週間、…などと決まっているでしょうか? それとも、州や大学によって、内容は異なりますか。

②また、DPDプログラムを終了してDIに入る際、例えば企業によるDIを選ぶと、臨床栄養ローテーションがない、などということになりますか。
お忙しい中申し訳ありませんが、ご指導よろしくお願いします。



栄養雑誌を読んでいて腹立たしく思うこと

2011年02月11日 | 毎日のあれこれ
日本の栄養雑誌をいくつか読んでいます。色々アメリカと違う事もあってすっごく興味深いです!しか~し、超イライラする執筆内容のこともあります。すっごく腹立たしいのは、執筆者(特に名の知れた人)が物凄く古い参考文献を使ってること。15年~30年昔のもの。そんなの臨床で使えるはずないだろ~って大声で叫びたくなります。英語文献とかを使っていて、あたかもそうであるように書いてある。古い文献がいつも悪いわけではないけど、医療の現場(臨床栄養)ではとりあえず最新情報は把握しておきたいですよね。古い文献ばっかり使ってるのは医療職って自覚がないよ~と言いたい(特にそれを本に書く場合)。

多くの管理栄養士が一生懸命頑張って、臨床の場で活躍しようとしているときに、読者がその化石のように古い内容を信じて、ドクターに栄養処方の提案でもしたものならば「あんた何言ってるの?」ってなりかねませんん。もしも、その人が「有名な栄養士がそう言ってた」なんて言ったものなら、「やっぱ栄養士は使えない」って思われちゃうよ~。雑誌社も栄養領域でも臨床栄養の文献は5年以内のものを出来るだけ使って、稀なケースとかはまあ10年でもOKとかルール作ればいいのに~。こんなこと大学生でも分かってるはずじゃない?今日はまた愚痴日記でした。学びたいと思って読んでいるのに内容が時代遅れってがっかりするよ~。


日本人初のRD

2010年12月15日 | 毎日のあれこれ
ときどき、日本人第一号のRDって誰だろう…と思うことがあったのですが、70歳以上!?(年齢忘れてしまいました)くらいの日本人女性がアメリカのRDを取得しているようです。アメリカのRD制度ができてすぐに取得したという感じでしょうか。海外で育ってらっしゃるようですが、今は日本にお住まいのようです。とある先生から「お話してみる?」と少し前に聞かれましたが、パスしてしまいました。50~60歳くらいのRDから話を聞くことはありますが、その時代も仕事内容とかかなり違ったようです。それ以前はどんな感じだったんだろ~。



看護師による診察

2010年11月10日 | 毎日のあれこれ
栄養とは関係ないけど、授乳中でも大丈夫な抗生物質がどうしても必要だったのでクリニックに行っていきました。予約無しですぐに診てもらいたかったのでURGENT CARE(予約なし飛び込み)に行ってきました。まずはテクニシャンに症状などを聞かれました。その後看護師(ナースプラクティショナー)に診てもらいました。

この、医師じゃない人に診てもらう制度ってホントに合理的だと思ってます。ちゃんとリスク分けをしているわけです。そのぶん医師は本当に高度なスキルが必要な患者さんに時間を掛けることができます。この看護師もきちんと、熱や痛みの有無、抗生物質を過去1ヶ月に服用したかとか聞きますし、もちろん実際に触診して痛みなどが無いかを調べます。そして、もしも○○みたいな症状が出てきたらすぐに救急に行って下さいとのことでした。薬と授乳などについても確認してくれました。

そして、無事に予想通りの診断がでて(これダメって言う人がいますが、自分の症状を分析するのは自然なことかと…)お薬を頂くことができました。もちろん、自宅に帰ってもう一度その薬の効果や授乳などの安全性を確認してから服用。一件落着。よかったよかった。

アメリカの健康保険制度

2010年11月05日 | 毎日のあれこれ
日本のマスコミ等で知っている人も多いと思いますが、アメリカの健康保険には、国による公的保険と民間保険の両方があります。基本的に民間保険は、客が自分で払ったお金で、自分の好きな保険プランを選ぶので質の高いことが多いと感じています。民間保険会社もビジネスですので、保険会社があまりお金を使わなくていいように一生懸命頑張っているようです(=病気の予防に力を入れている=客が病気になってお金を使わない)。

例えば、ウチの病院の従業員の多くは民間保険に入っていますが、ダイエットをして成功した人には、その体重をキープできた期間にあわせてご褒美がもらえます。1ヶ月目で1000円、3ヶ月目で3000円、6ヶ月目5000円みたいな感じです。保険会社からしてみれば、心臓発作を起こしたり、糖尿病や腎臓病になる人が減らせれば、エクササイズプランの無料提供やおこずかいのご褒美は安いものなんでしょう。。一石二鳥です。

私が妊娠しているときも、民間健康保険会社から何回も電話がかかってきました。そして、ちゃんと定期的に医者に行ってるかとか、ちゃんと食べてるかとか、体重はどうか?など色々聞かれました。サービスでもあるんでしょうが、やっぱり合併症なしに無事に子供が産まれれば保険会社のお金の節約にもなりますよね。とくに問題がなければ、保険会社は出産一回につき25~35万円くらいの出費ですみますが、何か問題があれば、これも何倍・何十倍の費用がかかります。これだって莫大な医療費が節約できてると思います。

そして便利なのが、民間保険会社による24時間の電話による病気相談。これまでに何度も利用しました。医者にいくべきかどうか分からないくらいの境界線でよく使います。専門家が、家庭での対処法や市販の薬の選び方などを教えてくれます。もちろん医者に診てもらうべきときは、24時間以内にすぐに行くように、ということもあれば、1週間たって症状が治らなかったら診もらうように、、などというアドバイスがもらえます。医者に診てもらうと高いのでこれも節約になるし、サービスになりますよね。

長くなってきましたが、最後にもう一つ。知り合いが民間保険会社でソーシャルワーカーとして働いてきますが、保険者の家に行って家の環境が安全かどうかを調べたりすることもあります。例えば、高齢者が転んで腰骨を折ると高額な医療費が必要ですので、それを出来るだけ予防したいという考えのようです。転びそうな場所は手を加えたりするみたいです。これだって高額医療の費用を保険会社が払うことを考えれば、安いもんでしょう。クライアントも骨折などのリスクが減らせて合理的なんじゃないかと思います。

ちなみに、ウチの長男が入院したときの費用もブラボーに高かったですが(1泊あたり100万弱くらいかな。特別な治療でしたが。)、民間保険会社が全部払ってくれました(ER費以外)。自腹は最初にERに行った時に1万5千円払った分だけかな。いや~健康って大切です。

健康でも、年に一度は医者にいき、年に2度は歯医者に行くように強く勧められていて、基本的にこれらは無料同然です。予防に力を入れるっていうのはいいなと感じます。健康だとコストも抑えられますよね。公的保険もこんな感じで出来ればコストが抑えられるのかな~。でも国と民間ではやっぱりどうしても体制とかも違うかな~。コストとベネフィットの分析とかね。

評価&フィードバックのオンパレード

2010年07月08日 | 毎日のあれこれ
学校、職場、フリーのお仕事、、、評価&フィードバックのあらしです。

まずは学校。今日は卒論研究計画のディフェンス。オンラインツールElluminate Liveというのを使ってやりました。オンラインのビデオ会議みたいなものです。今日の発表者は、アリゾナ在住(ワタシ)、ニューヨーク在住、そしてカナダ在住のクラスメート。まるでみんな同じ場所にいるように出来るのでとっても便利です。とりあえず無事終了。それにしても、統計の部分や定義の部分に細かいチェックが入ってました。。。でも、私のは統計学的にまあシンプルなので(語弊があるかな?)、なんとなくQuantitativeリサーチをするクラスメートのプレゼンが凄く見えました。

病院の方も年に一度の評価の時期。こちらもオンラインで自宅からできます。今年はあんまり働いてないですが。。明日とりあえずウチのチビたちを連れて病院にランチに行ってきます。

そしてももう一つはALL ABOUT。こちらもユーザーさんからのコメントなどが送られてきます。もちろんポジティブ&ネガティブのコメントあり。万人向けに栄養の記事を書くのはなかなか難しいですが、みなさんから頂いたコメントをジックリ読んで記事を書きたいと思います。

米国静脈経腸栄養学の最新号NCP

2010年07月04日 | 毎日のあれこれ
米国静脈経腸栄養学(ASPEN)の最新号の学会誌であるNCP(Nutrition in Clinical Practice)を読んでいたら、クラスメートが書いた総説論文を発見。おめでと~!!

内容はRDが小腸へ栄養チューブを挿入することについて。このクラスメートはチューブ挿入を前から自分でやってます。以前、フェニックスで開催されたASPEN学会に参加したときに、RDによる栄養チューブ挿入のポスターの発表があって「すご~い」と思っていました。これからどういう方向に進むのかな。。。

最近のこと

2010年07月01日 | 毎日のあれこれ
ブログ更新ずいぶんサボっております…。

大学院のほうは、卒論計画書がようやくできあがり、来週にProposal Defenseを控えております。

病院での仕事は一時お休み状態です。病院ではHIPPAなどのトレーニングが義務付けられており、オンライン上でそれらのトレーニング&テストは引き続き受けているところです。近々、ウチの2歳児&2ヶ月ベビーを連れて職場に遊びに行く予定です。大学院などの兼ね合いを考慮して、今年の秋から来春くらいには本格的に職場復帰しようと思っています。今のところずっと急性期内科系成人の患者さんを診てきましたが、小児科系(Pediatric RD)をやってみたいと思う今日この頃です。そうは言っても、いつかは栄養教育をやってみたいと思ったり、長期療養施設でをやってみたいと思ったり、なんだか関心があっちに行ったりこっちに行ったり。。。まあ出来ることから少しずつやっていきたいと思います。

凄い・・・日米での栄養士数の違い

2010年01月10日 | 毎日のあれこれ
(1月30日追記あり)
昨日の日記の続きになりますが、今更凄いことに気づきました。アメリカと日本で、とっても大きな違いは、栄養士/Diet technician registered(DTR)の数(注意:管理栄養士、登録栄養士の話ではありません。念のため…)。アメリカでは2008年に栄養士試験を受けたのは全国で347人、合格したのは150人。アメリカ全国で、現在の栄養士(DTR)の総数は4045人。日本では栄養士になるのに試験は無く、先日の資料のグラフによると、現在85万人くらいの栄養士がいるようですね(うち約13万人は管理栄養士資格も保持)。日本の総人口の0.67%くらい(150人に1人)は栄養士ってこと?えっマジ?計算間違えたかね…。ちょっと自虐ギャグが出てきそ…。

これをどう解釈するか…全体的な栄養改善を考えると難しそうですね。先日の文献から直接引用させていただくと「家庭の中からの栄養改善には貢献したが、その専門性の発揮という面から課題を残し…」とのことです。友人も「栄養士がすっごく多いのは家庭単位での病気予防に役立つかも」と言ってました。日本では栄養士以外にも、ベジルフ○○とか、食育○○みたいな民間資格も凄く多いと思います。何らかの食・栄養関係の資格を持っている人って日本の総人口の何%くらいなんでしょう?。メタボの調査などをする時に、例えば栄養士資格を持っている人が家族にいるかも調べて、そうでない家族と比較してメタボの発症率に有意差があれば、家庭の中からの栄養改善に貢献したことを証明できるかもしれませんね…。誰かリサーチしてくれないかなぁ~。個人的には、病気予防(栄養バランス)・食育・食文化分野では栄養士の資格は役に立つのでは…と思ってます。ただ専門性を明確にし技量を高めるために、資格のネーミングを工夫するとか(栄養士、管理栄養士では違いが分からない…)、分野によっては現在の栄養士資格だけでは就職できないようにするとか、何か新しいシステムができればいいなぁ~と思います。

【栄養士資格について】
(日本の場合)栄養士免許は2年課程の学校を卒業すればテストやインターンシップ無しで取得することができます。資格維持のための継続学習はありません。日本では「栄養士」という資格と「管理栄養士」という資格のネーミングが極めて似ているので、どっちの資格を持っているか分かりにくいと思います。実際に、求人などでも「管理栄養士、又は栄養士」で募集が出ていることがあり、明確な違いがないようにも思われます。

(アメリカの場合)ダイエットテクニシャン(DTR:日本語訳では栄養士になると思います)には、インターンシップを含む2年課程の学校を卒業して試験に合格すればなることができます。5年毎に約50時間分の継続学習(セミナー等)が義務付けられています。日本と違って、「ダイエットテクニシャン」、「登録栄養士」という資格のネーミングの違いがはっきりしているので、どっちの資格を持っているか分かりにくいということはありません。アメリカではビックリするほどダイエットテクニシャンの数は少なく、上級資格である登録栄養士を目指す人がほとんどです。ダイエットテクの給料が登録栄養士の半分程度なのも理由の1つかもしれません。求人で「登録栄養士、又はダイエットテク」と出ることはありません。
*他にも資格取得のルートはありますが割愛。

注)今日の日記では、栄養士=管理栄養士ではありません。管理栄養士になるのには試験合格が必須です。資格の背景は色々ありますがこれも割愛。