世界で一番美しい夜

普段観ないタイプの映画。　　　
ちょっと戸惑ったけど、なかなか雰囲気のある映画。

不思議な映画でした。
お伽話のように始まり、そしてどこへ向かっていきたいのかわからない展開。
変わった登場人物が色々出てくるので、なんだか全体像が見えにくい前半で、大丈夫かな？なんて思ってしまいました。
色んな要素が出てくるのでどこに焦点を絞ってみればよいかわからずにいたのですが、途中からものすごいテーマが明確になりました。
テーマは「LOVE&PEACE」　
その言葉の意味なんてあってないようなものだと思っていました。
でもこの映画を観ていると、なんだかそんな気もしてきます。
テーマがテーマだけにその描き方はセックス。
しかもかなり原始的なのですが、やらしく感じなかったです。
作り手にはそう感じさせようという意図がなく、とにかくあっけらかーんとなっているので、受け手も困りませんでした。
もともとやらしさなんかよりも、とにかくLOVEを伝えようとしてくれています。
浮世離れしていて、不思議で、でも地にちゃんと足が着いた映画。
多分「お伽話」だからこそ成立することだとは思うんですよね。
だから真面目くさってこの映画をやっていたら、たぶんダメだったと思います。
シュールで切って張ったような独特のアニメーション、それがこの映画にとても合っていました。
アニメーションがあったから、どこか絵本のような雰囲気もありました。
正義のために人を殺すより、不正義でもセックスしてるほうがいい。
ホントその通りだと思いました。
純粋な気持ちも不純な気持ちもあるけれど、でもやっぱり人を愛すためにかかせないものだから。
こんなテロなら誰も困らないからね。
色々思うことはあるけれど、深く考えるタイプの映画ではないと感じました。
サクッと観て少し温かくなって、うん満足かな。

ただやっぱり上映時間長いのは苦手です。
ちょっとそこでへばってしまいました。
多分やりたいことがいっぱいあって、切るに切れなかったんだろうな。
無駄なものはないけれども、でも短くしてほしかった。
一つあげるとすれば、せめてあのエピローグ的なものはいらなかったかも。
粉撒いたらすぐ終わりでもよかったかな。おじさんの歌聞いたって・・・って思ってしまったのでした。
にしても、女優さんの脱ぎっぷりにびっくり！見事です。
宝塚の方なのよね～。すごいわ。