モンスター

びっくりした。
シャーリーズ・セロンがオスカー獲った作品。

これも実話。
アイリーンは娼婦。ある日人を殺す。
セルビーと一緒にいるためまた娼婦の商売をするけどまた人を殺してしまう。
セルビーは悪魔だと思った。無邪気な振りした悪魔。
アイリーンがしたことははセルビーと一緒にいるためだった。
彼女だって愛した人と一緒にいるために一生懸命だったんだ。
でもセルビーはそんな彼女にお金がないとか遊びに行きたいとか・・・
セルビーこそ「モンスター」のように思えた。

だからと言って私はアイリーンがしたことは正しいとは思わない。
人を殺したんだから。でもアイリーンにはそれ以外の道がなかった気がする。
最初からそうなる運命だったのかも。
最初から親に見離され13歳で娼婦に。こうなってしまってはほかに道がなかったんじゃないのかなぁ。
彼女をそういう風にしてしまった社会にや環境にも責任はあると思う。
そう思うと少し悲しい気持ち。でも・・・人を殺している。複雑。

この映画はそういう意味ではどこをどう狙ったんだろう？
アイリーンとセルビーのどちらを「モンスター」に仕立て上げようと思ったのだろう？少なからずとも映画ではアイリーンにかわいそうと思う気持ちを起こさせるような映画になってるような気がした。
だから私はセルビーが「モンスター」に見えた。
痛い映画でした。

それにしてもシャーリーズ・セロンのすごいこと。
醜い顔に垂れまくった酷い体。
途中で彼女だということを忘れるほどでした。
個人的にはクリスティナ・リッチの演技も良かったです。